しゅうへい

剣風伝奇ベルセルクのしゅうへいのネタバレレビュー・内容・結末

剣風伝奇ベルセルク(1997年製作のアニメ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「大ベルセルク展」に向けて再度視聴。黄金時代篇を基に一部EPを追加した全25話。主人公ガッツの生い立ちから幼年期、そして親友であり宿敵となるグリフィスとの出会い、さらに蝕とよばれる天地異変を経てガッツが復讐の旅に出るまでのいわゆる「黄金時代」と呼ばれる部分を描いた作品。存在こそは知っていたものの「ベルセルク」という作品に初めて触れたきっかけが今作。

序盤は中世的な描写、政治や戦争が一貫して描かれているが、とある異形の存在の登場により物語の色が変わり始め、最終回を目前にして別モノになっていく。話としては重苦しいが、仲間達との夢や友情、恋などといった青春劇も描かれており、視聴者を一切飽きさせない。5年前まで一般大衆向けのアニメばかりを観てきた身としてはカルチャーショックを受けたし、知るのが遅すぎたと後悔した。黄金時代篇しか描かれていない為、アニメとしては唐突にバッドエンドで終わってしまう。

「剣風伝奇」の続き(同じキャスト)はドリキャス等のゲーム版でのみ…残念。ベルセルクを語る上で欠かせないのは平沢進という存在。歴代シリーズ通して作曲を手掛け、物語に一層深みを加えている。作者亡き今、原作に最も近い形で世界観を共有できる映像作品はこれだけ是非多くの人に観てほしい。
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