はいさんの映画レビュー・感想・評価

はい

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ジュリアン(2017年製作の映画)

4.5

怖すぎ。悲しすぎ。共同親権が法制化され、このような地獄は量産されるだろうな。望まぬ妊娠で男が逮捕されないこの国で。

この映画がなんで3.5なのかが分からない。

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.0

観終わった後に少しずつこの映画への思いが強まっている。何度も頭の中で反芻してしまうのは、あの一連のシーンによってそれまでのイメージが優しく覆ったからだ。ノラも、その場で動けないヘソンも同じだった。その>>続きを読む

故郷の便り/家からの手紙(1977年製作の映画)

4.0

夜さえも寝静まった時間に、薄暗い部屋でこれを観るのは幸せだと思う。何を映画にするか、どこまでが映画に成り得るか、足り得るか、という実験的な試みがこの時代にはあった。今はそれが枯れてしまった。手紙を受け>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

・ライアンの立ち位置が若干不満。ライアン次第でラストのような男/女の対立構造で終わらず、少しばかり光が灯った可能性もある。ライアン次第でキャシーは死なずに済んだ可能性もある。
しかし、そこがライアンと
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街の恋(1953年製作の映画)

3.5

途中から風景画となってしまったが面白かった。

居酒屋(1956年製作の映画)

4.0

陽気で鬱屈した半径1メートル(は言い過ぎか)の痴話話から域を出ないにも関わらず、ずっと楽しい。それどころかラストに娘の視点が加わることで一気に社会性を帯びる様が巧い。最初の洗濯屋での乱闘がもう素晴らし>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

目的が大きく強くなるにつれて権力、宗教、信仰が切り離せなくなっていく。そうなるまいと苦悩葛藤を主人公が一身に背負う様も見所だが、徐々に教祖ー信者の関係が完成していく様が禍々しくそして美しくとても危うい>>続きを読む

非常に残念なオトコ(2023年製作の映画)

4.5

アジア系アメリカ人として生きる主人公の「理想」「社会一般的なイメージ」「現実」。
この3つが複雑に絡み合って、結果的に「白人女性を見ると鼻の下が伸びる変態」というレッテルを貼られてしまう話(ちょっと違
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マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.0

始まりと終わりがかっこよすぎる。あの10秒を撮るために映画監督になりたい。

ドラえもん のび太の創世日記(1995年製作の映画)

3.0

ドラえもん映画の中で突出して内容が薄い。
アイデアがアイデアのまま終わっていて、そこから物語が派生しない。異種共存の解決策を模索するかと思えば、もう一つの世界をコピーして秒で解決めでたしめでたしは流石
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不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

4.0

移民の男と再婚しようとする母親。そんな2人の受難。2人のことを最大限侮辱し豚小屋とさえ言う子供達にも、異物汚物のように扱う周囲の態度にも辟易。映画としてもこの調子の人種差別を見るのはしんどい。
2人の
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オルフェの遺言-私に何故と問い給うな-(1960年製作の映画)

4.0

これはしっかり見たら絶対に面白いやつだ。再見予定。忘れませんように。

パレード(2024年製作の映画)

3.0

余命10年、ヤクザと家族の監督だと後で知って納得。苦手だ。
大した閃きもアイデアもないテレビドラマのような映画。冗長的でリズムもない。

映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)(2023年製作の映画)

3.5

優生思想の話で、途中からメッセージとしてどこへ連れてかれるかワクワクしながら観ていたが、無限月読的な黒幕に落ち着いて既視感の域を超えなかった。にしても感動のさせ方、言葉選び、タイミング、魅せ方がキマっ>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.5

アイルランドの豊かな環境と人々の暮らし。
愛情のある環境が、子を愛するを知る人へと育て、大人の人生を継続させる。そんな居場所を与えられる人間であること/になることを私達は願い、コットにその祈りを重ねる
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テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)

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最後まで観て、一回観たことがあることに気づいた。おい。

こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.0

「もしあの時こうしていたら今ごろどうなっていただろう」と思わせる物語は個人的に評価が高い。あみ子の妹が育っていたらどうなっていただろう。しかし安易に"物語"として受け取ることに躊躇ってしまうほど、リア>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

3.5

バリーコーガンが変なことをしてた、で終わってもいいし終わらなてもいい映画。

ガザの美容室(2015年製作の映画)

4.0

ジェノサイドが本格化した2023年より以前のガザでも、相変わらず戦争状態が続いていた。それでも美容室という日々の生活の一部は存続していて、少しだけ特別な空間であろうとする。しかし一歩外に出れば鉛の玉が>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

耳を傾ける人がいるだけでセーフティネットになりうる、という表記があるだけでどれほどありがたいことか。この表現を糧にする人がどれだけ多いか、どれほど日々のストレスが凄まじくケアが得られていないか、この作>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

「女性器切除」がド直球で言及され「性の主体性」「父権的社会」がこれだけ語られる物語をフェミニズムという言葉抜きで語るのは無理だろう。この物語をどうにかフェミニズムという言葉を排して語りたいのであれば、>>続きを読む

女と犬(1991年製作の映画)

4.0

なにこれ。これを冒頭にしてクィアな物語書いてみてもいいっすか。

ナイン・マンス(1976年製作の映画)

4.0

えきっつ。また、「俺が与えてやり、俺が支えてやらなければならない」という嘘が暴露された。
女があの後生きていくビジョンが視えるが、男にそれを見出せない。

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