はいさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

スパイキッズ:アルマゲドン(2023年製作の映画)

3.0

懐かしのスパイキッズだと思って。
子供向けなので大人1人で見るのには適してないかな。メッセージはしっかりしてる。

灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.0

これはフィクションだ、と言い聞かせながら見進めた。しかし切り離せたかった。

カレとカノジョの確率/一目で恋に落ちる確率(2023年製作の映画)

3.0

この手の題材には映画においてもドラマにおいても秀作が多い中、今作が目立つことはないだろう。説得力の弱さも相俟って特に終盤にかけて胃がむかむかした。あとナレーター?というかストーリーや心情を積極的に説明>>続きを読む

ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

3.5

愛と戦争は近しい。欲する程に狂気性を増してゆく姿は、男性性の正体にも見える。身を捥ぐと、詰まっているのはエゴと自慰だけ。そこにコミュニケーションの余地もない。冷たく悲しい青褪めた夜。興醒めするような虚>>続きを読む

アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)

4.0

「タイタニック」でコルセットを締められていた女性が、今作ではその束縛を脱ぎ捨て、さらには愛する者のコルセットをほどく。ケイトウィンスレットという役者の佇まいに見惚れる。
作品としては地味な印象だが、そ
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Viva!公務員/公務員はどこへ行く?/オレはどこへ行く?(2015年製作の映画)

3.0

イタリア映画歴代トップの興行収入らしいがほんまかいな。社会風刺といえどテーマも台詞も古臭く、おバカな主人公も愛し難い。全体的にあらゆる面が弱すぎる。

お嬢さん(2016年製作の映画)

4.5

女の性に対する主体と客体が入り乱れ、誰と手を繋ぐか、誰のどこを掴むか、の応酬。圧巻としか言いようがない。

夜ごとの美女(1952年製作の映画)

3.5

ほぼミッドナイトインパリ。
うだつの上がらない主人公は疲れてしまってうとうと。すると夢に誘われ一昔前に。その世界でもみんな口を揃えて「昔は良かったなー。」じゃあもっと昔へ。やっぱりそこでも皆昔を羨む。

ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから(2019年製作の映画)

3.5

状況説明や回想の演出だけは異常に巧い。

しかし最後それでええんかい。
「この出会いは一度きり」だから大切にするべきって言われると思ったら拍子抜け。別の世界線で一緒にいられる訳じゃないからの教訓ちゃう
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あなたがここにいてほしい(2021年製作の映画)

3.0

この題材にしては退屈。しかし一定の評価が得られてしまうのがずるい。ネット小説が原案らしいが、このくらいの解像度の話なら自分でも書けそう、と思ったのでその時点で少し冷めてしまった。
「僕らの先にある道」
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赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)

4.0

何というか直近に観た「マイエレメント」もそうだが、純真な愛の物語に敵う障壁など何もない!と明確に言い放つ作品がたまらなく好きだな。
今作が支持するあらゆる政治的スタンスを私も支持する。

ジェーンとシャルロット(2021年製作の映画)

4.0

「なまいきシャルロット」の主人公だって人、くらいの認識で母のことも知らずに見に行ったが、不覚にも最後に泣いてしまった。
母と娘、親しい相手との間にあるどうしようもない空隙。それを直視できる人がどれくら
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ひろしま(1953年製作の映画)

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「戦後8年の製作か...」と年数を数えながら、2023年が「戦時中」である事実と、日本の「戦前」である可能性のあまりの大きさに耐えられなくなって寝た

ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.0

これから犠牲になる人々の名前によって主人公は救われる。600万人の犠牲者の1人1人に名前があったことを報告するシーンは忘れ難い。

人間は、
虐殺の隣で恋愛することができ、
飢えの隣で肉魚を選ぶことが
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

フェミニズム映画であることはもはや大前提で、特段革新的でもないしどちらかというと教科書的。フェミニズムは結果的に男性の男性による男らしさの呪縛をも解き得るよ、男性と衝突するものではなく、ましてや分断す>>続きを読む

美しき小さな浜辺(1948年製作の映画)

4.0

戦後の物語であることから戦争孤児であろうか。
とある罪を犯した孤児の男の、寄る辺無き魂の放浪。戦後の傷跡の記録。

雨にも泥にも構いなく打たれる姿からは、ジェラール・フィリップという美しい入れ物を手に
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.5

世界観の造形を見るとある程度のテーマ性が推察できてしまうのだが、にしても想像通りの魅力的で明るい未来へのメッセージ。
しかし想像の何倍もロマンティックなストーリーで驚いた。これは大画面で色彩を楽しみと
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寄宿舎 悲しみの天使(1965年製作の映画)

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もう60年も前に、なんて鮮烈なクィア映画だ。過去にこのような悲しみがあったからやっと明るいクィア映画を今日描けている。

愛人ジュリエット(1950年製作の映画)

4.5

特筆すべきは夢と現実の造形美。
忘却と現実逃避の誘惑に抗えない人間の性を、滑稽にも美しくも白と黒の二本の筆で描く。

苦い涙(2022年製作の映画)

4.5

中年の有名映画監督と若手新人、
ジャニー喜多川の件が真っ先に脳裏にチラつくような年齢差と権力勾配の関係図だが、その歪さを醜態として描き、笑い物にして突き離しさえする。同情ではないデザインの仕方に好感を
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パディントン 2(2017年製作の映画)

4.0

ハッピー。大好き。近日公開の「バービー」も同じ"ピンク作用"を期待している。

はなればなれに(1964年製作の映画)

4.5

「幸か不幸かコカコーラ」何この和訳🥺
とても不健康で愛らしいゴダールの中でおそらく最も見やすいであろう傑作。

ガール・ピクチャー(2022年製作の映画)

4.5

「自分を知るためにたくさん衝突していい」
「どんなに魅力的な相手でもあなた自身が変わってしまうことは寂しい」
「あなた自身と向き合うのを待ってくれている人がいる」
これら素敵なメッセージが共存するティ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

映画をはじめとするエンターテイメントやその商業性が内包する搾取構造を批判的・自虐的にSFホラーの形に落とし込んだ作品だ。

特に「見る」という行為が強調される。「見る」ことは消費活動であり、時として排
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デュエル(1976年製作の映画)

4.0

相変わらず意味不明だが退屈しない。
衣装も演出もとても耽美的なので見応えで押し切られる。終盤は万人が目を見張る。
この映画を隈無く理解し解題することなんて個人的には不可能な話なので、リヴェット作品を観
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