滝和也

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかの滝和也のレビュー・感想・評価

3.8
弱かった白兎は叫ぶ!
あの人に追いつきたい!
強くなるんだ!と。
憧れの相手を前に
少年は男に変わる!

これぞ王道!
英雄への道を登る少年の
成長譚!

「ダンジョンに出逢いを求めるのは
 間違っているだろうか」

ふざけた長い題名に凡百な内容だろうと後回しにしてきた作品でしたが…なんとまぁ…超王道の少年の成長譚にして英雄叙事詩。所々泣けてしまう真っ直ぐな展開に…こちらも一気見でした。

弱小ファミリア(神の派閥)である女神ヘスティアの眷属は唯一人、銀髪赤目の少年ベルだけ。何も持たなかった彼にヘスティアはベタ惚れして眷属にした。無論ダンジョンではまだまだ上層に挑戦中の駆け出しだ。ある日ダンジョンでロキファミリアが逃した中層の魔物ミノタウロスがベルを襲う。ベルは歯が立たず、ロキファミリアのLEVEL5アイズに救われる。アイズの美しさ、強さに憧れたベルだが酒場でその時のことを揶揄するロキファミリアの口さがない言葉にいたたまれなくなり、飛び出してしまう…。

憧れた女性があまりに高く遠くに霞む強さを持っていた。それを知ったその日から少年は超速の速さで成長を始めるわけです。あのロキファミリアのクソ狼をいずれ殴り倒して欲しくなりますが…胸糞悪いのはそこだけ。ベルがあまりにも良いやつで…こりゃぁ誰でも応援したくなりますよ(^o^)真っ直ぐで素直で愚直で純情で可愛い顔とこいつは育てがいがあるよ!って感じになる理想の部下ですわ…(笑)

神が下界に降りてファミリアを築き、眷属を従えダンジョン攻略をする世界がまたゆるい感じで楽しい。当時話題になったヘスティア様の強烈な衣装、関西弁糸目のロキ、色ボケていてベルに横恋慕する美の女神フレイア、いい加減に見えるが腹に一物ヘルメス様と各ファミリアのキャラが出ていて楽しい。

リリというサポーター、ヴェルフという鍛冶師を加えて漸くパーティが組める形になり、ダンジョンに向かうベル。ミノタウロスというトラウマを越え、男となり、そして中層へ進出してという展開ですが、どんどんかっこよくなります(^o^) 仲間が増えてくのはワンピース的ですが…まぁ熱いバトルが中々盛り上がります。ナイフ使いというのも勇者にしては珍しいのかなぁ。ただ思わずファイアボルトー!と叫びたくなる(笑)やっぱり王道アクションは見ていて気持ちいいですね。
滝和也

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