しゅうへい

モブサイコ100のしゅうへいのレビュー・感想・評価

モブサイコ100(2016年製作のアニメ)
3.5
「青春はバクハツ?」

自己表現がヘタな超能力少年・影山茂夫、通称・モブ。普通の生き方にこだわり、超能力を封印しているモブだが、感情が昂り、その数値が100になったとき、彼の身に何かが起こる!インチキ霊能力者、悪霊、謎の組織……モブを取り巻く様々な人に囲まれて、彼はいったい何を思い、何を選ぶのか?

『ワンパンマン』等で知られる作者ONEによるサイキックバトルコメディ。自身に宿る超能力に悩み葛藤する日々、無気力で悶々とした学生生活を送る平凡な中学生。彼が師と仰ぐ自称霊能力者のペテン師・霊幻や仲間達と向き合い、支えられ、「強さの先にあるものはなにか」を模索していく物語。

原作の作画はお世辞にも上手いとは言えないが、今の時代では一際目を惹く存在。アニメーション制作ボンズ、こりゃたまげた。あの画風を残しつつも一気に化けた。『鬼滅の刃』がアニメ化で人気急上昇みたいな。日常モノからバトルモノへ変化していく王道物語で特に目新しさはないが…言葉で説明できない満足感。恐らく底無しに純粋で心優しいモブがいたからこその評価。

「僕は超能力に頼った生き方はしたくない。自分の中の、他の魅力を探すんだ」

普段は目立たないが超人的能力を秘めた主人公、意中の女の子を振り向かせるべく努力、能力が覚醒・暴走し手がつけられない周囲の人間、悪の組織に囚われた仲間の奪還。友情・努力・勝利。某ジャンプ作品のような内容なのに別物の面白さ。『NARUTO』ほど王道ではなく、『斉木楠雄のΨ難』ほどギャグではない。ちなみに超能力を抑えきれず超能力を頼らざるを得ないのが斉木。バトルシーンは神作画なのに適度な脱力感…やっぱり言葉で説明できない。

3期視聴前に復習。コロナ禍真っ只中、在宅ワークで必死に暇を潰そうとしていた時に出会った作品。出会えて良かった。
しゅうへい

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