田島屋君さんの映画レビュー・感想・評価

田島屋君

田島屋君

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

3.8

顔を画角に入れない撮り方は『たぶん悪魔が』でも取られていた。
顔が映らないと、そのシーンからは感情が排除されて、画面内で繰り広げられる行為そのものにフォーカスが当たる。
だからこちらも自然と集中するし
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たぶん悪魔が(1977年製作の映画)

4.5

空間における人やモノの配置。
人物の心情やその場に漂う陰鬱とした雰囲気は、アングルや画角によってもありありと伝わってくる。
細かい演出の一つひとつがどれをとっても素晴らしいの一言。
低いトーンのセリフ
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若者のすべて(1960年製作の映画)

3.8

名作とされる作品があまり響かなかった時の不安たるや。
兄弟の描き分けは見事だけれど、ほとんどの登場人物に感情移入できない。強いて言えばチーロはまとも。
アラン・ドロン演じるロッコも家族想いにみえて、実
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.8

観たことのないような映画、全く新しい映画体験だったことは覚えている。
が、詳細を覚えていない。。
ジェシカやエルナンがそれぞれどういう役割なのか、までは理解できたが、ラストの展開とどう結びついてくるの
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回路(2000年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『CURE』が思いの外良かったのでこちらも鑑賞。
後半の展開で評価は二分するだろうし、現に評価は高くないようだけど、個人的には好き。
相変わらず空間における光の使い方が絶妙。
加藤晴彦の上手くないけれ
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.3

これはかなり満足度高い。
ゾクゾクするような設定。魅力的すぎる登場人物の内面的な造形。
それを見事に体現している役所広司や萩原聖人の演技。『羊たちの沈黙』がレファレンスにあげられているのもおもしろい。
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年製作の映画)

3.9

タイトルインの時点で心掴まれるものがある。
おそらく良い映画が始まるんだろうという予感。
案の定おもしろい。
このシリーズがあるのとないのとではワケが違っただろうな。
最強ミックス!ミニグルート癒され
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ゾンビ/ディレクターズカット完全版(1978年製作の映画)

3.2

途中思わず休憩を入れてしまった。
ずっと同じようなテンション感で、BGMも変わり映えしないのがしんどかったな。
誰かと一緒にツッコミをいれながら観るのには良いかも...
吹替版で観たほうが楽しめそう!
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キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー(2014年製作の映画)

4.1

MCUのなかでもかなり好きな作品。単体でまた観たいと思える。
バッキーが一番かっこいい!
「キャプアメ」シリーズは総じて物語が作り込まれていて良いよなあ。
ルッソ兄弟が優秀なのかもしれない。

マイティ・ソー ダーク・ワールド(2013年製作の映画)

3.5

急にファンタジー。無理もないのかもしれないけれど、"これじゃない"感が拭えない。
ロキは結構好きなキャラ!

アイアンマン3(2013年製作の映画)

3.9

3作目にきて、トニーが自身と向き合う姿を描いてるのがおもしろい。打算的な続編じゃないところが良い。原作でどこまで描かれているのか知らないけれど。。
最後に盛大なクライマックスが用意されているのも素晴ら
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

4.0

他のMCU作品を観ていなくても楽しめる、小難しくもない、良質なエンタメ。
初めて集結シーンを観た時のワクワクは忘れない。
ブルースの着地点にいたおじさん、ハリー・ディーン・スタントンだったんだな。

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー(2011年製作の映画)

3.7

"別れ"のシーンこんな切なかったんだな...!
過去のメモにはスターウォーズ要素を感じたって書いてあるけど、なぜそう思ったのか覚えてない。
キャプアメシリーズはクオリティ高めなので好き。

マイティ・ソー(2011年製作の映画)

3.6

若干の臭さというかダサさを感じるけど、割と好きではある。
「マイティ・ソー」シリーズ、全体的に評判悪いし、それは頷けるけど、1作目が一番マシ説はある。

アイアンマン2(2010年製作の映画)

3.6

改めて観てみると、思ってたより微妙だった。
ストーリーの作り込み、キャラの描き方が雑なような。
逆三角形のアークリアクターはカッコいい。

インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)

3.7

何回も観たせいか実は一周まわってそんなに嫌いじゃない。
ハルクの名付け親ってモブの学生(厳密にはマスコミかもしれないが)だったんだな。

アイアンマン(2008年製作の映画)

3.7

MCU記録。
メタリックシルバーのMARK Ⅱのスーツ好きだなあ。

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0

大味な展開だけど、これはこれで良い。
思った通りのストーリーでも、それが良い。
映画らしい映画というか、
映画館で観るべき映画。
家族や恋人の心理描写が最小限に省かれているように感じたけど、ジャイモン
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ハードエイト(1996年製作の映画)

3.8

他のPTA作品と比べるとインパクトには欠けるけど、渋くて良い!
長編一本目とは思えないクオリティ。
ほんの数分しか出てこないフィリップ・シーモア・ホフマンがまた良い。PTAが彼を起用し続けたのも納得の
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

結論から言うと、あまり好きなタイプの映画ではない。けど、これはもう一回観ないと自分の中で評価が定まらない。
冒頭から怒涛の会話劇。みんながみんな自分のことばかり話していて、語気も強い。カップルたちも喧
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.8

人生で初めての試写で観た作品。
今思うと『クラッシュ』とか『鉄男』とか色んな要素が混ざりつつも独創的で面白い作品だったな。でも得意ではない。『RAW』もそうだったけど。
これがパルムドール選ばれるなん
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紅の豚(1992年製作の映画)

4.0

観てなかった(観たことはあるかもしれないけど記憶になかった)ジブリシリーズ。
これはでも大人になってから観たからこそより良さが理解できた気もする。
アジトが良い。

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.6

「8mmビデオ」を観るシーン。
ハンターが銀行の前で寝てる姿を撮ったカット。
学校からの帰り道。
素晴らしい映画としか言えない。
映画を観ることの喜びを思い出させてくれる。

配信でも十分感動したけど
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.9

直近で観た中で一番字幕の文字数が多かった。
というのもあって完全には処理しきれなかった。
アーティスティックだし、挑戦的だし、遊び心に溢れていて面白かった、が。。
この監督に関しては自分が作品との向き
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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

4.1

画面の中で色んなファッションが混在してるのに、不思議と調和して見える。さすが。
物語の終わり方も素敵なんだけど、どうにも観た当時いまいち刺さらなかった記憶がある。
『天才マックスの世界』の方が好み。
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ラッキー(2017年製作の映画)

3.7

街とか店とか色んな"場"で起こる人生の交わりって面白いし神秘的だなと思わせられる。
これがハリー・ディーン・スタントンの遺作というのもまた。
映画としてはかなりシンプル。

ウエストワールド(1973年製作の映画)

3.6

「機械は人類の召使い」っていう発想。
改めてジャケを見ると『ターミネーター』(84)のT-800感すごい。と思って調べたらシュワちゃんはこのガンスリンガーを参考にしたらしい。
終盤の追いかけっこが長過
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.7

音楽はもちろん、ラストも一度観たら忘れないであろう良いラスト。
構図も綺麗なシーンが多い。
ただ、全体的にもやがかったような印象があって(曇り空が多いせい?)、夢の中の出来事みたいなおぼつかなさも感じ
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天才マックスの世界(1998年製作の映画)

4.4

2022年1本目に観た映画を今頃。
個人的にめちゃくちゃ好きだった作品。
ウェス・アンダーソンならではのカメラワークだったりカット割の癖は十分に感じられる。
と同時に、初期ならではの野暮ったさもある。
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地獄の黙示録 ファイナル・カット(2019年製作の映画)

4.4

2023年一本目。
ベトナム戦争を題材に人間の闇を描いた大作。
明らかにセットに力が入っている作品は無条件に興奮する。とにかく画が良い。
じめっとしたジャングルの中で色鮮やかな照明弾の煙が漂っている風
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ティム・バートンのコープスブライド(2005年製作の映画)

3.6

久し振りにアニメ映画を観た。
過去に観た気もするけど、もう一度。
お話も、演出も、良い感じ!
コープスブライドに声あててるのヘレナ・ボナム=カーターだったのか。
短いし気分転換にぴったり。

デュアル(2022年製作の映画)

2.8

扱っているテーマはかなり重たいのにそれは十分に掘り下げられず、シュールでコメディのような演出が最後まで続いて拍子抜けしてしまった。
『ブレイキング・バッド』では最高だったアーロン・ポールも何とも。。。
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エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE(2019年製作の映画)

3.8

『ブレイキング・バッド』を観た人のためのご褒美映画感は正直否めない。
ジェシーの髭やトッドの体型など作り込みも意外と雑。
だけど、ファンが喜ぶ仕掛けは山ほど用意されている。抜かりない。
小ネタのまとめ
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渇きと偽り(2020年製作の映画)

3.6

掴みが良かった!映像も綺麗でグッと作品に引き込まれた感があった。
原作小説があるためか、良い意味でも悪い意味でも作品のつくりにあそびがないとは思った。
製作陣が皆オーストラリア出身なせいか、映画全体に
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紅い服の少女 第二章 真実(2017年製作の映画)

3.0

虎爺のくだりをすんなり受け入れられる人はどれくらいいるんだろう。
第一章よりもカオスになった。
作中に出てくる「クロメンガタスズメ」という蛾が『羊たちの沈黙』のポスターの蛾だと気付いたときだけちょっと
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