オトギバナナさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.6

えらい金かかってんな。クリスヘムズワース版「ジョンウィック」のような無双アクション。もはや強すぎて笑えるキアヌとはちがい、割りと真面目な造り。中盤の脱出から爆発までの長回しが「アトミックブロンド」みた>>続きを読む

軽い男じゃないのよ(2018年製作の映画)

3.6

女を見下しているプレイボーイが、路上で頭を打って目覚めると、女尊男卑な世界に迷い込んで…。「ロマンティックじゃない?」にも似たIF作品だが、コメディに寄らず風刺チックにビシバシ描く。一種の形式美、仏映>>続きを読む

ザ・ベビーシッター(2016年製作の映画)

3.9

両親の外泊中、12才のコールについたマーゴットロビーばりの美女ベビーシッター・ビー。近所のメラニーにそそのかされ、深夜にビーの様子を覗き見るとなんと…。グロあり、ハラハラあり、ロマンスありの、トガった>>続きを読む

コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

3.6

なかなか手の込んだ古沢作品。終始テンポがよくて見やすく、次々出てくる華のある俳優を見てるだけで楽しい。

「リーガルハイ」の大ファンなので、ハジける主役(堺雅人⇔長沢まさみ)、愚直な相手役(ガッキー⇔
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スケート・キッチン(2018年製作の映画)

4.4

実在するNYのガールスケボークルー「スケートキッチン」。限りなくドキュメンタリーに近い造りで日常を切り取り、空気や光をうつくしく柔らかく撮る。NYにはこんな景色があるのか。キマってるサントラがまた最高>>続きを読む

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

4.7

「言っておくけどこれは、恋愛ものではない。望みが叶う話でもない。」

アメリカの片田舎に住む中国人の女の子エリー。孤独だが成績優秀で、レポート代筆でお金を稼ぐ彼女が、口下手な男の子ポールにラブレターの
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そうして私たちはプールに金魚を、(2016年製作の映画)

3.9

「平和is退屈」な毎日にイラつく女子中学生が、世の中に中指を立てる。なんだこの感性は、良い意味で感性がすっごく若い。

サンダンス映画祭の短編部門グランプリをとった今作が無料公開中。山戸結希がやりたく
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さよなら、退屈なレオニー(2018年製作の映画)

3.4

なんて、おしゃれなレオニー。

次から次へと、うっとりするようなおしゃれな服が出てくる。もうパンフレットでなく、スナップ写真をひとつのマガジンにまとめてほしい。主演のカレルも、透明感のある色気で、良い
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タイヨウのうた(2006年製作の映画)

3.4

どことなく陰のある、野良猫みたいな少女が、あぐらをかいてギターを弾き、透明感のある声で泣き叫ぶように歌う。…毎週、たのしみにしていたMステでの忘れられないシーンのひとつが、彼女の初登場。「大物プロデュ>>続きを読む

パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.0

いやよく分からん▶エルファニング可愛いな▶やっぱよく分からん▶やっぱエルファニング可愛いな▶結局よく分からんかったな▶結局エルファニング可愛かったな。てかんじの2時間。

そもそもパンクがよく分からん
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メガマインド(2010年製作の映画)

4.2

バイキンマンって、なんだか可哀想だなって思うことありません?アンパンマンに構ってほしいだけだったり、ドキンちゃんに振り回されてるだけだったりするのに、みんなアンパンマンの味方だし、ドキンちゃんも食パン>>続きを読む

(2017年製作の映画)

3.4

友人の結婚式のために地元に帰った際に、うなじを整えるために理髪店へ。そこで過ごすわずかな元カレとの時間を描く短編。もどかしい会話、表情がなんともリアルで、寂しさと色香が溢れる中村ゆりが、すごい良い。>>続きを読む

アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

3.1

「ディストピア」と「細胞」をテーマにした、現代アート展のような映画。

未知の生命体と謎に、学者が挑むという設定と知り、「メッセージ」みたいだなと思って、しかも生物学者、地質学者、物理学者、心理学者の
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ウォールフラワー(2012年製作の映画)

4.4

「はみだし者の島へようこそ」

だれも僕がいることなんて気付かない。壁の花の美しさに心ひかれる。好きな人の幸せを願うほど自分の幸せが遠ざかる。。優しさは誰かを暖めるだけでなく、誰かや自分を傷つける道具
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名探偵コナン 紺青の拳(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「にぎった拳に、何かあるように見せるのがマジシャンで、中にあるものを当てるのが探偵だろ」

怪盗キッドと、名探偵コナンの華麗な競演。そこに京極真も加わって、アベンジャーズな仕上がり。「コナンが別人設定
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ロマンティックじゃない?(2019年製作の映画)

3.9

ラブコメあるあるをいじり倒しつつ、意外とストレートにドラマチックなところを攻めてくる。ファットエイミーとバンパーのコンビがじっくり味わえるので、ピッチパーフェクトのスピンオフのよう。

「見えないもの
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のだめカンタービレ 最終楽章 前編(2009年製作の映画)

4.0

「コンサート遅らせてください」「待ってられない」

欧州に飛んだ、のだめと千秋。劇場、ロケ地の美しさにとどまらず、ウエンツ、ベッキー、なだぎ採用で欧州ロケ自体をネタにする楽しさ。そして目が離せない2人
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ANIMA(2019年製作の映画)

3.7

眠り、舞踏の悪夢に迷い込んだ初老の男性。女性と出会うあたりから、夢は幻想的な色合いが濃くなり、やがて眠りにつく。

トムヨークのMVを、ポールトーマスアンダーソンが手掛けた今作。マイケルジャクソン「ス
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ヒットマンズ・ボディガード(2017年製作の映画)

4.3

「MotherFucker!♥」

ライアンとサミュエルのバディなんて気になって仕方がないのに、2人とも「これこれ!」て役柄だし、惜しみ無く罵りあってくれるし、極悪のゲイリーオールドマンもたまらんし、
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ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

3.6

モンスター級のシリーズの1作目!引き付ける謎、チームプレー、アクションのギリギリ感、スパイ道具、あの音楽…シリーズを支えるワクワク要素が既に揃ってる。メンバーが揃ってないぶん、「悪い奴は誰なんだ」的な>>続きを読む

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

4.3

「さらば、愛しきレッドフォード」

とびきりジェントルマンに銀行強盗を重ねるレッドフォードと、それを追う警察のケイシーアフレック。ともに仕事をたのしみ互いを意識する様は、ルパンと銭形のよう。「大事なの
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.8

ブラピもレオもマーゴットロビーも佇んでるだけでカッコいい!監督もカメラマンもうっとりしてカメラを回し続けてたんだろうな。ドキュメンタリーのようにじっくり撮り、ハイテンションなクライマックスへ。その行き>>続きを読む

名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン)(2004年製作の映画)

3.0

怪盗キッドからの予告状を受け、一堂が集まっているところに、突如あらわれる工藤新一。よろこぶ蘭。コナンは戸惑い、「偽者だぁ!だってオレ‥」と叫ぶもそれ以上は言えない。新一は蘭を連れだそうとし、灰原はコナ>>続きを読む

天国はまだ遠い(2015年製作の映画)

3.7

「雨粒は見えるけど、雨はあたらない。」

vimeoで公開中の濱口監督作品。小川あん演じる幽霊を含めた3人劇。出会うはずのない人が出会い、生まれるはずのなかった時間が生まれる。そのささやかな時間を映画
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.3

ジャンゴー♪ジャンゴ~♪

うわぁ、重厚でおもしろい。いっときも目がはなせないジェイミーフォックス!どこまでも味わい深いクリストフ。ディカプリオの役柄!サミュエルの役柄。馬!音楽!速打ち!タランティー
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MEMORIES(1995年製作の映画)

3.4

大友克洋が原作、総指揮をつとめる短編集。ホラーSF「彼女の想いで」は狂ってて怖くて、今敏ワールド全開だなと思ったら、脚本・設定で参加してるじゃないか。今敏作品は見尽くしてたと思ってたので余計に嬉しい。>>続きを読む

ピートと秘密の友達(2016年製作の映画)

3.9

少年ピートと、ドラゴンの友情。派手さはないが、「アイアンジャイアント」のような、「ヒックとドラゴン」のような、しっかりと体温を感じる物語。

絵本がつなぐ物語ってのが良い。叙情的なロウリー監督、「A
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テラビシアにかける橋(2007年製作の映画)

3.7

魔法の世界へとつながるロープ、森の巨人など、心の目を見開かないと見えない空想の世界。心の目で描かれるファンタジーもたのしいが、寄り添う心の描写がとても繊細でひびく。

「怪物はささやく」のような、もが
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Girls of Cinema(2018年製作の映画)

3.3

「ほんとうの女の子の心は、絶対に街頭ビジョンに載らないようにできている。いつまで女の子は男の子のために踊り続けるの?」

「どうして、アジアの女の子の心をうつした映画はないんだろう?でもね、アジアの女
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閃光少女(2017年製作の映画)

2.0

オタク文化と中国伝統楽器をテーマにした青春ラブコメ。テーマはユニークだけど、音大生の設定なので、部活青春もののような乗り越える感動はなく、話の流れもぶつ切りなのでノレない。

へえ、アニメやらコスプレ
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.2

シーツに、くりぬかれた2つの黒い穴。ただ見ることしかできないなら、目しか要らないし、だれかに見つめてもらうことがないなら、瞳も要らない。トーベヤンソンの線画のようなゴーストはさ迷い続け、やがて「時間」>>続きを読む

名探偵コナン 天国へのカウントダウン(2001年製作の映画)

3.7

ツインタワーという舞台設定を上手く使っていて、アクション映画としてシンプルにたのしい。タワーの影を描くシーンとか、カットも凝ってる。

推理もあまり無理がなく、犯人の動機も好み。黒の組織との絡まりも見
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小さな恋のうた(2019年製作の映画)

3.4

山田杏奈の鮮烈さ。透き通る透明感もさることながら、瞳だけで語る演技が良き。彼女のシーンだけ、別の映画を観ているよう。歌声もすごい綺麗に響くし、想いを前に届けようとしてる姿が、すごい良い。

モンパチの
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

4.2

「あの頃と同じように、父とゲームがしたい。」

仕事一筋だった父との、たった一度のゲームの時間が忘れられない坂口健太郎。退職して家にいる父にファイナルファンタジーをプレゼントして、内緒でオンラインで出
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名探偵コナン ベイカー街の亡霊(2002年製作の映画)

3.8

1888年ロンドンにレディプレイヤー。今でこそ普通になったVR仮想現実、人工知能という題材を、2002年に、しかもコナンでやるという目を引く企画。

最初から犯人が顔を出す展開、切り裂きジャックも交え
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スター・トレック(2009年製作の映画)

4.7

傑作SF。モンスター級の面白さ。ふつう、1作目は導入説明もあって緩やかに進むのに、オープニングから見応え十分で、3部作一気に観たような充実感。

敵船とかドリルとかデザインがそそる。転送とかブラックホ
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