滝和也

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 新章 迷宮篇の滝和也のレビュー・感想・評価

3.8
HP.MP 共にゼロ
そして回復系装備なし
パーティは既に分断され
魔法剣士と勇者のみ

ダンジョンのハイレベルへ
更に落とされ…
死亡フラグは連発する…
絶望の縁に立たされた時…

「ダンジョンに出会いを求めるのは
 間違っているだろうか4 新章 迷宮編」

圧倒的な絶望感へと誘われる恐怖のシーズン。未だ嘗てここまでの絶望感をアニメで味わった事はない気がします。まぁ…RPGでは良くあることなんですね。弱いパーティでそのまま突っ込んでったら、上記のような事がよくあるわけです…(笑)

ただアニメのストーリーとして主人公たちはそこまで間抜けな訳がないので…危機を作るのは想定外のイレギュラーな訳です。シリーズ前半は強化種と呼ばれた新種モンスターの想定外の出現。他のモンスターを食べて強化する上に、巧緻さ、狡賢さをもっている卑怯もの。初の下層にチャレンジしたベルのヘスティアファミリア連合チームを大ビンチに落とす訳です。

何とか切り抜けたベルを襲うさらなる危機は何度も助けてくれたエルフのリューさんが殺人を侵したと疑惑が生まれた事から始まり、彼女の過去が明らかに。そして敵対組織の狡猾な罠から究極のモンスターが誕生してしまいます…。

エイリアン並の絶望感…。

まるでギーガーが描いたかのような黒光りする昆虫と竜の合成体、動くスピードはLEVEL4のベルを上回る…。過去最高の虐殺、ジェノサイドシーンの嵐!触れば切る、よれば斬るの悪魔的演出に…シリーズ前半の雰囲気では考えられないようなハードシーンの連続に…開いた口が塞がらないレベル…。

絶望感の嵐の中!シーズンは一旦停止という地獄の所業。中盤から仲間であるはずのカサンドラの予知夢による死亡フラグの山が建てられ不吉過ぎる上に、その絶望感という傷口に塩を塗り込む所業が視聴者の気持ちを殺しに来ます…。確かに全員が強くなり、下層という危険地帯で必死に戦うシーンはたまらなくかっこいいし、気持ちがあまりの絶望感にキャラクターとつながってしまうんです。どこかに打開策はないか、どうしたらいいと一緒に考えてしまう。故に手に汗握るダイナミックなサスペンスアクションとなってます。この作品、侮れません(^o^)
滝和也

滝和也