ヘソの曲り角さんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ヘソの曲り角

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ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

3.8

援交で高校生らしからぬリッチなライフをポップにサバイヴしていくリスキーなシスターフッドものかと思ったら、後半から日本らしく鬱々としはじめて、援交マヂっらいぉ…みてぇな話になってて萎えた。が全体としてカ>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

3.5

政治ドラマやりたいのはよく分かった。ちゃんとうまくデフォルメ、キャラクターにして政治批評をしようとしてるのも分かった。圧倒的な恐怖の存在として絶望感を与えるゴジラ描写も良かった。中盤の初熱線シーンと最>>続きを読む

眠るパリ(1923年製作の映画)

4.0

めちゃくちゃおもしろかった
SF的コメディ。突然世界の時間が停止して、なぜだか被害を免れた人間たちが何をするかと言えば、無銭飲食、銀行強盗、窃盗で贅の限りを尽くすという極めて人間的なキャラクターの行動
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幕間(1924年製作の映画)

5.0

1924 幕間
1929 アンダルシアの犬
   カメラを持った男
1930 ニースについて

ルネ・クレール、早い。モンタージュで作り上げられる高揚感。全く関係のない映像、物語たちの融合。月の兎の
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高原列車が走った(1984年製作の映画)

3.8

なんともいえない微妙なバランスで、見終わった時の感触がギリギリ「まぁ、面白かったな」になる。真面目なんだかふざけてんだか、ふざけるにしてもそこに無理やりギャグねじこむ!?という違和感あり。バイクで田ん>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ウルトラマンのデザインがなんとなく変化している。はじめは成田亨的な不気味さが勝ってるのだがメフィラス辺りでは完全に特撮の筋骨隆々スタイルになっている。デザインに関して言えば、ザラブの偽マンの目が非対称>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.8

まさかの初・庵野。ところどころ「あ、この人私の苦手なタイプのヲタクだ…」と思いつつ、私も私で原作・TV版からの小ネタにいちいち喜んでしまった。けっこうノリがキツいシーン多めなうえ中盤なんとなく失速して>>続きを読む

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.5

思ったより救いのない悲劇全振り映画
演出はうまいけど「現実ってこんなもんだよなぁ…こんなことにさせた世の中最低だよなぁ…」以上特に無いし、そういう話は日頃友人としてる。

シャロウ・グレイブ(1994年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ダニー・ボイルデビュー作にしてハイクオリティなフィルム・ノワール。素晴らしい。どんどんおもしろくなっていった。ジャンル複合的な良さがある。

いつすり替えたの?と思ったけどまあ普通に恋愛関係なってから
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スターシップ・トゥルーパーズ(1997年製作の映画)

4.0

どう考えてもこの国終わってんのに「よっしゃ!こっから反撃じゃあ!」みたいな前途ある締め方にしてんの本当にどうかしてる。前半のクソアカデミーパートガチで茶番で笑った。だがしかしこのフリが強烈に効いてくる>>続きを読む

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

3.0

なんかしっくりこなかった。
たぶん昔の自分を見てるようだから。
実質駒井蓮が主人公だと思う。

ぬいぐるみとしゃべる人はぬいぐるみには優しくなかった。あと前提としてある程度の親交を深められる人間同士の
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

5.0

この作品に最大限の敬意を表する。一から論点を立ち上げて連帯を形成していく過程とそのうえで未来にどうつなげていくかを非常に明確かつ理路整然と語りあげた。人は"赦し"と"愛"を誤用する時がある。女性がいま>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

5.0

おばあちゃんが"It will"って言ってからエンドロールまで全シーン良すぎて涙腺ガバガバだった

カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.0

久しぶりに映画館で観たからか無性に面白く感じられて困ってしまった。どんよりした演出できわめて王道な真人間ストーリーをかまされたのでどう受け止めれば良いのか分からなくなった。スライダーのサインなのにど真>>続きを読む

デヴィッド・バーンの トゥルー・ストーリー(1986年製作の映画)

3.5

最高な瞬間と微妙なシーンが混在してる。嫌いにはなれない。ちょっとまだ分からない。完全に突き放して批評するのかと思ったが終盤の謎のドラマチックな感じで分からなくなった。まあいずれにしてもデヴィッド・バー>>続きを読む

ルビー・スパークス(2012年製作の映画)

3.5

この映画で言及されることにはたしかにかつて直面したし今でも何度も直面する。そのわりにこの手の映画にしてはなんだかけっこう表層的というか陳腐というかちょっと退屈してしまうところがある。実写でやるにはちょ>>続きを読む

リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

4.3

冒頭ゲイを異常なものと取り扱ったことに関してその後何の言及もなかったのは時代を感じるがやはり面白い。ダンスする直前の親父の困惑の顔とそれでも踊らざるをえなかったということがすべて。クソジジイ、後半の方>>続きを読む

東京の女(1933年製作の映画)

3.0

カスみてぇな話。60年代くらいまでこんなクソみたいな「潔癖」気取ってるカスが出てくる映画けっこうあるよね。内容はほんと、なんもない。嫌な時代だね。警察、噂話、風俗。

wikiいわく別の作品のクランク
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生れてはみたけれど(1932年製作の映画)

5.0

『東京の合唱』に☆5.0をつけてしまったので本当は☆10.0くらいつけたいが仕方ない。こんなん見せられたらもう小津安二郎様にひれ伏すしかない。

東京の合唱(コーラス)(1931年製作の映画)

5.0

小津安二郎作品で現存してるものを順番に見てるのだが個人的には最初の大傑作きたと思っている。題材自体は昭和恐慌時の大就職難についてなのだが一貫して喜劇に仕立てているのが良い。そもそもクビになったのも仲間>>続きを読む

学生ロマンス 若き日(1929年製作の映画)

2.5

つまんね。楽天家の方の主人公がカスすぎてずっとイライラさせられる。演出はかなり面白い。スキーしてる主観ショットのバリエーションの豊富さに驚く。あと路面電車で蝦蟇口失くしたの気づくシーンでわざわざ一瞬別>>続きを読む

淑女と髭(1931年製作の映画)

4.5

これめちゃくちゃいいぞ!!

"私……確信してゐますから……"

朗かに歩め(1930年製作の映画)

3.0

後半から既視感のある普通の話が延々続くだけなので飽きてしまった。後半の足洗ってもがくところよりも前半のパラレルな展開の方がスピード感があったしフィクションって感じがしたし楽しかった。進んでいく話が見た>>続きを読む

その夜の妻(1930年製作の映画)

4.0

これが意外と面白かった!
やってる事自体は実に日本映画らしい辛気臭さなのだがハリウッドのスタイルが混在していて要所要所でバチクソカッコいいカットが飛び出して驚く。最後の帰ってくる主人公のショットかっこ
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落第はしたけれど(1930年製作の映画)

5.0

落第生が就活組にエールを送るという優しさを私は一生忘れないようにしようと思った。

青空娘(1957年製作の映画)

4.5

これ日本映画最強なんじゃねぇ?と思う部分とやっぱり増村と趣味合わねぇ〜と思う部分が両立しつつ、やっぱり最終盤に若尾文子がとどめを刺すのがスカッとして素晴らしい。色々な経験を通して様々な幻想を取っ払った>>続きを読む

我が胸に凶器あり(1996年製作の映画)

3.3

ショット、モンタージュはバチバチだがギャグセンスが壊滅的に合わず撃沈。最終決戦もなんだかよう分からず。Vシネだ。90年代だ。退屈はしない。傑作『チンピラ』と同年とは思えん。でもそれと似たような重要な演>>続きを読む

死んでもいい(1992年製作の映画)

3.5

まず最初のシーンからヤバいよね。長回し主体のショットの累積で描かれるのはシンプルな浮気愛。なんかフィルムノワールで見たような話で良い。その長回しも固定のものから背後から登場人物を追い続けるスタイル、首>>続きを読む

1999年の夏休み(1988年製作の映画)

3.3

ごめんよくわかんなかった…。途中で飲み込めなさすぎて調べたら萩尾望都を下地に作ったとあってすべて納得。どおりで少女漫画っぽいと思った。あの絵を実写で表現しようとしたらこのキャスティングは正解。だが、万>>続きを読む

大学は出たけれど(1929年製作の映画)

3.7

短縮版

スラップスティックコメディからストーリー性のある喜劇へと変わりつつある印象。テンポで見せる悲哀の笑いが強烈に効く。勤務先→子どもたちと原っぱでキャッチボール、毎日が日曜日なんだ→「サンデー毎
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