順慶さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

順慶

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水俣 患者さんとその世界(1971年製作の映画)

4.0

昭和の公害病のひとつとして学校で習った水俣病。その患者と家族と抗議のドキュメンタリー。167分の完全版。
「MINAMATA」公開直前。しっかりと知っておこうと思って鑑賞。

チッソという会社が流して
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

なんという実在感。
登場人物が本当に心の内を語っているかのような錯覚に陥る。

「ワーニャ伯父さん」の本読みを感情を抜いて読むだけのシーンも長く見せる。本当に彼らが演じるドキュメンタリーを見ているよう
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.7

期待はずれじゃないけれど、同じ殺し屋映画なら「メランコリック」に軍配をあげたい。

でも、まひろのアクションはしびれた。
銃を構えて撃つまでの動作が早くて、めちゃカッコいい。
オープニングのコンビニの
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あさひなぐ(2017年製作の映画)

3.3

王道の部活映画。もっとチャラチャラした映画と思ってたら意外とまじめ。顧問の先生(中村倫也)だけ、チャラチャラしていた。

運動音痴の旭(西野七瀬)が、ふとしたことから薙刀部に入部。
練習して、努力して
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.0

これが映画になる。沖田修一監督で。
原作マンガが好きだったので、期待しかなかったのに、タイミングを外して、後に大切にしていたら今週で終了とは。とにかく間に合ってよかった。

それにしても変な映画。原作
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17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

学校のゆる〜い文化祭(?)の出し物から始まる。そこでオータムがギターを弾いてひとり歌う。で、観客のある男からのヤジ。このシーンからなんだかピリつく。
オータムは男になりたいと思っていた。

17歳のオ
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

4.0

夏休みも終わって、ようやく鑑賞できた。

圧倒的な映像と歌。それをスクリーンで見るだけでも価値があった。歌に説得力がなければ成立しないストーリーだから、歌に純粋に感動した。

“U”というインターネッ
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オールド(2021年製作の映画)

3.6

いきなりシャラマン監督が「映画館へおかえり」なんていうので、変だと思ったら、この顔をしっかり覚えておいてね、というメッセージだったのか。やっぱりカメオ出演。

テレビでもCMをやってるし、ポスターにも
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

この豪華キャストのヤクザ映画。これこそが往年の娯楽映画だと思った。

前作から3年後。時代は昭和から平成に変わっていた。暴対法が施行される直前の話。二又一成のナレーションも続投。

務所から上林(鈴木
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岬のマヨイガ(2021年製作の映画)

3.7

東日本大震災の津波の被害が大きかった東北の町を舞台に、昔から伝わる遠野物語の妖怪譚を重ねた伝記物語。
タイトルの「マヨイガ」は「迷い家」で、遠野物語のエピソードをそのまま映画でも語られる。

そのマヨ
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.2

“忍耐と信仰”
これだけは受け取らなければならない。

ニューヨークのワシントンハイツ地区。中南米からの移民が多く住む町。
小さな夢を叶えようとする若者たちの群像劇。
その町が停電になることが序盤から
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シュシュシュの娘(2021年製作の映画)

3.2

この作品を作品だけで語ることはできない。監督入江悠が、コロナ禍で苦境に立たされたミニシアターを盛り上げようとして、脚本を書き完成させた作品。
https://numero.jp/interview26
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サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

3.7

映画館で何度もポスターを目にしていたが、見ないつもりだった。でも、なんだろう。仕事を急いで映画館に向かっていた。今日を逃せば後悔すると。

なんだこれ? 意外とラブアンドピースのストーリーでびっくり。
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

かなり久しぶりにアメリカの娯楽大作映画を見た。話題作だし、チェックしておかなきゃ。

ゲームをおもしろくするためにAIに作られたモブキャラのガイ(銀行員)は、自分がモブキャラであることを知らなかった。
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猫の恩返し(2002年製作の映画)

3.2

金ローで飲みながら鑑賞。脚本が吉田玲子だったんだ。

ハルは学校帰りに、小さなプレゼント箱を口にくわえた猫を見つける。その猫は道路を横切ろうとし、車にひかれるところをラクロスのスティックで助ける。する
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ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

3.6

いうならば「ランボー 盲目の復讐」という感じか。

前作から8年後のストーリー。
盲目じいさんは、娘とふたりで過ごしている。娘は盲目じいさんから訓練を受けている。勉強の課題も与えている。だから学校に行
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

「未来に残る映画をつくる」というセリフは、本作自体にも問われるブーメラン。いろいろ意見はあるだろうけど、今年の邦画を代表する作品だと思う。

高校生の映画部が学園祭に向けて映画をつくる。で、自分の脚本
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らせん(1998年製作の映画)

2.6

雨なので家でアマプラ。
夏だし、お盆だし、ジャパニーズホラーを見ようと。「リング」は昨年見たし、次は「リング2」なのか、「らせん」なのか。公開順だと「らせん」ということになっている。

ホラーだと思う
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ストップ・メイキング・センス(1984年製作の映画)

4.0

ジョナサンデミ監督が、「羊たちの沈黙」の前にこんなドキュメンタリーを撮っていたんだ。

「アメリカンユートピア」は、音楽ライブというよりショーだったし、メッセージ性も強かったが、本作は音楽ライブとして
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ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

見たい新作があるのに、見たことのある本作を選んでしまう。ジムジャームッシュなんだから仕方がない。

3編のオムニバス。
場所はメンフィスで、エルヴィスの街。
それぞれがいろいろあって、ある安ホテルを利
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

大学生のころ、映画好きの先輩(女性)から薦められてレンタルで見た。当時、これが初ジャームッシュだった。だからジム・ジャームッシュと言えばいまだに「ダウンバイロー」。 
久しぶりに見たけど、やっぱり好き
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ベルヴィル・ランデブー(2002年製作の映画)

3.7

テーマ曲が頭から離れない。

2003年に公開されたフランスのアニメ。直前まで新作だと思ってた。

独特すぎる絵は、徹底的にデフォルメされている。人物だけじゃなくて、犬も高層ビル群も船も坂道も、かなり
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アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン(2018年製作の映画)

3.9

本作を見たシアスタ心斎橋という映画館は、感染対策で、座席は間引きしており、またラーメン屋の一蘭方式で、すべての座席にパーテーションがあるので、隣が気にならない。さらに前との空間もしっかりあるので、ゆっ>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.2

映画を観たあとで、Filmarksのあらすじを読んだ。タイトルは「明るい未来が約束された女性」という意味なんだ。なるほど。いいタイトルだ。

キャシーはひとりクラブに行き、酔ったふりをして男性から声を
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犬部!(2021年製作の映画)

3.8

犬派でも猫派でもないし、犬猫の動画にも興味はないけれど、何気なくSNSでかわいい動画を見かけると少しはみてしまう。
しかしこの映画は、かわいい犬や猫で癒されるストーリーではない。もちろんかわいい犬も登
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君の膵臓をたべたい(2018年製作の映画)

3.5

金ローの録画鑑賞(当日はオリンピック開会式を見てた)。
原作は読んでないけど、実写映画の桜良役浜辺美波の笑顔にやられた。だから、あざといこのタイトルは好きじゃないけど、気になるアニメ版。

難病物とし
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少年の君(2019年製作の映画)

4.0

とても劇的なラブストーリーだった。

高校3年生。ある女の子が校舎から飛び降り自殺。原因はいじめ。
それ以来、いじめの対象が自分(チェン・ニェン)に向かう。
そのいじめがいきなり酷い。椅子の座面に墨汁
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

4.3

金ローで3週連続細田守を家族で鑑賞。

現在高3の息子は、本作が一番好みのようだ。
息子が初めて見たのは、10年ぐらい前。小学低学年だった。バーチャル世界で花札で戦いアカウントを取り合うクライマックス
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100日間生きたワニ(2021年製作の映画)

3.3

新宿バルト9という映画館で、見る意思もないのに、座席を予約して、予約画面に「100ワニ」など文字を書いた荒らし行為のニュースを見た。

ひどいな。
この映画見たかったけど、63分と短いと知って、見る気
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.4

午前十時の映画祭にて。実家にソフト(VHS)があるはず。
大学生のころに何度か見たが、必ず寝てしまう。で、気がついたら赤ちゃんが出てきて終わる。
最後まで見て、それなりにおもしろいと感じたのは、社会人
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いとみち(2020年製作の映画)

3.5

津軽弁は半分くらいしか聞きとれなかった。おばあちゃんの津軽弁は、もっとわからなかったので、おかしかった。それでもなんとなくわかるし、それでいいと思った。
その中で、ちょっと異質な豊川悦司。

で、お金
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ナショナル・シアター・ライヴ「メディア」(2014年製作の映画)

4.0

ギリシャ神話の「王女メディア」の話。
よくわかってなかったので、直前に調べてから映画館へ。

主役メディア役のヘレン・マックロリーは、今年の4月に亡くなられたらしい。確か「深く青い海」は見たな。
享年
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

台湾のバレンタインは、七夕(情人節)だそうな。そのバレンタインデートの日が消えたという話。7月8日に見るにはちょうどよかった。

郵便局の窓口で働くアラサー女子シャオチー。
バレンタインのイベントデー
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

この監督の前作「サーチ」は、父と娘のストーリー。今回は、母と娘のストーリー。
とてもよくできていた。この映画に父親は不在。

車椅子で生活している娘クロエ。身体が弱くて、歩けない。母から与えられている
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.7

TOHOシネマズ梅田の1番シアターのDolby Atmosで鑑賞。こういう映画はいい音で見るのがいい(偶然タイミングよかっただけ)。

前作を見ているので、この映画のルール(音を立てたら即死)は知って
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愛のコリーダ 修復版(1976年製作の映画)

3.7

大島渚監督の修復版として2作品上映。「センメリ」は見たことあるので、こっちを見る。

阿部定事件の映画化。
関心があるのは、本当にヤっているということを確かめること。そんな人で映画館はいっぱいだった(
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