このレビューはネタバレを含みます
こんなに真正面から赤裸々に応え続けるのかと、三島由紀夫の語りに魅了された。真面目に、と前置きしながら語ったことに笑いが起こるのもそりゃそうだろうとも思いつつ、序盤からみせるユーモアとは別種の想いがそこ>>続きを読む
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観返して、めちゃめちゃ生々しい。工藤はそういう奴だというのを後々観て行ったことの蓄積がなかったあの頃の印象を思い出してヒリヒリした。本当はこんなに怖かったんだというのを初鑑賞の当時に見過ごしていたんだ>>続きを読む
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振り向くな。とにかく前に進め。劇中の台詞にも何度も繰り返されたこの意思が作品のあらゆる要素に込められていた。感情と肉体が映像にも宿り、物語の推進力に加担していく。いったん帰ろうと後ろに振り返っても強制>>続きを読む
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オールスター揃い踏みのお祭りぶち込みで楽しかった。フェイクドキュメンタリーの視点でドラマチックなスペクタクル映像を味わえることの喜びがたまらない。演技が劇映画的すぎるように感じて最初はそこに違和感を覚>>続きを読む
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めちゃめちゃ愛おしい。殺し屋という職業がいっこ世界観ごと突き抜けているからこそ、だからって何でもいいわけじゃない国岡の葛藤が愛おしすぎる。スカした言動の距離も、どうせ通じないんだっていう諦めの脱力があ>>続きを読む
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現象を捉えた映像の説得力に全部が集約される。始まってすぐナレーションのトーンと映像のバラエティ感に腰砕けの気持ちになるし、再現ドラマの蛇CGに己の表情見失う思いだし、怪談を語る人選が究極胡散臭すぎて聞>>続きを読む
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浅草疾走からの地下鉄取り逃し場面にいちばん脳汁出た。映像だけを切り抜いたら意味がないのは、全部が繋がっていく物語もあるがそれよりずっと細かいくすぐりどころの積み重ねが宿してるとこある。
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一作目から直に繋がるものとして、引き継ぐというよりもかなり対照的な感じがした。ざらざらした質感はきめ細やかに、というのは解像度だけじゃなくて、もっとねっとりとした湿度をもって、そんな映像的感触は登場人>>続きを読む
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巨大化すると着ぐるみ感ありながら、だけどデカくなるってやっぱり不気味に見えるものなのだな、ありかもな、と思っていたところにきたあの場面に力抜けた。
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共同体の狭さによって誰からも見える形として在るという、この現実そのもので、欺瞞に満ちた物語だってそれで誤魔化して成り立っている世界から見ても何も特異なことはないはずなのに、特異に見えるとすればそれは何>>続きを読む
シリーズの完結に相応しい内容でめちゃくちゃ面白かった。ヨコザワプロダクションの稽古場が別格で、それは怪異の起こりっぷりもそうだし、これまで続けてきたGメンのスタンス的にも魅力全開。でもそのぶんかなりの>>続きを読む
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更新されない生涯一を決めてしまえるのだとしたらそれは私にとって今後のどんな体験へも影響を及ぼすくらいに決定的な衝撃と感動をくれたもの、とすれば映画の生涯一はデビルズリジェクト一択で、出逢うタイミングに>>続きを読む
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生きれば生きるほど殺すことにロマンを託せなくなっていって、だけどそのときの感情を妄想に押し付けないとどうにもならなくて、そんな妄想が目の前で具現化したら、私なんかよりもずっと優しい心で抑え込んでいた彼>>続きを読む
うだつが上がらないどころじゃ全然なくて、うっかり感情を入れるにもうっかり嫌悪するにもやるせないばかりの主人公に、それでもあの妹の目線を思うとグッときてしまう。ことごとく地獄過ぎて可笑しみすら地獄。なの>>続きを読む
酸いも甘いも味わって、だけど味わい尽くすって生きてる限りはないんだろうなって思えるくらい、老人の活き活きした情熱と好奇心が暴れ狂っていた。慈善的な心情に生身の生理で抗いながら、その心の全てを否定しない>>続きを読む
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トムの卑劣さに憤っていたはずなのに、トムはトムで現状から抜け出そうと必死こいてて憎みきれないというか、むしろいろいろ下手すぎるのがわかるし、あんまりな仕打ちも受けるし、全世界が敵という瞬間的な怒りから>>続きを読む
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フォーカスがぼけてくのも窓の向こうも鏡の反射も、ここにあるはずの自分を切り出したり追い詰めたり揺らしたりしながらただひとつと胸に抱えているはずのものを強く、だけどそれすら誰のどんな投影かわからない。自>>続きを読む
日米共同制作で舞台が栃木の洋ホラー、という組み合わせが生む変な雰囲気がとにかくときめく。骨董屋でもバーでも日本語と英語の混ざり具合がお互いに変な塩梅だし、怪異も因縁も浮ついたみたいな違和感ばかりで、地>>続きを読む
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カット割りで煽るのも人を分断してくのも垣間見せる希望もいちいち全部、撃ち抜く箇所まで意図を全開にして見せつけられている気分でめちゃくちゃ弄ばれて面白いのと同時にめちゃくちゃムカつく。撃つと撃たないの境>>続きを読む
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人間と粘土の境い目が気持ち悪くて凄く好き。遠くの何かに手を伸ばすみたく、肉体の機構無視してずりずり這ってく頭、そして誰よりもお前が、という彼の意識を保ったまま内臓ごとひっくり返ったみたいに吐き出されて>>続きを読む
ニュータイプの感受性と視野が経験体験思考を通してどんなふうにでもなってしまう。多くを見通せることが尊大さに繋がって、広がりを見せても知性が想像を奪い一塊に、奥に抱えるたったひとつを真実として、見える全>>続きを読む
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葛西純というプロレスラーの凄味を存分に見せつけてくれる。プロレスというジャンルのなかでも特殊なデスマッチという領域の第一線で戦い続けるというのはどういうことか。怪我で欠場している期間にコロナも重なって>>続きを読む
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松本くんが良すぎると思う。好きすぎると思う。和彦さんを取り巻く面々がとにかく素敵だし愛おしく、題材もちゃんとえげつないはずなのにどこか危機感が薄く、本当だったら即逃げたい状況でありながら和彦さんが喜び>>続きを読む
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付き添う両親の苦悩を感覚に訴えてくるような映像表現がもの凄い。光や音の刺激に反応して痙攣発作が起きることから、強調される物音がとても恐ろしく、光の表現が目を細めてしまうくらいに眩しい。愛を向けるからこ>>続きを読む
インタビューやMCやステージでない所での会話だけでなくライブシーンの歌詞にも字幕ありで観られるのが嬉しかった。彼らの哲学が、イメージとして広まっていることにも自覚的に語られるのがいい。演奏の緊迫感、抑>>続きを読む
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善悪ぶっちぎって己の道理に突っ走る線の勢いがみんな凄くて、ぶん回されながらも次第に軸が集約されていく。よそ者の言葉に惑わされるな、母親のそんな言葉こそ惑わすノイズというギリギリの状況から、そうなるの知>>続きを読む
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完全に終わらせてくれたしだからこそ自分に問う気持ちが終わんないから旧劇もそうだけど一生観てしまうんだと思う。受け取ることのできるものでいえばこれ以上ないくらい完璧すぎて、そのなかで私個人としての落とし>>続きを読む
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冒頭のベアトリスダルにその時はある種のサービス精神みたいなものを感じていたけれどそれどころじゃなく、屋敷女と通ずるテーマが描かれていた。子供からの視点をメインに展開しながら抑圧されるような気分と同時に>>続きを読む
いくつかの作品は観たし好きな作品もありながら、作品の背景や監督たちのことを詳しく知らず、自国でどんなことになっているかなんて全然知らなかったからすごく興味深かった。
ジャンルとして切り分けたりそこに>>続きを読む
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三池崇史最高と悶えながら観ることができたことが最高。与えられた予算で求められた作品を撮るという枠のなかで暴れまくったVシネ作品群に魅了されてから、いつまで経っても三池崇史と聞くと期待してしまう。作品の>>続きを読む
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亡霊になっていく人間をゆっくり静かに描きながら、そこには生と死の明確な境目が無いかのように感じられた。暗闇の向こうに目を凝らしながら、暗闇から覗くようなアングルも印象的で、見ないふりをするというのは本>>続きを読む
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Mommyすごく観たくなった。一番グッときたのは映画祭に出品するのに送ったものへダメ出しされて直したエピソード。拘りを持って作りながら常にもっと良くなる可能性を探している。
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こんなに重ねてしまう気持ちも記憶もあるなんて観る前は思ってなかった。付き合ったのはひとりだけ、それもSEXうまくできないまま次第に愛想つかされて最後は相手に長文メール送って無視されて終わるという経験が>>続きを読む
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大嘘こいてくれるのっていいなと思った。
設定や出だしから想像したままの自己と向き合う展開がどれだけ胸に迫ったか、教えていくことを通じて見せつけられるのがどれだけ痛かったか、全部が人目に晒されて、浴びる>>続きを読む