行方不明の猫を探すかわいらしい映画、
ひとは皆猫を探しているという哲学的な映画。黄色目の黒猫がいい。あとは緑色のドアとパリ石畳。
親や先生が子供に何を伝えているか、何に怒るか、何に笑うかを夢中で見ていたら映画が終わった。
比較的裕福な家庭環境であろう都会の小学生であるので、親と子のコミュニケーシの流れが良くも悪くも分かりやすい。>>続きを読む
のぶよ版ドラを制覇するくらいにはドラえもんを見て育った自分としても、今作の全体的な完成度の高さそして世評の高さには納得する。
アイデア過多、コンテンツ過多な時代に昨今のドラえもんはドラえもんであり続け>>続きを読む
本当に宝島だった。もう失われてしまったか、探しても見つからない。親同伴じゃないので門前払いくらうキッズ達の冒頭から愛しい。
ミュージカルを観る時の多幸感がこれでもかと詰め込まれている。もともと素晴らしい楽曲の数々が映画らしい画面作りで映える。生きる。舞台版に引けを取らない楽しさ。
dancing through lifeで>>続きを読む
物語と演出も好みだった。シリアスとユーモアのバランスが良い。音楽の使い分けが映画的で楽しい。
「sex work is work」を口にしながら「性的搾取に反対する」ことは両立できるし、「性的搾取に>>続きを読む
バイオレンスを筆頭に"画面の派手さ"が、そこに何の意味を持たずにただ観客の注意を引く為だけに存在している映画が苦手で、途中まで完全にそんな映画だと思って見ていた。
しかし印象は最後に少しだけ変わった>>続きを読む
ほんとにどうでもいい男女の恋愛の話しなんだけど、余裕のある休日に観るのがとても良い。依存しているようで自立している個々の距離感が絶妙に良い。
あとは、日本人は働きすぎ。休もう。バカンスへ行こう。
好き度合いでいくと、坂元裕二脚本の中では普通。でも間違いなく佳作。
普通の作家ならキャリアの中で「ファーストキス」→「最高の離婚」と尖らせていくのに、この人は逆なのがまた面白い。
本棚を育てたくなった。
分単位の快感的な動画では到底及ばない文化的な映画を大事にしたいと改めて思った。そんな大きい題材を扱っているわけでは決してないが。
懸命であることを自覚せずに生きている人の隣にあ>>続きを読む
言葉にするのに時間がかかりそうだ。途中から人間とは、というところまで思考が及んでしまい、途轍もなく憂鬱になった。
何かをじっくりと考えながら何も考えていないふりをする人達。あほな私はその逆なので静かな人間や静かな文章静かな映像に嫉妬してしまう。あと猫が可愛い。
20年前、こんなに長く疎遠で難解な作品がブームになっていたなんて改めて信じ難い。改めて、当時と現在ではエンタメ消費活動の性質がまるっきり変わってしまったのだなと思う。
穏やかに宙に浮遊しているような心地の良い映画だった。ミカエルアースは「時間」に意味を与えるのが巧い。
「見終わった後に観客が左派であれ右派であれ関係なく議論できるように、敢えて作中の特定の政党名党派性を透明化している」という試みは新しいが、画期的なのかは分からない。
純粋に「分断」に焦点を当てたとして>>続きを読む
唐突のU-NEXT見放題配信に驚く。ニコラスホルトが相変わらず巧い。イーストウッドが相変わらず巧い。
現役の胚培養士として専門分野の偉人の伝記が語られるのは大変嬉しく興味深い。
女性の生殖補助医療は、女性の「選択」の問題であり、「選択肢」の問題である、という認識が作品の根底に深く横たわっていて信頼でき>>続きを読む
私達のこれまでは一欠片も失われていない、これからも決して離れてはいかないと、軽やかに歌い上げるこの映画、「September」、すごく尊い。
サブストーリーも充実していて、どちらにでも話を盛り上げられそうな内容だったので、メインストーリーがロマンスになったのは少しありきたり...
と思ったのも束の間。今作も、ここ数年で個人的に気に入った映画>>続きを読む
私がもしサックスやトランペットだったら、デイミアンチャゼルに記念写真を撮ってもらう為に行列でも並ぶ自信がある。
というのは置いといて、想像以上のパワハラ映画だった。現実に直属の上司がパワハラで後輩を休>>続きを読む
"お国"の洗脳によって知性を削がれた動物/状態がいかに愚かで言葉が通じず残虐かが克明に記されている。終盤は人間ではなくモンスターパニック映画のように見えた。この映画が日本で作られて良かったと思う。>>続きを読む
ずっと静かで穏やかででも見るからに複雑で心細くて不安。今目の前で起こっていることに対する無力感とか、無視できない自分とそうさせたい社会との折り合いとか。そういうざわざわする感じ。日々、ちょっとずつ傷を>>続きを読む
フィルムが止んだ瞬間から、自分の記憶の旅が始まる。時間や場所、記憶と密接な映画だった。