春さんの映画レビュー・感想・評価

春

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.6

三時間という長尺に怯みなかなか手が出せないでいた作品。話の密度と演出の工夫のおかげで見応えがあり退屈はしないが流石に下品すぎて三時間はややキツかった。
面白いけどやっぱりこの手の金とか仕事とかの題材に
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手紙は憶えている(2015年製作の映画)

3.6

ややこしくない順行メメントみたいな作り。
結構面白かった。ラストに全てを賭ける系の映画で、ラストに驚けるかどうかが全てと言っていい。その点予想していなかった展開がやってきて多少驚いたが、それ以上の何か
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宇宙戦争(2005年製作の映画)

3.6

モンスターパニック映画としてはなかなか良い出来だったと思う。震えるほど怖くはないが程よくハラハラ出来る。ただオチで賛否が分かれるタイプかな?
個人的には父親視点のミクロな視点で進むからこのオチとはチグ
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

4.2

観はじめてしばらくたってから、以前オチ(の手前)をネタバレされていたということを思い出してしまった。バラされていた通りの展開ではあったが、その後が衝撃でびっくり。
重々しく陰鬱とした解放感とでも言おう
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.0

大好きなドゥニちゃんの初期作。
現在と過去を行き来し、人と人を伝い真相を探るという構成。中盤までは平坦かつ複雑だからかなり疲れるし、終盤はヘビー過ぎて疲れる。

かなり尾を引くタイプの映画。

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

IMAXにて鑑賞。流石にIMAXが真価を発揮する作品だと思う。アスペクト比もそうだけど単純にこれは是非デカい画面で観たい。見上げたい。

もはやSFの巨匠となったドゥニちゃんが満を持して難関であるDU
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トータル・リコール(1990年製作の映画)

3.5

ヴァーホーヴェンらしい見た目のインパクトは強烈で、明らかな作り物の数々が印象に残る。気持ち悪い
キモSFかと思いきや終盤はストーリーに捻りがあって驚いたが、そこのストーリー的面白さが際立つタイプの映画
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

大傑作。

ルックとストーリーの奇天烈さに悪酔いするかと思えばまったくただの奇天烈映画に終始しない深さを持った作品だった。ランチモス映画の中でも一番好き。


まず映像がものすごい。情報量がとてつもな
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トップガン(1986年製作の映画)

3.0

ちょっとあまりにもアメリカすぎる。何から何までアメリカ濃度が高過ぎて胸焼けした。
こんなにもアメリカな映画他にあるかい、凄いな。

飛行機映画だから空中戦の描写が重要だと思うんだけど、何をしたらどう凄
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

スクリーンXで鑑賞。海戦や空中戦のシーンはなかなか相性が良かったんじゃないかと思う。

ゴジラの映像等は怪獣映画として大いに満足のいくものだったけど、その他のストーリーや演出が全然好みじゃなかった。好
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.1

題材も展開も怖がらせ方もかなり好みだった。観やすい良質ホラーといった感じ。
社会問題の提起も分かりやすくかつ鼻につかなくて良い。

何が起こっているのかを示すヒントは結構沢山提示してくれているからそこ
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.9

有名なナポレオンの成り上がり的部分はだいぶ簡素で小走り的な印象を受けた。
一般的に想像されるようなナポレオン像を描くよりも、ジョゼフィーヌとの関係やナポレオンの内面をフォーカスし深掘りした作品。

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ゴジラ(1954年製作の映画)

3.6

硬派、他のゴジラ映画は全然観ていないが多分これが一番真面目なんじゃなかろうか。

昭和ゴジラとか色々観た上で言うべきことを観ていない僕がいうのもなんだけど、平成ガメラ一作目やシンゴジラがこの映画に似て
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

いやこれめちゃくちゃ変な映画だよ。これがオスカー乱獲は凄い時代だなって思っちゃう。

外見はただのおバカ映画でも映像やメッセージ性はちゃんとしている、というパッケージではあるんだけど設定が流石に破茶滅
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回廊とデコイ(2023年製作の映画)

3.4

当方小林賢太郎氏のファン、11月28日の上映会に監督の舞台挨拶目的で出向き今作も鑑賞。小林賢太郎をこの目で確認した。

※本編だけでなく舞台挨拶の感想が含まれています。(スコアは映画本編の評価です。)
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

3.8

基本的にチューリングの内面と人間関係にフォーカスを当てた人生ドラマだったが、史実の面白さとドラマ的な面白さのバランスが非常に丁度良く、情緒的になり過ぎない後味で観やすかった。脚色も良い味を出している。>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.6

ある程度面白いSFの要件は満たしていたと思う。ビジュアルや設定の面白さだけでそれなりに楽しめるようにはなっている。しかし要所要所の雑さが気になって入り込めなかった。アクションというよりはドラマ重視の作>>続きを読む

戦慄怪奇ワールド コワすぎ!(2023年製作の映画)

3.6

一ヶ月前に鑑賞。
大好きなコワすぎ!シリーズの8年ぶりの新作ということでワクワクしながら遅れて上映のかかった札幌の劇場に足を運んだが、期待していたほどの興奮は正直なかった。
というのも8年ぶりかつ最終
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.5

一ヶ月前にIMAXにて鑑賞、噂通り冒頭の正拳突きの音圧がエグい。


実はドシンプルな復讐モノだった一作目から広げに広げて輪をかけてカオスになった第四作目にして(一応)最終作、しっかりと着地してくれた
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ONE PIECE FILM Z ワンピース フィルム ゼット(2012年製作の映画)

3.3

ちょっと微妙かな。

ゼファー及び海軍フォーカス映画だから麦わらの一味の存在感が薄いんだけど、その割にはゼファーに魅力を感じることが出来なかった。
世界や海軍に絶望した末の「全部ぶっ壊す!」を信念とは
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映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園(2021年製作の映画)

4.2

誇張して言えば最後の大傑作カスカベボーイズ以来17年ぶりの傑作、誇張なしならロボとーちゃん以来7年ぶり。

言いたいことはあるが、今の時代にこのレベルのクレしん映画が生まれてきてくれたことが嬉しい。
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映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者(2020年製作の映画)

2.8

二年半ぶりのクレしん映画鑑賞。
面白くない。これに尽きる。
クレしん映画で一番重要なギャグが悉く面白くなくて、全編通してほとんど笑顔になれなかった。

そして、あまりにもくだらなすぎる。
暗黒タマタマ
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.9

あまりにメッセージ性が鋭すぎて、痛い。

ストーリーが面白く翻弄されるが決して痛快な復讐エンターテイメントなどには収まらない社会性と鋭さを持った作品。

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.4

分かりやすいおバカ映画。評価の低さも相まっておバカなんだろうなぁと半分舐めながらの鑑賞だったけど、おバカだった。悪くない。

あまり人が死なないなぁと物足りなくなっていたところでの真打登場は結構テンシ
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

4.0

原作ファンだから、原作ありきでの感想。

今まさに放送している2期なんかめっちゃくちゃ良い出来だし、そこが基準になっているからちゃんと「劇場版」としてその上をいっているか?と疑問だったけど終盤のバトル
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ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.5

原作を通読して数日後の鑑賞。比較しながら。

旅情溢れるロケーションでの殺人劇だから非常に映画映えするお話ではあるんだけど、映像化によって特段良くなったと思うところはなかったかな。

原作ではもっと多
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.1

どう考えてもどっから見ても今どき珍しいレベルでクオリティの低いVFX、そして面白みのないストーリー。仮面ライダーという題材だからかろうじて観ていられるが出来としては酷いものだと思う。
実際、かっこいい
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おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)

3.6

むかーし金ローかなんかでチラ見してなんとなくあらすじは知っていた。故に感動も少なめだったと思う。

概ね、好き。概ね。
最後の例の別れのシーンは花のセリーフも含め結構良かった。
この結末自体は好きなん
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学校の怪談3(1997年製作の映画)

3.2

僕がこのシリーズの好きなところは子供達のキャラクターの可愛さ、ワクワクする不思議ホラー感、ほっこり要素などだが、総じて今作より前作の方が好みだった。

七不思議や都市伝説的な怪談感が希薄になり子供の幽
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炎628(1985年製作の映画)

4.4

エンタメ性ドラマ性は一切なしののガチ悲惨戦争映画。

凄まじいものを観た。という感情。
もう主人公の顔の変化が全てと言っていい。悲惨な戦争が描かれているが実は直接的なゴア描写等はほぼなく、全て主人公の
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学校の怪談2(1996年製作の映画)

3.6

前作よりずっと好き。
子供達と泥棒先生のキャラクターが面白くて可愛いし、不思議ゆるホラー感が魅力的だし、ギャグで笑えるしで楽しく癒される。そしてラストはなんともホッコリさせてくれる。

でもテケテケっ
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学校の怪談(1995年製作の映画)

3.2

夏らしい子供用ジュブナイルホラー。

夜の学校の中を子供達が不思議探検!みたいな可愛いノリ。後半はほぼモンスターパニック映画。

やけに気になるのが子供達の会話のリアルさ。男女が歪みあったりゲロをめち
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.5

何度か視聴済み。
気持ち悪さもあるけど面白い。
面白いけど気持ち悪さがある。
そんな映画。

気持ち悪いっていうのは僕の好みでしかないけど、田舎の親戚の集まりとそこを縛るルール、そして「みんなでご飯食
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バケモノの子(2015年製作の映画)

3.7

劇場公開時に観て以来八年ぶりの鑑賞。印象に残っていたところは同じように楽しめた。

種族の違う師弟の絆とか、弟子と一緒に師匠も成長するみたいな王道展開は素直に楽しい。ほとんどダイジェストではあったけど
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.1

希死念慮マシマシ夏休みヤクザ映画。つまり変な映画。

ストーリー性はほぼないし、やっていること一つ一つに脈略もないが見応えが半端じゃない。
緊張感のある空気の中でほのぼのとした遊びと暴力が淡々とシーム
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天気の子(2019年製作の映画)

3.7

※ややネタバレ注意かも。


不満に感じた点は先日観た同監督の『君の名は。』で感じた点とほぼ全く一緒。つまりノリと音楽。しかし『君の名は。』よりも好みだった、あらゆる点で。

一番良かったのはお話の結
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