のぞみ

美少女戦士セーラームーンセーラースターズののぞみのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

セーラースターソングだいすき。
OP飛ばさず観てしまうし、うたってしまうし、童心に帰る。この歌詞がうさぎちゃんの気持ちをよくつたえてくれるから胸打たれる。
うさぎちゃんにとっては、つらいことばかりの連続だったでしょう。最初からずっと試練試練、ひたすら試練。だいすきなまもちゃんさえ、ほとんどそばにいないという状態。そんなうさぎちゃんを支えてくれるセーラー戦士たちは、やはり頼もしい。高校生になったみんなを見られるのはうれしかったし、女子高生らしさをかんじるとかわいらしいなって。けど、スリーライツに興味を示さないうさぎちゃんを見てると心配になる。あの亜美ちゃんさえファンクラブ会員なのに。

新たな敵が現れて、エターナルセーラームーンに変身。今回は、羽がある。いちばん新しいだけに当時の記憶がいちばん残っている。

そして、やはり星野のことを語るずにはいはれない。まもちゃん不在のうさぎちゃんを気にかけ、たすけてくれる存在。まもちゃんとしあわせになってほしいとも思ってるけれど、星野も報われてほしいって思ってしまう。ほんとまもちゃん不在の間、ずっとそばにいてくれたんだもん。自分のほうに振り向いてくれないってわかってても、「俺じゃダメか?」と聞いてしまうし、「俺が勝手におまえをすきになっていることを迷惑に思わないでくれ」とか言ってしまう。すきになることを抑えられない、それが恋ってものよね。ほんと「流れ星」何回聴いたことか。セーラームーンのベストCDまで買ってしまうほどにほんと夢中に。歌詞もすてきだし、ノスタルジックさがたまらない。星野たちの切実さが相まって。

今回は、みんなで集まって勉強会やガールズトークはすくないけれど、うさぎちゃんたちの学園生活を見られるのが新鮮でいい。スリーライツが関わることで、みんなの知らない一面を見られるのもたのしい。ほんとこの子たちは、ふつうの女子高生だったのよね。占い師レイちゃんに相談し、レイちゃんのするアドバイスがとても的を得ているし、めちゃ刺さる。「こわがってばかりいたらたいせつなものまで見落としちゃうわよ」レイちゃんだからかけられる言葉。友情って尊い。ルナとうさぎちゃんの関係性もいいよね。かけがえのないよき理解者ってかんじが。
今回は、みんなの戦士以外の面もたくさん見られた。アイドルを志す美奈子ちゃん。夢や愛や希望や友情を抱えているからいろいろなものを守りたいからいっしょに戦っていける。みんなでカバーし、エールを送る。なんと完璧な友情。

はるかやみちるは、プリンセスを守ることに忠実。自己犠牲的なうさぎちゃんにきっとなんども呆れながらも守る。「ウチのお姫さまはあまいな」とか言いながら。はるかやみちるがうさぎちゃんに厳しくするのは、心配で傷ついてほしくないとおもっているから。「ぼくらのプリンセスは相変わらずの泣き虫」とちゃんとわかっている。いつだって先陣を切って誘導してくれる。そんな外部太陽系戦士たち、かっこよくてほんとすき。

ギャラクシアとの戦い、つぎからつぎに敗れていくみんなが消えて、まもちゃんのスターシードも取られていて、そんなことを知れば錯乱してしまうもの。ウラヌスとネプチューンが向こうについたかと思ったときはひやひやしたけれど、ふたりらしい戦いかたで、触れたいと手を伸ばすのには涙。セーラームーンを信じてるから自分の命を懸けられる、その想いに胸打たれる。
そして、明かされた伝説のセーラー戦士の正体。戦いからはなにも生まれない。戦士としての誇り、傷つけ合うことだけが誇りならいらないと言えてしまうセーラームーンの芯の強さ。だからこそ、彼女についていきたくなる。応援したくなる。託したくなる。怒涛のラストまでの畳み掛けを夢中で観ていた。カオスが元いた場所へもどる。ひとりが抱えるものじゃなく、みんなが各々で立ち向かうものだとするのとてもいい。

戦いも終わり、みんながもどってくる。星野の「おまえのことわすれない」に対して、「ずっと友達だよ」と返すうさぎちゃん。この絶妙なすれ違いがせつない。「これからはおまえが守ってやれよ」と言えてしまうんだもん、引き際までかっこいい。

お決まりの自己紹介、ムーンライト伝説までのながれは最高。

おとなになってから観るセーラームーンは、いろいろと理解できてたのしい。こんなにも深く、おもしろかったのかって。長いけれどまた配信再開されたらぜったいに観る。30周年おめでとうございます!
のぞみ

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