Elma

86―エイティシックス―のElmaのレビュー・感想・評価

86―エイティシックス―(2021年製作のアニメ)
5.0
ベストアニメを更新!
個人的に、自分の好みに刺さりまくる作品だった。
キャラクター、ストーリー展開、演出などどれをとっても素晴らしい!!

書きたいことがたくさんあるので1期から。


・レーナの成長
ただの甘い理想家から、86達の想いを少しずつ受け取って偏見に気づいていく姿、めげずに何度でも立ち上がる姿は本当に健気で心を打たれる。
終盤髪を赤く染め女王と呼ばれても、根底には理想を追い求め続ける強さがあるのが美しい。


・9話
兄を討つシーンで既にくるものがあるが、ラストのレーナとシン達の別れのシーンで堪えきれなかった。
置いていかれることは辛いが、追いかける先があることはレーナの道を示す。それが他ならないシンの言葉なのがとても良い。
そして、初めて「先に行きます」と言えたことが、その後のシンにとっても大きな意味を持つ。
置いていく者、いかれる者それぞれにとって転機となる場面であり、演出も相まって作中屈指の名シーンだと思う。
鳩が遠くへ飛んでいく中EDに入るという演出にも魅入ってしまった。
通信が途切れ、マップにNo signalの表示が出る絶望感もすごい。


・スピアヘッド戦隊
一番心にきたのは、仲間が死んでも日常を送り続けること。
彼らにとって仲間が戦死するのは普通で、早いか遅いかの違いだけ、という考え方をよく表していると思う。
ギャグシーンが楽しいだけに感情移入してしまって辛い。
その中で1人死神として仲間の名前を抱えているシンは背負っているものが重すぎる……。
シンについては2期やこの後のストーリーで救いがあるので楽しみにしている。


・レーナとシン
安地と戦場、理想を抱く者と現実で戦う者、という対象的な2人が心を通わせていくのが良すぎる!!
声しか知らない彼らでも、毎日連絡を取り続けていくうちに態度や声が柔らかくなっていって嬉しくなってしまった。
この2人だけでなく、戦隊の皆との間に少しずつ信頼が生まれていくのが良いなぁ。


1期だけでも十分な完成度。2期とは違い、レーナと86のやり取りで進んでいくストーリーはテンポよく飽きなかった。
本当に良くできている!
感想が多すぎるので残りは2期で。
Elma

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