鹿苑寺と慈照寺さんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)

3.0

とにかく体力を使う。精神が削られる作品。

観るのがしんどくなる場面も多々あるけど、テンポとか展開が良かったので、何とか観れました。

16年も経過しているのに母親があまり老けていないなあと感じたけど
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ソウ(2004年製作の映画)

4.0

グロいと聞いて敬遠していましたが、寝る前のお供にようやく観ました。
実際のところは2以降がグロいらしいですね。

いわゆるワンシチュエーションスリラー。
お見事でした。
ラストはひっくり返りました。ま
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滑走路(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

いじめが原因で人生を捻じ曲げられてしまった男の子。
厚労省で働く若き役人。
切り絵作家の女性。

無関係に思える3人の人生を、過去と現在が行ったり来たりする構成で見せていくことで繋がりが徐々に見えてく
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罪の声(2020年製作の映画)

4.3

今日、原作の『罪の声』を読了し、その勢いで観に行きました。

原作は京都でテーラーを営む曽根俊也と新聞記者である阿久津英二がそれぞれの視点で昭和の未解決事件であるギンガ・萬堂事件を追うことになる。
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.8

ニューハーフショーパブで働くトランスジェンダーの凪沙(草彅剛)は都会の片隅でひっそりと暮らしていたが、ネグレクトに遭っている親戚の子供、一果(服部樹咲)を預かることに。そこから凪沙と一果に少しずつ変化>>続きを読む

ノクターン(2020年製作の映画)

2.9

Amazonプライムオリジナル作品。
うーん、面白い部分もあったんですけど、全体的に微妙でしたね。

TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

冒頭のオペラハウスで鳴り響く残響で、ダンケルクの冒頭を思い出してしまって、テンションが上がりました。そうそうこれこれ!このBGMだよ。
冒頭のテロシーンからのタイトルバックの出し方もかっこよすぎるよ。
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隣人は静かに笑う(1999年製作の映画)

3.7

主人公の設定といい、物語の展開といい、序盤から嫌な予感はしていたけど、最悪の結末。
そう来たかとびっくりしました。それにしても酷い。報われなさすぎる。
主人公の恋人が助けを求めて電話をしているところで
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.0

日常に潜む狂気を淡々と描く作品。

殺人教唆とも言える暗示を、目が赤くなるなどの派手な演出ではない見せ方で表現しているから、余計に怖い。派手な効果音ではなく、日常で当たり前の様に響いている騒音などがや
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28日後...(2002年製作の映画)

3.8

28日後に目覚めたとき世界は荒廃していた。

誰もいないロンドンの街を彷徨い歩くシーンは、荒廃しているのに何だか郷愁を誘うような妙な風景でとても印象に残る。
その後は一滴の血で感染してしまう「感染者」
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レクイエム・フォー・ドリーム(2000年製作の映画)

4.2

薬物に溺れていく若者たちとテレビ出演を目指して痩せ薬を飲むことで薬物に溺れていく老婆の過程を、スタイリッシュな映像で見せていくという手法のおかげで前半は割と軽い気持ちで観ていたけど、ラストの30分間は>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

3.5

音響と映像美、淡々と進行していくストーリー。割と派手になりがちなSF映画とは打って変わった趣向になっているけど、こういう作品はとても好き。静かに観られるのがとても良かった。
未知の生物とどのようにコミ
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コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

4.0

頭を空っぽにしてあまり深く考えずに観られる作品。
あまりドラマを見ない僕が珍しくずっと追いかけている稀有なシリーズで、ドラマのときの爽快さは失わずにスケールが大きくなっていてやはり面白かった。
前作の
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.5

セックスしながら鏡で自分の容姿と筋肉を確認する映画。
自己愛に狂った殺人妄想狂という表現が適切だろうか。

もっと残虐な作品かと思いきや笑える部分が多く、コメディー映画とも取れる。特に悪魔のいけにえを
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

4.2

中井貴一演じる国民から嫌われている総理大臣が演説中に石を投げられ記憶喪失に。それでも総理大臣を続けていくというストーリー。

記憶喪失になる前は自己顕示欲の塊である総理大臣が記憶喪失になってから徐々に
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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

4.0

家族という呪縛から逃れられない共依存の果て。

鑑賞前から実話がベースということは聞いていたけど、鑑賞後に調べてみたらかなり忠実に作られているということがわかる。
劇中でも奥平大兼演じる周平は、長澤ま
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月に囚われた男(2009年製作の映画)

4.5

とても良い意味で僕が想像していた物語とは異なるものだった。
僕が観る前に想像していたのは、「組織の陰謀により月から一生帰れなくなり、月で一人で無為な労働をするだけの人生」というもので、大筋では変わらな
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.8

もしも世界中の人たちがビートルズを知らなかったら。
そんなもしもの世界線で鳴かず飛ばずの売れないミュージシャンだけがビートルズのことを知っていて、ビートルズの曲で成り上がっていく。
こう書いてしまうと
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コンタクト(1997年製作の映画)

4.3

宇宙に夢を馳せる少女はやがて博士になり、まだ見ぬ異星人と接触を試みる。

細かいあらすじを見ていなかったので、鑑賞前の印象は、ジャケットのイメージから「すぐに宇宙に行くんだろ」と思っていたが、実際はそ
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危険なプロット(2012年製作の映画)

4.2

作中作の中にさらに作中作が。

文才のある教え子の作文の添削をするうちに徐々に続きを読みたくなり、のめり込んでいく。

何を考えいるか読めない怪しげな高校生に老教師が翻弄されていく様がとても良かった。
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ロマンスドール(2019年製作の映画)

3.7

一歩間違えれば、狂ったラブドール職人の狂気になりそうな本作ですが、紙一重で純愛に落とし込んでいるところが良かった。

この手の題材であれば、闇に落ちるという展開なんていくらでもできそうだけど、とても尊
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.9

人工知能が発達した未来で代筆ライターの男が人工知能のOSに恋をしてしまう話。
人工知能と来れば、すぐにSFかと思いがちだが、本作は違うように思う。人工知能を通して人間におけるリアルとは何かを追求してい
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テルマ(2017年製作の映画)

3.8

北欧ならではのは寒々しい雰囲気と静かなストーリー展開。こういうのはとても好きです。

特殊能力を持ってしまった主人公は、ラストで過去と現在に決着をつけるのですが、それが憎悪に駆られた選択ではなかったと
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ゆりかごを揺らす手(1991年製作の映画)

3.8

幸せな家庭に逆恨みのベビーシッターが潜り込み、家庭を内部から壊そうとする。
じわじわと主人公たちを追い詰めていく様はとても怖く、終盤の「シャイニング」のジャック・ニコルソン的ドア破壊も恐ろしくて最高。
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エクス・マキナ(2015年製作の映画)

3.8

映像美はとにかく素晴らしいし、面白いと思う。
でも、やはり僕は森博嗣の近年の小説作品群を読みすぎているせいもあって、序盤から中盤までエヴァの外見を見ても「結局、ロボットでしょ」という感慨を持ってしまっ
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ブラック・ミラー: バンダースナッチ(2018年製作の映画)

4.0

「ウォッチ」ではなく、「プレイ」と表現するべき映画。

ゲーム開発をしている主人公の青年の行動を、鑑賞者自身が2つの選択肢を選びながら、物語を進めていくという今までにない作品。

こんな映画は観たこと
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暗くなるまで待って(1967年製作の映画)

4.3

盲目の人妻の家に身分を偽った男3人組が侵入するというワンシチュエーションスリラー。

聡明な主人公は上の階に住む活発な女の子と協力し、黒電話、公衆電話、2階と繋がっているパイプの音など古典的な仕掛けを
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殺しのドレス(1980年製作の映画)

3.5

「サイコ」にオマージュを捧げているそうで、物語の構図もそうだし、何度も出てくるシャワーシーンにもそれが見て取れるから、にやにやしながら見てしまった。
冒頭の美術館のシーンは、ほとんど台詞がなく、迷路の
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ストーカー(2002年製作の映画)

4.0

写真現像の仕事をしている男が客の女性を好きになり、写真という媒体を通して彼女との家族を妄想し、徐々に狂っていくという話。
このように書いてしまうと、ただのストーカーのサイコ映画と捉えられてしまうが、本
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悪の教典(2012年製作の映画)

3.5

伊藤英明の圧倒的演技力に脱帽。この人は本当にサイコパスなのでは?と思わせるほど、狂った演技。恐ろしく目が怖い。

伊藤英明の演技力で面白さはかなり底上げしている感じがある。凄まじ過ぎる。

原作だとも
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スクリーム(1996年製作の映画)

4.0

保安官が全然役に立たない映画。

ホラー映画ではお決まりの設定や台詞を時には裏切り、時には踏襲するのが斬新で面白かった。

「すぐ戻る」は殺人の合図。
ホラー映画のお決まりの台詞の講釈が出たあとは登場
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エイリアン3(1992年製作の映画)

3.8

武器も何もない囚人刑務所内でのエイリアンとの戦いを描く。

評価が低いみたいですが、やっぱりなんだかんだ好きです。

デビットフィンチャーが火消しのために初監督作品として入ったそうですが、本作の結末を
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テッド(2012年製作の映画)

3.6

ブラックくまのプーさんと人間の友情。

可愛いらしい容姿と相違して口を開けば、憎まれ口と下ネタのくまのぬいぐるみというのが斬新だった。

主人公と喧嘩して、とぼとぼと背中を丸めて帰っていく様は哀愁があ
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ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

3.9

とにかく執念深い。笑っちゃうほど執念深い。

ロバートデニーロ演じる元受刑者が自分を弁護してしてくれた弁護士一家に復讐する話。

ロバートデニーロがあの手この手を使って家族の前に現れて、執拗に巧妙に家
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.8

祖母が亡くなってから家に奇妙な現象が起こり始め、やがて家族が崩壊していく……。

「ミッドサマー」は観たのにまだこちらは観ていなかったので、鑑賞。

冒頭のミニチュアのドールハウスにカメラが寄っていっ
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