キルゴアが生き生きしてる前半は最高だが、後半があまりにもつまらない。
当時のアメリカ人のメンタリティは一生かかっても理解できない気がするし、反戦映画という文脈では到底受け入れられる気がしない。
佐藤真①
障害者アートを題材にしたドキュメンタリー。大方の観客は無意識のうちに重大な告発や啓蒙的な深いメッセージを期待して本作を観るのだろうが、佐藤真はそんなものは意に介さず、被写体をまっすぐに見つ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ロメール⑦
このアイデという女、やたらと目障りだし、そんなにタイプでもないが、自分を「コレクション」しようとしないとは心外である。まあ、自分はこんな尻軽が相手にするようなくだらない男とは違うというこ>>続きを読む
2017/5/29 全8話完走。
やはりフレデリックの映画であった。
2016/5/25 1〜2話
バルザックに捧げるリヴェットの巨編。切れ切れにショットを繋ぐ編集と、劇団のリハーサルを執拗に映す>>続きを読む
ヒッチコック⑧
外を一望できる部屋になっいることで、室内劇として完結してしまわない空間設計に成功している。はじめ明るかった外の景色がいつの間にか夜景として輝きを放っているのは見事。もちろん室内のいろ>>続きを読む
フラー④
デタラメなショットの繋ぎが最高!『リオ・ブラボー』のドイツ語吹き替えとかめちゃくちゃ笑える。
シャブロル②
主題になり得るものが多すぎてちょっととっ散らかってる印象。
ラング⑤
ちょっと理屈っぽくて物語の面白みは欠けるが、バロック調の屋敷の不気味さと全編にわたって拘りの見られる照明と構図は見応えがある。屋敷は燃えてなんぼ。
リレー小説形式で村人たちによって紡がれる物語。足の不自由な子供と家庭教師をめぐる物語はたくさんの人の手に渡りながら自由自在にヘンテコなものへと変容していく。子供の考えるギョっとするような展開とか、すご>>続きを読む
メルヴィル⑦
セルジュレジアニが地下道を歩くオープニングが最高。人物関係がややこしくて、初見では話についていくのに必死だったのでいずれ再見せねば。
ファスビンダー⑪
ファスビンダーのフィルモグラフィーの中では異質な娯楽作、しかもSF。メカメカしいアイテムや、特殊効果なんかに頼らずとも、「自分は本当に実在するのか/なぜここに存在するのか」という一>>続きを読む
執拗に繰り返される雄大な自然の映像美の大バーゲンセールに飽き飽きするし、ダイジェスト版を見させられているかのような構成もきつい。わくわくする題材と恵まれすぎてるスタッフを使ってどうしてこんなしょーもな>>続きを読む
タルコフスキー⑦
ニーチェの永劫回帰だなんだとえんえんとつづく独白に振り回されるとなかなかにしんどいので、氾濫する言語についてあまり深入りすることなくそのままに受け止める方が得策な気がする。あまりに>>続きを読む
フラー③
フラーの映画に登場する人物の行動原理は、文化背景やイデオロギーのような画面の外側の高次元なものから解放されて、画面に描かれるもののみに依って成立している。そのあたりに自覚的だからこそあそこ>>続きを読む
フラー②
金目当ての接近から生まれるメロドラマとサスペンス。アカに魂を売るくらいならスリとして生きる方がましだという反共時代のアメリカの精神。セルマリッター演じる情報屋のババアが最高。
過去の呪縛に囚われることなく前へ前へと現在を疾走するちはや達を情感たっぷりに捉えていた上の句に対して、本作は前へ前へと突き進んでいた彼らが壁にぶち当たって立ち止まるところを描く。これは『上の句2』では>>続きを読む
ベッケル④
同率主席となった警察学校の生徒2人が現場の操作に送り込まれる。デビュー作ながら小道具の使い方やテンポの良さは職人的。
ライダースが労働者の主人公が、人身売買組織に騙され囚われた彼女を救うべく、単身で娼館に乗り込む。夜の路地と山奥の館というノワールに適った舞台設定も良い。
労働者とプチブルの階級対立があり、また、女性が>>続きを読む
アンリコ『冒険者たち』に怒った原作者ジョヴァンニ自らが映画化。コルシカ島の淡い空気感は好き。
車の玉突き事故、ショットの連なりに感動を覚える。ラストの傘の使い方も最高。
ファスビンダー⑩
ファスビンダーの中ではかなり大味(当然予算も最大)で、毒っ気は相当薄まっている。
ファスビンダーははたしてこの作品を後年にどう回顧していたのかとても気になる。画一的なナチスとユダヤ>>続きを読む
ファスビンダー⑨
「惚れたんじゃないわ、愛したのよ」
破滅的な愛と喪失を描いたファスビンダーの自伝にして最強の女性映画。男性は部屋に飾られる絵の中(裸体)にしか登場せず、ペトラは常に男性からの解放を>>続きを読む
民衆にコミューンを説く詐欺師イリミアーシュを巡る物語は、少しずつ視点をずらしながら何度も何度も多角的に重層的に語られる。ところが7時間半という途方もない時間をかけながら物語は一歩前進するたびに二歩後退>>続きを読む