うどんさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

うどん

うどん

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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.1

たまに自分の存在意義について考えてしまう事があるけど、そんな人達に寄り添ってくれるような作品。

清掃員・役所広司が巡回する公衆トイレが近代的で綺麗な所ばかりで、もっと汚らしい面も映せばいいのにと思っ
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大願成就(1959年製作の映画)

4.2

汚職に手を染める重役達を粛清するべく立ち上がる男。

頼れる総務部長を演じる高橋貞二の遺作。クライマックス不在&😢な展開は急逝が影響しているのだろうか…

親友同士を演じる高橋貞二と渡辺文雄はやっ
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娘三羽烏(1957年製作の映画)

4.0

三人娘の恋路をコミカルに描く。

W替え玉お見合いの流れは天才的笑

大木実と瑳峨三智子をくっつけさせる方法は少々悪趣味に感じるけど、皆幸せでいいじゃなーいと軽いノリで楽しめた。

有馬稲子&岡田茉莉
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死者との結婚(1960年製作の映画)

3.7

死のうと決めた最後の旅行で乗船した客船が沈没し、生還する女性。

終わらせようとしていた人生が…なんという皮肉だろう。

トークショーで話題に出た水に飲まれるシーンは唐突で一瞬。実際はかなり時間をかけ
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花は嘆かず(1957年製作の映画)

4.1

多数の人物が話をややこしくするすれ違いドラマ。

誤解がさらなる誤解を呼び込む展開がシリアスながらもどこか可笑しくて場内に笑い声が飛び交う。川喜多雄二がある現場を見て絶望する場面は特に😂
そしてまさ
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真夜中の処女(1959年製作の映画)

4.0

深夜の仕事中、訳アリな女性を乗せるタクシー運転手。

3人の美女に言い寄られるのも無理はない位グッドルッキングな森美樹。30代以降の彼が見てみたかった。

クスリを求める小山明子の叫びが痛々しい。特集
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戸田家の兄妹(1941年製作の映画)

4.4

家長が急逝し、家を手放した事により生まれる一家の確執。

干支一回り後の東京物語を想起させる話だけどよりエゲツなさを感じる。居候はつらいよ…

一家の異端児・佐分利信は転勤したままフェードアウトか
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父ありき(1942年製作の映画)

4.0

お互いを思い合う父子のやり取りに泣かされる。

父が息子の申し出を断ったのは自分が途中で退いた教職を全うしてほしいという思いもあったのかな…

まだ20代であろう中学同窓会参加者の既婚・子持ち率1
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続々大番 怒涛篇(1957年製作の映画)

4.0

失意のギューちゃん、再び故郷に戻り新たな商売を考える。

まさかの貿易商編。まさに怒涛の世相の中、ギューちゃん周りは前二作と比較してのほほんとした感じ。

開戦を機に相場師として再動。それでこそ!
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幸福への招待(1947年製作の映画)

4.2

戦後、教え子達との再会を経て余生を人のために生きようと誓う元校長。

水難事故で亡くなった娘の思い出に縋る妻、死んだ者の事より生きている者の事を考えろと一喝する夫、なんて辛いやり取りなのか。

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殺人狂時代(1967年製作の映画)

4.8

惚けた大学教授は何故命を狙われるのか?

面白いなぁ…終始ワクワクしっぱなし!後半のどんでん返しまで最高!

仲代達矢のギャップ満点の二面性あるキャラが素晴らしい。

殺人を哲学的に語る博士・天
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ああ爆弾(1964年製作の映画)

3.8

服役中に組が部外者に乗っ取られていて憤慨する親分。

狂言も取り入れた和製ミュージカル。

爆弾リレーは漫画的で面白い。

中谷一郎って声が良いよねー。

沢村いき雄がワンポイントで終わらない大活躍!

呪いの血(1946年製作の映画)

3.8

18年ぶりに立ち寄った故郷で幼馴染二人に再会する男。

こんな再会嫌すぎる。人間の嫌な部分がそこかしこに。

呪いの血とは一体…?

カーク・ダグラスのデビュー作なんですね。

ボディ・アンド・ソウル(1947年製作の映画)

4.0

父の死を機にアマチュアで鳴らしたボクシングで食べていく事を決意する青年。

回想から現実に戻る繋ぎに鳥肌。

幻と打ち合うベンの最期が泣ける。

拳闘好きとしては彼らの階級が気になる。(言及なかったよ
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淑女は何を忘れたか(1937年製作の映画)

4.5

妻に頭が上がらない夫。そこへ大阪の姪がやってきて…

姪・桑野通子の型にはまらないお転婆ぶりが最高!
戦前の佐野周二を久々に見たけど、若ッ男前ッ!早慶戦の話題ではミッチーも周二も早稲田推し。
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早春(1956年製作の映画)

4.4

夫の火遊びがきっかけで夫婦の仲に亀裂。

不倫を大きく扱う小津作品て珍しい?
お前が折れるべきだと母にまで促される妻が気の毒。岡山で「こんちわ」の場面がドライで素敵。

戦友達との会合やうどんパ
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.2

ヤクザが合唱部部長の中学生に歌を教わる。

凸凹な二人のやり取りが楽しい。

最初から綾野剛が歌上手い(個人の感想)ので、ここから引き上げるの大変では…?と思ってたら、予想外の展開!泣かされる所だ
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狐と狸(1959年製作の映画)

3.6

大学は出たけれど就職口が見つからず、行商人の叔父の仕事を手伝いに茨城にやって来た青年。

田舎モンにあの手この手で服を売りさばく!

未来ある青年に長過ぎる寄り道を決意させた、と考えるとビターなラスト
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若い恋人たち(1959年製作の映画)

4.2

女給と婚約する事を反対される育ちの良い息子という構図は同じ日に観た同監督の「女の闘ひ」と被るけど、こちらはライトなコメディ。

宝田明&司葉子、定番の麗しカップルのアツアツぶりを堪能。この二人でここ
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煉瓦女工(1946年製作の映画)

4.3

川辺の長屋に住まう人々の日常。

貧しい生活下にあっても無邪気で明るいこども達の姿に胸打たれた。

後の黒澤明夫人・矢口陽子さんが主演。勝ち気な少女で可愛らしい。 夜学に通うようになったのにいつの
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女の闘ひ(1949年製作の映画)

4.0

この女たらしを取り合う戦い?→あ〜、二人でこらしめるのか。→!?と冒頭20分程で自分の単純な頭は揺さぶられた。

対照的な境遇にあった二人の友情物語。

顔色変えず託された手記を燃やす高峰三枝子の
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.2

一つの解釈として素晴らしい前日譚だった…
鬼太郎の誕生に続く話なのだから後味が良いわけはないと思っていたけど…こうきたか🥲

龍賀一族の次女から佐田啓二似(!)と言われる水木。作中の舞台と同じ昭和3
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浮草物語(1934年製作の映画)

3.6

座長の過去を知り嫉妬の感情を剥き出しにする劇団員。

坂本武と飯田蝶子が過去に訳アリな関係。

八雲恵美子の表情と所作は凄く女の強さを感じる。

三井弘次が初々しい青年。美男子路線で売っていけそうな位
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青春の夢いまいづこ(1932年製作の映画)

4.4

学生時代に築いた人間関係が変わっていく様をほろ苦く描いている。

前半のやんちゃなやり取りが後のシーンに生きてきて泣ける。

斎藤達雄と田中絹代の関係性がのび太としずちゃんみたい。

江川宇礼雄
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さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 4Kリマスター(1978年製作の映画)

3.8

平和を取り戻し復興が進む地球に再び滅亡の危機迫る。

壮絶な展開に呆然としてしまった。古代くんがアレしてしまうのは途中からなんとなく予想出来たがここまでとは…
「ヤマトより愛をこめて」が鎮魂歌のよ
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一人息子(1936年製作の映画)

3.9

女手ひとつで育てた息子の近況にショックを受ける母。

小津監督初のトーキー作品!

母と息子の激論はどちらの考えにも寄り添いたくなり辛い。

飯田蝶子は当時30代ながら既に老け役が板についてる。

大脱走(1963年製作の映画)

4.2

数年ぶりに再見。
男達の団結と奮闘にやはり胸が熱くなる。
彼らを指揮するリチャード・アッテンボローが影の主役とも言えるかも。

記憶より主演のマックイーンの出番が少なかったけど、どの場面も鮮烈!脱走後
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むかしの歌(1939年製作の映画)

4.4

気丈な女性が時代に翻弄されていくやりきれなさ。西南戦争がもたらした国民への影響をまざまざと…

録音環境と方言もあってか聞き取れない台詞が多かったけど、心に残る作品だった。リマスター化して後世に残し
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浮雲(1955年製作の映画)

3.6

DVD途中で止めてしまっていたのでこの機会に鑑賞。

とにかくゆき子が気の毒で… 涙を流し死化粧を施す富岡には薄気味悪さしか感じず。

今作の山形勲みたいなインチキ宗教家は戦後大量発生したのかな。
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恋の花咲く 伊豆の踊子(1933年製作の映画)

3.9

吉永小百合の日活版→内藤洋子の東宝版と通ってついに松竹での初の実写化を拝見。
初代踊子は田中絹代。公開当時23歳とは思えないくらい童顔。

原作発表から数年しか経っていないのでほぼ現代劇!ロケーション
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夜ごとの夢(1933年製作の映画)

3.8

息子のために夜の仕事をする母。ある日、3年前に別れた元夫が現れ…

「弱虫!」「意気地なし!」サイレント映画ならではの表現法に胸打たれる。

貧乏ながらも、坊やには玩具等飽きさす事なく買い与えているの
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スモーク(1995年製作の映画)

3.8

ポスターのハーヴェイ・カイテルの微妙な表情、そういう事だったのか…

強盗の金、そっちにやっちゃっていいの?とか「スモーク」だけにモヤモヤするポイントもあるけどほっこりする話でした。

同じ場所を毎日
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実録 私設銀座警察(1973年製作の映画)

4.2

この世の地獄のような幕開けに震え、その後の勢いに圧倒された。  

世界最後の日かのように豪遊しまくるラストまで狂いまくってて最高。

葉山良二の新境地を見た!

頭を撃ち抜かれた瞬間人形に変化する
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街の野獣(1950年製作の映画)

3.9

一旗揚げる事を夢見て、ついにロンドンでのレスリング興行を任された男の悲劇。

ハッタリで生きてきた街のチンピラが大役を任されあっけなく崩れていくという悲しい図。

長回しのレスリングシーンにこだわりを
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テンション(1949年製作の映画)

4.3

冒頭、捜査において緊張(テンション)がいかに重要なのかと語る刑事。

意外な方向から事件が始まる展開が面白い。

メガネからコンタクトにする事で別人になりきるという作戦は時代を感じる。入居審査もゆるゆ
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悪の力(1948年製作の映画)

3.5

マフィアのシノギに手を貸していた弁護士が同じ商売に手を出している兄の破滅を予見し行動を始めるが…

哀しき負の連鎖。

記念日等にあやかって番号を決めるという心理、確かになー…