おいらも祈らん!
不断喋らぬことを無理に真面目がつて喋らんとすると、自然其の言葉は台詞に成つてしまふ。
だが個人的にドキユメンタリイで観たいものは、台詞ではない。其の人の真の言葉である。或るいは、>>続きを読む
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あ、あ、あ、あ……
初っ端から、丸で比類なき絶望と恐怖とに打ちひしがれる。
意味不明に人間を殺戮する完全無欠の巨大生物が突然目の前に現れ、為す術も無く、先ほどまで普通に周囲に居た人々が続々と瞬殺さ>>続きを読む
うぬぬ…香つてきやがる……
青みがかつた色合ひ、瑞々しき少女の風貌、取り分け髪と肌の風合ひが美しい。又た光りが美しい。
加へて珍妙なる民族音楽と自由なるガキの存在とが、物語りにフアンタジツクでコミ>>続きを読む
中国に連れていかれるおはなし。
遠近法を用ゐた抜群の人物配置、延いては空間造形。完璧である。完璧な画である。
又た、省略に依る小気味よい語り口も最高である。物語るうへでの大事な部分は略さずして、独>>続きを読む
強く生きなければならぬ浮世の物語り。
役者は勿論、無声と有声、白黒とカラアなど、先づ要素としてリメイク版とは丸で異なる。加へて、主人公が江戸つ子であつたり、突貫小僧が登場したりなど、リメイク版には>>続きを読む
人類殲滅101匹わんちゃん。
果たして其れは運命なのか、総べての歯車が奇跡の噛み合はせを起こし、狗子の物語りは最悪の方向へと転ず。
何やら本作、『ジュピターズ・ムーン』と同じ監督の作品らし。成る>>続きを読む
まさかの邂逅。
何時ものやうに、ファンタジックでコミカルなる雰囲気。いや、本作に関しては、何時もに増してかも知れない。『フレンチ・ディスパッチ』にも丸で劣らぬ。兎角、其の現実と空想の軽やかなる融合>>続きを読む
コンセクエンス!!!
エセ日本のビジュアルと、ジョン・ウィックの世界観とが妙なるマッチを果たし、途んでもなく面白い映像に成ってゐる。他にも日本刀やら弓矢やら相撲やらと、西洋人の思ひ描くザ・ニッポン>>続きを読む
教育熱心なマヽには頭が上がらないおはなし。
皆んな大好きハリウッドのハートフルヒューマンドラマは、余んまり観る気がせない。観賞前から、はいはい何うせ “いゝ映画” なんですよね──と、悪態を吐きた>>続きを読む
似た名前の映画が多いおはなし。
宇宙人との邂逅が主軸であった前作と打って変はって、今作はディザスター映画である。
地球人とは全く異なる生命体であったアノ宇宙人も、此の惑星で割りと長く暮らしてゐたら>>続きを読む
女友達、何処いっちまったんだよ!
レンタルスルーされがちな香ばしいSF映画を予想して観賞したのだが、何んだか意外とちゃんとしてゐた。宇宙人との交流にしても対立にしても、其々の立場や感情がよく活かさ>>続きを読む
寒い。くどい。ヌルい。詰まらない。
もういゝ、俺れが歌ふ!
冒険活劇の枠を超えちゃふおはなし。
少年時分、父とレンタル屋でDVDを借り、家の居間でワクワクしながら観てゐたのを思ひ出す。夏のドライブ、車中で父が機嫌よくテーマ曲を口遊んでゐたのを思ひ出す。何ん>>続きを読む
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洒落たラブレター。
脚光を浴びにくい職業が有る。称賛を受けにくい職業が有る。英雄と成れる人物はほんの一握り。憚らずに云へば、世の殆どの人はモブキャラである。然し其んなモブキャラを、本作はヒーローと>>続きを読む
ピロピロピロ〜ン。
飽くまで伝承としてだけれども、実際に有つた事件といふのが、此の話しの魅力だ。
「実際には何ういふわけで子供は消えたのか」「攫はれなかつた子供に就いて」「鼠との関係性」「岩の謎」>>続きを読む
何んで其んな不気味な声を出せるんだ。
我が子をアクセサリイとし、周囲のオトモダチに見せびらかせる親たち。子の自我なんぞ認めず、たゞ己れの虚栄心を満たす道具として扱ふ其の様は、酷く醜悪である。
抑〻>>続きを読む
見せかけのイクメン野郎を打ちのめすおはなし。
神、怨霊、妖怪等々の描写、或いは設定に終始昂奮。民俗学が好きな手前、此れは堪らない。中でも、人間の負の感情が奴を呼ぶといふのが、非常に唆る。
但し物>>続きを読む
子犬を甚振るとバチが当たるおはなし。
亡き妻の形見にして新たな家族でもあつた子犬の命を、無惨にも奪つていつたマフイアへ、復讐を果たすべく、伝説の殺し屋が裏社会へ帰つて来る──矢つ張り面白い。粗筋の>>続きを読む
てつきり、性的倒錯劇なのかと思ふぢやない。
冒頭の、母と子が交互に映るシインに感嘆しちまつた。二人が親子であることを説明せずして説明し、のみならず、其の後の貼り紙と影の描写に依りて、子が殺人鬼に遭>>続きを読む
魔女はしっかり仕事しろ。
驚きの聯続である。
まさか「ロバと王女」といふ題にして、ロバが簡単に殺されるとは思はなんだ。父と娘のお話しぽかったのに、其処から一転してシンデレラに成つちまふとは思はなん>>続きを読む
鳥......😢
矢張りトランスフォーマーは夜に映える。ビークルモードでの登場シーンなんか、物凄く格好良い。童心へ帰ってワクワクしてしまふ。
又た、久々にトランスフォーマーを観たといふのも有り、彼>>続きを読む
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死者と生者のバディムービー。
実際の映像を用ゐたノーベル賞受賞式のシーンと、非現実的なる部屋のシーンとに依りて構成せらるゝ、冒頭の死の過程が非常に面白い。
『2001年宇宙の旅』を彷彿とさせる奇妙>>続きを読む
キムタクがお父さん役を……?!
オープニングからして涙が溢れてしまつた。
主人公は誰れか。舞台は何処か。時代は何時か。何んにも知らぬ。何んにも分からぬ。だからこその、此のワクワク感。映画館で映画を>>続きを読む
嗚呼、凄い。
其の歯、皺、表情、姿勢、声に人生が刻まれてゐる。生活が克明に描写されてゐる。
「人生に於いて最も重要なものとは」といふ、格好つけておいて野暮たいだけの糞みてえな問ひには辟易するが、其>>続きを読む
甘え、甘え、クソ甘え、三つの物語り。
たゞ、面白え。
成るほど三つとも、ガキに読み聞かせる絵本の如き甘さではある。然し、斯ういふ正に童話といふものは、観ると虜にさせられちまふもんである。其れは異世>>続きを読む
アメリカの雑誌は、女の裸の写真が載ってるらしい。
厳しい現実を目の当たりにした者に依る、ドラマチツクな演出の批判。戦時に於ける、男と女の切ない別れ。然うして、再び戦地に向かうた男を襲ふ恐怖。全体的>>続きを読む
何人か、平気でうんこ食ってさうなおはなし。
クロオズ・アップばかりで状況が判然としないまゝ、物語りは目まぐるしくほゞノンストップで突き進む。客観的に捉ふることは酷く困難。にも拘らず、至るところで嘔>>続きを読む
だが、真木よう子も最高である。
只今書いてゐるシナリオの参考にと思ひ観賞したのだが、全く其れどころでなかつた。主人公と同じく、魔性の女・長澤まさみに翻弄せられる百二十分弱。
堪んねえ。堪んなすぎる>>続きを読む
VFX: Car on fire
つ、つ、つ、遂に!
凡ゆる映画好きを驚愕せしめたあの! 百数十年間の歴史のなかで誰れも為しえなかつたあの! あのVFXを! 遂に、遂に目撃しちまつた!
お、おおお>>続きを読む
猿を演じても格好良いブラッド・ピット。
現在の世界を救ふ為めに過去へと降り立つたら、其の過去の世界で精神障碍者として扱はれるなんて、余まりに面白すぎる。
確かに、「俺れは君たちの未来から来たのだ、>>続きを読む
お祭り騒ぎ!
浮気、窃盗、偶の良心!
然しながら、得も云はれぬ閉塞感!
喜劇、悲劇、き、喜劇!
悪友どもとオサラバでい!
ふぇっふぇっふぇ。フェリーニ最高!
さらば、ビッチ。
黒澤明『影武者』のやうに鮮やかで且つ劇烈なる赤色の画が強く印象に残る。然うして影、影、影。ヘルツオクの『ノスフェラトゥ』が幻想的で美しい気味悪さを湛へてゐたのに対し、本作は赤と黒>>続きを読む
英題に笑つちまふおはなし。
凡ゆる目線、凡ゆる真実。其々の物語りが折り重なつた、ひとつの一編。
因みに、同じく主観的な物語りを複数羅列した作品に黒澤明の『羅生門』が有るが、本作は其れと少し違ふ。『>>続きを読む
名女優、此処に爆誕。
滑稽でユウモラスながらも官能的。成るほど後のゴダアル作品に比べれば抑へめではあるも、然し確かに認めらる。破滅的な物語りも亦た同様。一作目ながら、早やくも私しの好きなゴダアルで>>続きを読む