けんたろうさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

真珠のおはなし。


はっきり言って、今作にはなんの期待もしていなかった。前作にあったあの強烈な“異臭”や、小物にさえ漂っていたあったあの緊張感が、特報からも予告からも、そうして公開前に発表されたキャ
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とびだせ!ならせ! PUI PUI モルカー(2021年製作の映画)

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プイプイ。


3Dがとにかく凄い。オープニングから飛び出してくるモルカーたちがとにかく可愛い。あゝ、ポテトちゃん!シロモちゃん!ヨシヨシ。
…はあ。とかく、シュールであどけない、彼らの勇姿に終始釘付
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

5.0

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いや、お前が落ちるんかい!


自分の夢を捨ててでも、人の為めに生きてきた。彼が居なければ、みな幸福には成れなかった。あゝ、素晴らしき哉、人生!
どこの誰れもが見向かぬボロ家だって、夢も希望も無き小さ
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ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

車が出てくるダイ・ハード。


余りにスケールが大きすぎて、アクションはもはやコメディと言っても過言じゃあない。もう笑っちまうよ。
めちゃくちゃなストーリーはご愛嬌。作品を追う毎にどんどん頭が悪くなっ
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キネマの神様(2021年製作の映画)

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淑子ちゃんは、私が幸せにします。


一見器用なようでその実かなりの不器用な、全くどうしようもない色男ごうちゃん(菅田将暉)に強く魅かれる。松竹大船調を批判し、そうしてそれを打破する独創的な映画を志し
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白蛇:縁起(2019年製作の映画)

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ただ、尻尾の行方が気になるおはなし。


いやぁ面白い!スクリーン中を駆け巡る妖術バトルに、白や宣の疾走アクション!手に汗握るとは正にこのこと。
加えてサイズの大きなものも登場しだすから、アクションは
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

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花火を打ち上げるおはなし。


男と女のすれ違いがいやにもどかしい。
が、その描写は弱く薄く、起承転結の転の部分もインパクトに欠けるため、あんまり感動はできなかった。

とは言っても、このお祭り感は最
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

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フィルムぶち切りたくなるおはなし。


うわぁぁ!面白い!ぶっ刺さる!熱い展開にも興奮!

もちろんアニメ特有のクサさもある。けれども、やっぱり面白かった!

夢幻紳士・人形地獄(2018年製作の映画)

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健太郎さんが出てくるおはなし。


主人公をはじめとする様々な人物の衣装と、可愛い紙風船や人形などの小道具とが、ときにノスタルジーを、ときに妖しい雰囲気を醸し出す。
明治なのか大正なのか、はたまた昭和
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健太郎さん(2019年製作の映画)

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何度も何度も、自分が呼ばれている気になっちゃうおはなし。


青みがかった不気味な映像に惹かれた。

健太郎さんを中心に据えた家族のギクシャク。
健太郎さんは果たして何者なのか、一家はなぜ健太郎さんと
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

5.0

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人に優しくしてもらえないんだね──


余りにも美しいものを見たとき、圧倒的なるものを見たときに、前後の脈絡もなんも関係なしに自然と身体が震えて涙のでてくることがある。この映画はそういう映画だ。

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シャイニング 北米公開版(1980年製作の映画)

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ニコルソンの顔芸が光り輝くおはなし。


普段まったくホラー映画を観ないからなのか、怖すぎてちびりそうになった。狂気と恐怖とが際限なく襲いかかってきて、手で目を覆うこともしばしば。
名匠キューブリック
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平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

金玉袋の可能性が広がるおはなし。


ぽんぽこ、ぽんぽこ。お祭り騒ぎ大好きな狸たちの、可愛いくてコミカルでユーモアたっぷりな世界。お馬鹿さんでしかし真面目な彼らの間には、温かな空気さえ漂う。
だがそう
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ライトハウス(2019年製作の映画)

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酒に狂ってちんちんしごくおはなし。


不穏な音響、不気味に灰色がかったほぼ正方形の白黒映像、不吉な怪鳥の囁き。
秘密と嘘と恫喝とが入り混じり、二人の人格はいよいよ合一する。狂喜乱舞などは、もはや正気
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幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

女心がさっぱり解らないおはなし。


健さんがとにかくカッコいい。寡黙で男らしく、しかし照れ屋で不器用な男。
「女は男が守ってやらにゃいかん」
父が憧れた九州男児の言葉、俺も肝に銘じるよ。

そうして
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

小栗旬が不憫でならないおはなし。


小栗旬がコメディ要員にしか見えない。初登場シーンのクールな出で立ちからは、全く想像できない扱われよう。白目剥くのも、ビリビリいくのも笑わずにはいられなかった。
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ドン・キホーテ in Cinema(2021年製作の映画)

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上段で人知れずギターを弾くルンペンがいやに素敵なおはなし。


しなやかでノビノビとしたキトリの演舞に心を奪われた。美しい。いつまででも観ていられる。
また女体の美と男体の美、つまるところ人体の美が音
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無防備都市(1945年製作の映画)

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ガキンチョが多すぎるおはなし。


体は殺せても、魂は殺せない。厳しい残酷描写のなかに強い抵抗を感じる。決して負けないという気概を感じる。

支配者に対する憎悪を残して。生き残った命の行方に希望を残し
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トラベラー(1974年製作の映画)

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友達が可哀想なおはなし。


テヘランへの旅行資金を、あの手この手で資金繰りする悪童。その手段の選ばない悪童っぷりに、ヒヤヒヤしてしまう。
そうして、初めての体験に疲れ切った彼の大失敗。大切なものをた
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蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

一度絡まったら、もう逃れることはできないおはなし。


吹き曝しの蜘蛛巣城趾。静かに聳え立つ石碑が、予言に惑わされた男の憐れなる顛末を語り出す。
あくどい妻の言葉によって、疑い、恐れ、惑乱する男。主君
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生きる(1952年製作の映画)

5.0

【2021年6月24日の記】
ぶらんこに乗りたくなるおはなし。


丸まった背中、落胆する肩、その他目、鼻、口、皺、眉、腕、手つき、足どり、そのすべてに悲哀が籠る。
生体的な物だけではない。羽織る外套
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狂った一頁(1926年製作の映画)

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次の頁はあんまり開きたくないおはなし。


笑顔の仮面を被った病人たちの、どこか悲しげな狂喜乱舞。これは果たして現実なんだろうか、幻なんだろうか。
何事も上手くゆかない主人公らの悲しさも充満する、気の
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

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ストローのおはなし。


うだつは上がらず。取るには足らず。強盗に立ち向かった、勇敢な息子の援護はできず。
この平凡で情けない、前職は会計士だという男の正体…それは、NOBODY!

ああ、なんて面白
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るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

美しいジョン・ウィックのおはなし。


孤独のうちにやっと見つけた幸せ。しかし信じていたものが崩れゆき、心は千々と乱れる。満身創痍となっても闘うその姿は心苦しい。
最早ひとつの言葉では言い表せない巴(
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(1959年製作の映画)

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結局貞操の鍵はかけてゐたのか、気になるおはなし。


覗き合ひと探り合ひ、憶測と妄想。想像力は嫉妬を、嫉妬は性慾を掻き立てる。
下品と上品との垣根を越えた、陰翳の妙、漂ふ妖美。市川崑、矢張り美しい。
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麦秋(1951年製作の映画)

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俺も結婚したいおはなし。


成長と共に、或いは戦争に依って、遠くなりゆく人と人。この無常なる世の中では、悲しくも今を生きるしかない。言い知れぬ悲壮を感じた。

現代。
壁の分厚さは矢張り加速し、人と
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ビルマの竪琴 総集編(1956年製作の映画)

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隊長が可愛いおはなし。


ビルマでひとり、凄惨な場を目撃してしまった上等兵。隊への想いを必死に堪える、その姿は悲痛極まりない。

ただ残念なことに、私はあまり感情移入できなかった。
鎮魂に徹する決心
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きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

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鼻という小さくも大きな障害だって、きっと乗り越えられるおはなし。


自由人ランチョーに感化されて大きな変化を遂げる周囲。成績や金などの、数字で表される様々な指標に囚われていた既存の価値観からの解放。
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ファーザー(2020年製作の映画)

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フィアンセ殴りたくなるおはなし。


不安で不安でもう何が何んだか分からず、パニックになるお爺ちゃん。葉っぱが落ちてゆく云々とは、言い得て妙。認知症とは、かくも恐ろしい病であったか。

その殆どがお爺
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

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カッピカピのチンポを喰うおはなし。


まったく、恐ろしいディストピア。
そしてそこに住む、未知なる生物のグロテスクな造形は、吐き気を催すほど気持ちが悪い。ただ、それを極めんとした結果なんだろうか、ま
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

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ガキが可愛いおはなし。


人生が好転しはじめた、束の間の不幸。見るに堪えない、弱者同士のいざこざ。
果たしてこの世界では、奪い合いこそが肝要なんだろうか。

悲哀の籠った背中に感じる、救いようのなさ
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ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

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おっぱいをチラ見するおはなし。


んな訳ねぇだろバーカ!な甘々展開ばかりとはいえ、やはり誰もが一度は妄想したことのあるであろう物語には、思わずニンマリしてしまった。

もちろん「妄想」だけではなく、
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

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ロシア人が一番怖いおはなし。


すべて映画に絡める無理矢理な感じ、サイコウだ!
もう、色々なものが可笑しくてしようがない。

けれども、格好いいところはやっぱり格好いい。マシュー・マコノヒーもチャー
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ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

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倫理観ぶっこわれてるおはなし。


自分勝手に生きてきた彼らが、漸く見つけたもの。
表現が適切かどうかは存じませんが、やはり誰かの"もの"になるというのは、きっと幸せなことなんでございましょう。

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

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方向感覚が狂うおはなし。


冷たく無理解な大人たちによる、ルールの強制、支配の正当化、理不尽な命令の数々。そんな境遇にあっても、ひとり純心を忘れず、理に基づいて友を探し続けるアハマッドの懸命な姿に、
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ノマドランド(2020年製作の映画)

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Amazonのおはなし。


「アメリカ」を観た感じがする。

劇中、彼女は、ホームレスではなくハウスレスなんだと言った。
終始喪失感の充満するこの映画に於いて、果たして本当にハウスレスなんだろうかと
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