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配信状況 | 無料期間と料金 | |
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見放題 | 初回30日間無料 550円(税込) | 今すぐ観る
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月額料金 | 無料期間 | 見放題作品数 | ダウンロード | 同時再生可能端末数 | ポイント付与 |
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550円(税込) | 初回30日間無料 | 21,000作品以上 | 可能 | 1端末 | 550pt 付与 |
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月額料金 | 無料期間 | 見放題作品数 | ダウンロード | 同時再生可能端末数 | ポイント付与 |
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登録無料 | なし | 0 | 可能 | 1端末 | - |
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dアニメストアで、『ふたりはプリキュア Max Heart』は見放題配信中です。
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見放題 | 初回31日間無料 550円(税込) | 今すぐ観る
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月額料金 | 無料期間 | 見放題作品数 | ダウンロード | 同時再生可能端末数 | ポイント付与 |
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普通の生活に戻ったなぎさとほのか。最上級生になり、新たな年度が始まって新鮮な気持ちではいるものの、役目が終わって眠りについたメップル・ミップル・ポルンのことだけは寂しく感じていた。一方、ようやく平和が戻った光の園では、クイーンに衝撃的なことが起こりつつあった。ジャアクキングが倒された際に発した最後の一撃により、大きなダメージを受けてしまっていたのである。ジャアクキング同様、『命の交替』…つまり生まれ変わろうとしていたクイーンは… クイーンを構成する三つの要素…「生命(いのち)」「心」そして「12のハーティエル(12の志)」はそれぞれ散っていってしまった。長老と番人はそれらを再び集め、クイーンを復活させたいが…。一方、なぎさとほのかは、帰り道の雑踏の中でひとりの少女を目撃した。年齢は同じくらいだろうか、どこか不思議な雰囲気を漂わせている。彼女はすぐに姿を消してしまうが、その姿は二人の中に妙な印象深さを残す。 謎の少女に気を取られていたなぎさとほのかを、またあの「現象」が襲った! 突然二人を包む闇の異空間、さらに立ちふさがるザケンナー。今の彼女たちに変身能力はなく、戦う力など持ち合わせていないため、たちまち窮地に立たされてしまう。だが眠りについていたはずのメップルとミップルが再び目覚め、反撃! コスチュームも新しくなったプリキュアに変身すると、パワーアップされた戦闘能力、そしてプリキュア・マーブル・スクリュー・マックスで撃退に成功する。 自宅に戻ったなぎさは、光の園からやって来た長老と番人に驚かされていた。ポルンも目覚めていて、嬉しいやら驚くやら!?ほのかも交え、今日の事件の真相を話す長老たち。クイーンを復活させなければならないこと、そのクイーンが虹の園にいるということ…。そんな一同の前に現れるひとりの妖精…。その妖精こそ12のハーティエルのひとりだった!一方、闇の館にもひとりの男の子が現れる。チビとノッポのザケンナーは、その男の子に礼儀正しく挨拶する…「お帰りなさいザケンナー」と。
「あなたは光・・・命を持つすべての者の光。あなたには出逢いが待っています。二人との出逢いが待っています・・・」自分が何者なのか、どこにいるかさえ解らない少女は、そんな謎の声に導かれていた。その頃、なぎさたちは新たな使命の重さを思い知らされていた。「生命・心・12のハーティエル」という3つの要素に分散してしまったクイーンを元に戻すこと、突然復活したザケンナーとの対決…。しかも12のハーティエルのうちのひとり、「志」のシークンを保護したものの、シークンはクイーンの手がかりを何一つ持っていない。 今はプリズムストーンのパワーでどうにかその存在を保っている光の園。しかし再び闇の力が増大すれば、いつ深刻な事態に発展しないとも限らない…。そんな深刻な話をしていた最中、シークンがひとり外へと出て行ってしまった! どうやらクイーンの手がかりを嗅ぎつけたようで、なぎさたちに何も告げずに姿を消してしまったようなのである。さらに再び2人の前に現れる、あの不思議な雰囲気を漂わせた少女。彼女は二人にこう言った、「私…あなたたちを知っているような気がする…」。そして、メップルやミップルも、この少女に不思議な懐かしさを感じていた。 不思議な雰囲気を持つ少女はベローネ学院の新入生だった。名前は「九条ひかり」、アカネの親戚の子らしい。おとなしくて純粋…そんな雰囲気を持つ、とても素直そうな娘だ。なぎさとほのかは、そんな彼女と早くも友達になる。同じ頃、変化は闇の世界にも及んでいた。闇の館に突然現れた無邪気な少年、そして新たに生まれた戦士…。シークンと再会したなぎさとほのかは、早速その新たな闇の戦士とザケンナーに襲撃される。だがプリキュア・マーブルスクリューMAXでザケンナーを撃退したプリキュアが気付くと、そこに戦士の姿はすでになかった。 「我らはあなたの力となるべく参りました。あなたを本来いるべき場所へ導くために。まず、この世界から光を消して見せます」…闇の館に現れた新たな戦士とその仲間たちは、ただ不思議そうに彼らを見上げる少年にそう告げた。一方、新たな闇の戦士の登場に、なぎさとほのかも不安がっていた。それにしても、あの戦士はクイーンの存在を嗅ぎ取っていたらしいが、それは傍にいたシークンだったのか…それともなぎさたちが捜し求めるもっと別の「何か」なのか…!? 新たな使命はまだ始まったばかり。謎も疑問も深まるばかりだった。
「12のハーティエル」「心」「生命」…3つの要素を集めてクイーンを復活させなければならないのに、見つけたハーティエルのひとり「志」のシークンは、何の手がかりも持っていなかった。しかも長老や石の番人まで居つくことになったなぎさの部屋は、以前にも増して騒がしく、いつトラブルが起きてもおかしくない状況。それを予感させるように、早朝から遊び騒ぐ長老たちの声で起こされたなぎさは寝不足状態にされてしまう…。 「メップルとミップルは目覚めたポポ、ポルンも目覚めるポポ!!」…それは、登校間際にポルンが放った一言だった。しかし今のなぎさやほのかにとって、その予言めいた一言よりも、なぎさが学校に行っている間にポルンがおとなしく留守番しているかどうかが不安だった。しかしその不安をよそに、ポルンはなぎさのカバンの中に忍んでついて来てしまう…。しかも自宅では、長老や番人が目を離している隙にシークンまで外に出かけてしまっていた!! 「クイーンのところに行くです!」…また『何か』を感じているようだが…!? 結局、なぎさやほのかに教室で見つかり、隠れているようキツく言い渡されるポルン。しかしメップルが豪快に居眠りしている間に、「ポルンも目覚めるポポ!」とまたフラフラと出て行ってしまった。なぎさたちが慌てて探し始める中、アカネの屋台へとやって来るポルン。そしてそこで、ひかりと運命の出逢いを果たす。ポルンを喋る縫いぐるみかと思うひかり。対してポルンは、「前から知っているような気がするポポ…」と不思議そうに彼女を見つめる。そして「だか懐かしい気がしたポポ」と思いながら、その場を後にした。 ポルンを追って、ひかりは衝撃的な場面を目撃した。何と、なぎさとほのかがプリキュアに変身してザケンナーと戦う場面に遭遇してしまったのである! 木陰からその様子をじっと伺っていたひかりは、「一体何が…起こったの!?」と身じろぎせずにバトルの一部始終を見届ける。一方、ひかりに見られていることなど思いも寄らなかったなぎさとほのかは、ポルンと彼が見つけたシークンを無事保護していた。それにしても、ひかりの近くまで来ていたシークンは、近くにクイーンの存在を感じ取っていたようだが…!?
「ポルンも目覚めるポポ…」メップルやミップルがパワーアップしたのに対し、ポルンは未だ目覚めていない状態にあった。そのため、なぎさの部屋で騒ぐ長老や番人たちの中で、ひとり落ち込んでしまう。そんなポルンの迷惑な泣き声もあり、「美術の宿題もできやしない!!」と思ったなぎさは、ついに長老や番人たちをほのかに面倒見てもらうことにした。もちろん理由は手に負えなくなっただけではなく、なぎさの部屋では母親や弟が勝手に入ってきてしまう危険性もあるため、安全策としての処置である。 一方、闇の洋館に現れていた謎の少年は、それらしくない無邪気さと快活さを見せていた。一見、普通の子供と変わらない振る舞いと明るい性格。いったい彼の本性とは…!? そんな中、ようやく完成させた美術の宿題を巡ってじゃれあっていたなぎさたちの様子を、陰からひかりが見守っていた。「逢うのです、もう一度」…謎の声に導かれた彼女は、前回のプリキュアの戦いに想いを馳せる。そしてなぎさとほのかの前に現れると、思い切って切り出した。プリキュアの戦いを見たこと、ポルンと逢ったこと。そして問う「私は何故お二人を知っているんですか?」…と。 ミップルとメップルもひかりには不思議な安心感を抱いていた。そのことを聞いたなぎさとほのかは、突然姿を消してしまったひかりと、もう一度話す必要があると考える。同じ頃、ポルンや石の番人、長老やシークンはクイーンの気配を感じてソワソワしていた。事態が一気に動き出す中、シークンとポルンがほのかの家を飛び出してクイーンの気配がするところへと急行。そして導かれるように、ひかりが、なぎさやほのかがいる所へとやって来る。そこには既にザケンナーが現れており、なぎさとほのかはひかりの前であるにも関わらずプリキュアに変身。戦闘を開始していた。 プリキュア、ひかり、ザケンナー、闇の新戦士、ポルン、シークン、番人、長老…クイーンを巡るキーマンたちがついに一堂に会した!! 闇の新戦士に苦戦するプリキュアと、その様子を心配そうに見つめるひかりたち。そんな中、プリキュアの力になりたいと考えたひかりを、再び謎の声が導いた。「あなたにもあります。あなたにしかできないことが…」…その様子に感応するかのように行動を起こすポルン。「ひかり、みんなの未来を信じるポポ!」…そう叫びながら駆け寄ったポルンは、ひかりと共に眩い光りに包まれて…!?
「ひかり、みんなの未来を信じるポポ!!」 戦闘の最中、ピンチに陥ったプリキュアを助けたいと願ったポルンが、呆然と立ち尽くすひかりに駆け寄った!! そして両者は眩いばかりの光に包まれたかと思うと、まずはポルンがパワーアップ。ポルンの指示通り手をかざしたひかりが、新たなる光の戦士「シャイニールミナス」に変身した! しかし依然状況が理解できていないルミナスは、自分のパワーをもてあましている様子…。そこでまずはプリキュアが新たなる闇の戦士・サーキュラスに、そしてニワトリタイプのザケンナーに挑む!! 「力を合わせるポポ!」…ポルンの号令一発、プリキュアとルミナスは導かれるようにパワーを放出。新たなる技「エキストリームルミナリオ(名称不確定)」をザケンナーに叩き込んだ。サーキュラスが撤退したことでプリキュアたちが戦闘を終結させる中、番人と長老は悟る。ひかりがクイーンの「生命」を司る存在であること、そして闇の勢力が予想以上に力をつけつつあること…そのため、光の園を放っては置けないとなぎさたちに黙って帰ってしまう。その頃、夕日を反射する川辺でひとり佇んでいたひかりは、ただ自分の境遇に戸惑うばかりだった。 「私って、いったい何なの」…ひかりが自分の存在に疑問を抱いていた頃、闇の洋館に戻ったサーキュラスは、無邪気に遊びまわる「主」という少年を見て自分たちの使命に想いを巡らせていた。目的はただひとつ、完全復活を遂げるだろうジャアクキングの前に立ちふさがる障害をすべて取り除くこと…。つまり、プリキュアやクイーンを倒すことである。一方、なぎさやほのかに自分がクイーンであることを告げられたひかりは、ただ戸惑いをあらわにするのみ。自分が普通の女の子ではないことには気付いていたものの、色々なことが一気に起こりすぎたせいか、なかなか心の整理ができない様子…。 「光の園…クイーンって、私には何のことだか…。メップル、ミップル、そしてポルンはとてもいとおしくて懐かしく感じます。でも自分がルミナスだとかクイーンとか言われても、それをどう受け止めたらいいのか…」…しかしひかりが自分の状況をどう考えようと、彼女を脅威に感じるサーキュラスには関係ない。ただ排除しようと、なぎさ・ほのか・ひかりに攻撃を仕掛けてくる。そこでプリキュアとルミナスに変身した三人は、ジャアクキング打倒の決意も新たに、使命を成し遂げようと今まさに走り始めるのだった!!
サーキュラスに続いて、二人目の新たなる闇の戦士がプリキュアたちの前に立ちはだかろうとしていた。その名は「ウラガノス」!! 彼は巨体を揺らしながら、闇の洋館で彼女たちの力量を測ろうと画策する…。その頃、なぎさやほのかたちは、ひかりがシャイニールミナスに変身したことに改めて驚き、戸惑っているだろうひかりを案じていた。何しろひかりの正体が、彼女でも知らなかった「クイーンの生命」だったのだから…。しかし当のひかりはあまり気にしていないようで、今日もアカネの手伝いに精を出していた。 「悪いけど、切らしちゃったものがあるんだ。ひかり一人じゃ心配だから、なぎさたち…一緒に買ってきてくれない?」…アカネの店を訪れたなぎさとほのかは、アカネからそう頼まれた。しかしスーパーマーケットに入ったのも束の間、突然ひかりが姿を消してしまう!! どうやら彼女は、男の子が風船を飛ばしてしまったのを目撃して、その風船を取りに行ってしまったようなのだ。だがそのことを知らないなぎさとほのかは大いに慌てる。一方のひかりも2人とはぐれてしまったことに不安を覚えるものの、ポルンに励まされて買い物を続けることにした。 スーパーマーケットを初めて訪れたひかりにとって、そこは未知の空間以外の何物でもなかった。そのため、タコとカツオ節とコーンフレークを買わなければならないのに、化粧品フロアやオモチャ売り場をさ迷ってしまう。「私、ダメね…お使いもちゃんとできないなんて…」…落ち込むひかり。しかし風船を飛ばしてしまった男の子を発見して事態は変わった。男の子に風船を手渡したことが幸いし、食品売り場を教えてもらうことができたのだ。親切はしておくもの…そんな教訓を覚えたかどうかはともかく、食品売り場にどうにか辿り付いたひかりは、なぎさやほのかが彼女を発見するまでに必要なすべてのものを揃えることに成功した。 タコのザケンナーとウラガノスが来襲したのはその時だった!! プリキュア&シャイニールミナスに変身した、なぎさ・ほのか・ひかりは、力を合わせてザケンナーとウラガノスを撃退。「帰りが遅い」…と心配していたアカネの元にようやく戻って来た。 「んもう…今度心配させたら承知しないからね」…まるで本当の肉親のように心配してくれるアカネ。なぎさもほのかも、そしてひかりも、そんなアカネの暖かさに嬉しくなる。一方、近くにいたシークンは、新たに姿を現した「情熱」のハーティエル「パション」の気配に気付いたようで…!?
せっかくの日曜日なのに、母は同窓会で父は休日出勤。なぎさと亮太は母から家事をするよう言いつけられていた。しかしよく考えてみると、この状況はダラダラするチャンスかも…!? なぎさは「姉弟で協力して家事をしなさい」という母の言葉を利用し、弟の亮太に面倒を押し付けようとする。だが亮太は洗濯もの干しで失敗し、皿洗いも皿を割る始末…。「やっぱり私がやるしかないか…」…こうして、なぎさが本格的に‘主婦’をする羽目になるのだった。やはり悪いことはできないということなのだろうか…!? なぎさでもできないこと、それは亮太の宿題と手料理だった。とりあえず昼食はインスタントラーメンで済ませるとして、亮太の宿題はほのかに助けを求めるしかない…。なぎさは亮太に宿題を全部出させて、まとめてほのかに教えてもらおうと考える。しかしほのかの自宅では「どうして手作りしないの? こういう時に練習しないと上手くならないわよ」「やる前からできないって決めつけてちゃ、何もできないでしょ!」と、説教されてしまうのだった。ほのかの迫力に押されてなぎさは了解するが、それはあくまで渋々にすぎない…。 ほのかの自宅からの帰り道、彼女と共に立ち寄ったアカネの店では、ひかりがクレープ作りを練習していた。そこに現れる青年・中尾。彼はここ最近アカネの店に顔を出しては彼女に何かを頼んでいるらしい。どうやら彼はアカネの商社時代の後輩で、かつてアカネが提出した企画書が通ったことで復帰を頼みに来ているようなのだ。しかしアカネは自分の力を試したくて退社した身。まだまだ挑戦したいことがあると、彼女自身の人の良さの部分と葛藤する…。その一方で、アカネの「誰かに喜んでもらいたくて屋台を始めた」という気持ちが、なぎさの心を動かしていた。家族に食事を作る献身的な気持ちと一致したのである。 「私…晩御飯がんばって作るよ。ほのか、教えてくれる?」…そう決意したなぎさの元に、意外な人物が現れた。ハーティエルのひとり、パションだ!! しかし喜んだのも束の間、今度は闇の戦士・ウラガノスがザケンナーを引き連れて彼女たちの前に立ちふさがる…。プリキュアになって戦うなぎさとほのか。しかし駆けつけたひかりは、ザケンナーの巨体を前に足をすくませるばかり…。それでもパションの情熱溢れる気持ちにつき動かされ、「ルミナス・ハーティエルアクション」でサポート。ほのかやひかりと共にザケンナーを退ける。そして自宅に戻ったなぎさは、見た目はマトモな手料理を作って父や亮太を困らせ…いや、喜ばせたのだった。
「メニュー増やしすぎたかな。会社勤めの頃はこんなに悩まなくて済んだのに」…タコヤキ屋台をオープンカフェスタイルの「TAKO CAFE」に改装し、新たなるスタートを切ったアカネ。しかし彼女には、新たな決意を鈍らせるような悩みががあった。商社時代の後輩・中尾が、かつて彼女が提出した企画が通ったからと、会社への復帰を連日頼みに来ていたのである…。それを知っていたひかりもまた、アカネが「TAKO CAFE」を辞めてしまうのではないか…と不安に悩まされていた。 ほのかから見たアカネは、頼まれたらイヤとは言えない性格らしい。「TAKO CAFE」自体もようやく軌道に乗り、アカネとしても自分の力量をどこまでも試したいようなのだが…。そんな中、ポルンもまたひかりとの関係に、納得しない想いを抱いていた。なぎさと一緒に暮らしていた時はよくイタズラを怒られたのに、ひかりは優しいだけで叱ってくれるこもないのである。つまり、本当に自分のことを大切に想っていてくれているのか不安になっていたのだ。しかしポルンの寂し気な表情に、ひかりは少しも気付いていない様子…。 「アカネさんのこと…私たちには何もできないことは判っているけど、せめてお話しだけは聞くことはできないかしら」…ほのかのその提案は、なぎさやひかりも同様だった。その一方で、ポルンの相談にも乗るなぎさとほのか。そこでほのかは、「大事なのは、お互いがお互いをどう想っているかってコトじゃないかな」と、ポルンにアドバイスする。 自分の道を選択することを迫られたアカネ、アカネを心配するあまりポルンが視野に入らないひかり、そしてひかりの優しさに不安を覚えるポルン…。希望溢れる新たな出発の季節には、不安と悩みもまた混在していたのだ…。 なぎさやほのかがアカネと話す来時には、既にアカネはどちらの道を選ぶか決断していた。そして中尾がやって来ると、その決意を胸を張って伝える。互いの道をがんばろう…と。そして「例え今はどんなに小さな夢でも、絶対に守り抜いて、いつかもっともっと大きく成長させて見せる」と決意表明した。一方、ポルンとひかりの関係にも微妙な変化が訪れていた。ようやくひかりがポルンの寂しい気持ちに気付き、その絆を深めていたのである。そしてザケンナーやウラガノスが出現すると、これまでのモヤモヤとした気持ちを吹き飛ばすように活躍したのだった…。
ハーティエルを集めること、集めた後にすること…。頭を悩ませていたなぎさたちは、シークンやパション、そしてひかりと今後の相談をしていた。どうやらハーティエルたちは「クイーンの心が収まる場所」に集まってくるらしい。そしてその場所は、現在探している「クイーンの心」に聞くしかない。さらに「クイーンの心」の声を聞くことが出来るのは、「クイーンの命」…すなわち、ひかりのみ。そんな中、ひかりは謎の声が教えてくれたヒントを思い出す。「自分のいるべき場所、それは自分がいたいと思う場所のこと。そしてそれは自分で見つけるのです」…すべてのカギは、どうやらひかりの手の中にあるらしい…。 ベローネ学園での変化と言えば、なぎさがラクロス部のキャプテンになったこと、そしてほのかが化学部の部長になったことである。しかし、なぎさもほのかも「指導する立場」の難しさを改めて痛感させられ戸惑っていた。特にほのかの場合、彼女の真面目で責任感ある性格が災いして、ひどく落ち込んでいる様子…。原因は下級生の野村。彼女が不注意から危険な薬品をこぼしてしまい、ほのかがきつく叱ってしまったのである。しかも野村は、そのことで化学部をやめたがっているよう…。 今日はほのかの誕生日!! 毎年この日には、海外にいる両親が誕生日を祝うためにわざわざ帰ってきてくれるとあって、ほのかも毎年楽しみにしていた。しかし今年は化学部の悩みがつきまとい、両親との楽しいディナーでも表情を曇らせてしまう…。「学校で、何か困っていることがあるんじゃないの?」…気遣ってくれる母。しかしほのかが悩みを打ち明けるより早く、ザケンナーと新たな闇の戦士「ビブリス」が攻撃を仕掛けてきた!! しかもそこには、三人目のハーティエルもいるようで…!? 三人目のハーティエル「ハーモニン」が近くをウロウロしているにも関わらず、そのことに気付かないほのか・シークン。彼女たちはニアミスしたまま、駆けつけたなぎさやひかりと共に戦闘状態に入る。そしてビブリス撃退を成功させると、タコカフェに場所を移して、なぎさ・ひかり・アカネらと共に改めて誕生日を祝うのだった。その中で父は「部長らしくしようなどとは考えずに、ほのかはほのからしく、自分なりに一生懸命やればいい」とアドバイス。野村も不注意を謝るためにやって来て、ようやくほのかは笑顔を取り戻した。
今日はなぎさが待ちに待った、ケーキ工場の見学実習日!! 見学後はケーキが試食できるとあって、朝から待ちきれない様子だ。そのせいか「作り方を覚えて帰ってきたら、いつもアカネさんの手伝いで忙しいひかりのためにケーキを作ってあげる!!」とハリキっている。それを聞いたひかりも、なぎさとほのかが自分のために何かをしてくれることが嬉しくて仕方がない。そして待望の見学実習が始まると、実際目にするケーキの調理工程に、生徒一同、興味津々といった感じで案内のおばさんの説明に耳を傾けるのだった。 家でおいしいケーキの生地を作る秘訣は、「材料の分量を間違えないこと」「スポンジケーキの場合は、卵白をしっかりと泡立てる」「薄力粉は必ずふるいにかけて、切るようにサックリと混ぜること」…将来できるだろう彼氏のために、今のうちにしっかり勉強しようとする志穂。なぎさも藤P先輩にケーキをふるまう姿を妄想し、思わずウットリ…。しかし本当は作るより食べるほうが性に合っていると言わんばかりに、食い入るように工程を見学していった。その中でなぎさは、何物にも代えがたい大切なことに気付かされる。 「ケーキ作りもチームワークです。それぞれが担当する工程を、それぞれが最高の仕事をすることで最高のケーキができあがるんです。だから大変だからと言って手を抜けないんですよ」…そんなことを教えられたなぎさは、人と人との「ハーモニー(協調性)」なくしては何事も成し遂げられないことを心に刻み付けた。それは人間としても、戦士としても成長途中であるなぎさたちにとって、とても大切なことだったからだ。そしてその「ハーモニー」が試されるような自体が、なぎさとほのかに早くも忍び寄る… いよいよ待望の試食タイム!! しかしハーティエルの「ハーモニン」がフラフラと現れたため、なぎさはケーキに手をつけることなく追跡を開始。そこにザケンナーとビブリスが現れると、後から駆けつけたほのか、ちょうど近くまで来ていたひかりも合流して迎撃にあたった。ハーモニーの心意気で一致団結した3人は、これまで以上の力を結集。協調性という大切なことを胸に、闇の勢力を撃退する。そしてその翌日には、なぎさとほのかの手作りケーキがひかりにプレゼントされ、気の毒な見た目のケーキを囲んで一同は和気藹々とするのだった。
なぎさが部長を務めるラクロス部が、リーグ戦に挑むことになった!! しかも今期一発目の第一戦とあり、なぎさだけではなく部員全員に緊張感と闘志がみなぎる。その一方で、三年生のメグミと一年生のマキの間に漂う険悪なムード…。実は一同を包む緊張感が、緊張のしすぎなのか空回りぎみで、小さなイザコザを起こしていたのだ。「スティックを大事に扱いなさい!!」「大事にしてますよ!! 先輩だって自分に自信がないからピリピリしてるんじゃないですか」「なんですって!!」…仲直りを促すなぎさだが、そのストレスは試合当日になっても解消されることはない…。 結局、争いの火種を抱えたまま試合に挑むことになったベローネ学院。案の定、去年までの勢いはなく、前半開始間もなくで「4-0」と完全に押される状態に陥ってしまう。原因はもちろん、メグミとマキの対立に端を発するチームの結束不足。それはパスワークに決定的な弱点を与えてしまい、「パスが通らない」「易々とボールを奪われる」といったミスを連発する結果を招いていた。そんな中、「何かしたい…なぎささんのために、何か」…と、ひかりが思わぬ行動に出る…!? ハーティエルが集まっていること、自身の成長から、アカネも驚く程の変化を示していたひかりは、励ましたいと願うあまりなぎさの元に駆け寄った。そして彼女の手をしっかりと握り、無垢な気持ちでエールを送ろうとする。それが窮地に立たされていたなぎさに刺激を与えた!! 今は作戦に縛られるよりも、互いの信頼が大切…と。そしてチームのみんなで手をつなぎ、輪になることを指示。「言葉で言うよりも、手を繋げばもっと気持ちが伝えられる気がする。ガンバレ!って気持ちや、ガンバろうよ、って気持ち」…と、互いの手の温もりを確認することで一致団結を図った。 取り戻したチームプレーによってなぎさたちが逆転勝利を収めていた頃、闇の気配を感じたひかりは、ひとりビブリスと対決していた。それは、なぎさの試合を邪魔させないという気持ちのため…。しかし試合を終えて駆けつけたなぎさとほのかは、彼女の無謀な行為をきつく戒める。それはすべて、ひかりを心配してのことだった。そんなひかりたちの元に、ハーティエルたちの居場所となる新たなアイテム「クイーンチェアレクト」が出現。まさにそれは、なぎさやほのかのいる環境こそ「自分のいたいと願う場所」であることを、ひかりが認識した瞬間でもあった…。
アカネが経営する、オープンカフェスタイルのタコヤキ屋台「TAKO CAFE」が、「なでしこ牧場」の牧場祭で出店することになった。手伝いを頼まれたなぎさとほのかは、半分ピクニック気分で牧場へとやって来る。はしゃぐあまり、嫌がる子ヤギ「ベル」に乗ってカウボーイゴッコをするポルン。なぎさも、ヤギが本当に紙を食べるのかと興味津々。そんな中、一同は他の屋台に混じってついにカフェをオープンさせた。しかし牧場の新鮮な食材を売りにした他の屋台に比べ、TACO CAFEは早くも客足に暗雲が立ち込めているようで…。 いくらアカネのタコヤキが絶品とは言え、牧場の新鮮な食材には勝てない様子…。ひとりも客が寄り付かない現状に、最初は張り切っていたなぎさたちも、すっかり意気消沈していた。ひかりがアイデアを閃いたのはそんな時だった。牧場を抜け出したベルを発見した彼女は、その子ヤギが草花を体中につけていたことで一発逆転のアイデアを直感。メニューに高原の花をあしらい、見た目も爽やかな「高原のタコヤキセット」を考え出す。それがお客に大ヒット!! TACO CAFEの客足も伸びて、カフェは瞬く間に繁盛した。 閑古鳥が鳴く状態から一転、途切れることなく押し寄せるお客をさばいていたなぎさたちは、牧場のイベントで客足が引くとようやく休憩に入った。しかし乳搾りの体験イベントでは、突如、乳牛が暴れだすハプニングが発生。なんと第四の闇の新戦士「バルデス」が現れ、影でパニックを煽動していたのだ!! 突然駆け出したベルを追ったひかりと、闇の気配を感じて追いかけてきたなぎさとほのかは、バルデスを発見するなり交戦状態に突入。バルデスが呼び出したザケンナーと激戦を展開した!! ピンチに陥りつつも、一致協力することでザケンナーを撃破したプリキュアたち。その様子を傍で観察していたバルデスは、他の闇戦士が手こずったことを納得すると同時に、シャイニールミナスが侮れない存在であることを確認していた。そして自らが手を下すこともなく、そのまま不適な笑みを残して引き上げたのだった。再び平和を取り戻した「なでしこ牧場」で、改めて高原のすばらしさを実感したなぎさとほのか。二人は、ベルと楽しそうに戯れるひかりを温かい目で見守りつつ、大切なことを忘れていたことに気付く。アカネの手伝いに行かなくちゃ!!…と。
「まだ夜は寒いから、もう一枚羽織っていきなさい」「お母さんの言うことが聞けないの?」…なぎさにとって、何かと口うるさい母。しかし、なかなか両親と会えないほのかにとって、それは羨ましいことだった。「親の心、子知らず」…それらは全て、娘を心配するからこその言葉なのに、今のなぎさには理解できない。母が熱を出したのはそんな時だった。まだ悪化はしていないようだが、大事をとる必要はありそう。一晩でカゼを治していたなぎさは、自分が母にうつしてしまったのではないかと不安感に見舞われる…。 その頃闇の勢力は、ひかりがクイーンの生命であることに勘付いていた。だが、ならばどうして彼女はクイーンの姿にすぐにもどらないのか…? それは何か要素が欠けているからなのか…? またもや闇の勢力の暗躍が始まる…。一方、新たなるハーティエル「ピュアン」も行動を開始していた。しかし闇の勢力の動きにも、新たなるハーティエルの存在にも気付いていないなぎさにとって、今の問題は家庭の事情のみ。熱を出した母を気遣った父が、不満タラタラのなぎさを夕食の買い物に誘うのだが…!? 父と一緒の買い物など、なぎさには珍しい出来事だった。そんな中、彼女は「母」という存在の大きさに改めて意識させられることになる。行く先々の店で母のことを聞かされるなぎさ。しかも父からは、かつて母がいかに自分を気遣っていたかを教えられる。「なぎさは小さい頃、身体が弱くて、しょっちゅう熱を出していたんだぞ。その度にお母さんは心配してな、看病しながら『どうすれば丈夫になってくれるんだろう』って、すごく悩んでいたよ」と。すっかり忘れていた母の優しさが、今は心に痛く突き刺さる…。 「早く戻って謝らなきゃ」…残りの買い物を父に頼み、家路を急ぐなぎさ。しかしそれを、クイーン復活の秘密を聞き出そうと企んだサーキュラスが阻む!! 一刻も早く母の元に戻りたかったなぎさは、駆けつけたほのか・ひかりと共に変身。「ハーティエル」という存在に気付かれてしまうものの、どうにか撃退に成功した。そして泣き出しそうになりながら家の中に飛び込んで、元気に団子を頬張る母の姿を目の当たりにするのだった。どうやら最初から大した病気ではなかったせいか、熱が下がって元気を取り戻したよう…。そんな母に、なぎさもすっかり拍子抜けする。
藤P先輩の卒業式以来、久しぶりに先輩と会ったなぎさ。憧れの人物を目の前にしたなぎさは、いつも以上のハイテンションで大感激!! 彼が新入生ながらにサッカー部のレギュラーに抜擢されたことを教えられると、今度の土曜に行なわれるという公式戦を応援しに行くと約束した。しかし、ソコでなぎさは考える。「ただ応援するだけじゃなく、先輩の心の支えになれないかな…」と。そんな彼女の様子を目の当たりにしたハーティエルのピュアンは、「なんてピュアなココロなのかしら!!」と感激している様子。どうやらピュアンは純粋な心に敏感に反応するらしい。 なぎさが「先輩の力になりたい」と知恵を絞って出したアイデアとは、大きな応援旗を作ることだった。しかし元々不器用な彼女に旗のデザインや細かい手作業ができるはずもなく、自室にこもったなぎさは早くも自分のイメージと格闘状態。何度もデザインの下書きを書き直しては、心を込めて応援旗を作ろうとするのだった。一方、まだ「恋心」が理解できないひかりは、そんななぎさの行動を不思議に感じていた。「なぎささんがあんな風になるなんて初めて…人を好きになるって、どういうことなんだろ…」…。そんな彼女にクイーンの心は語りかける。「人を好きになること、それは…とても純粋で美しいことなのですよ」…と。 小さなエネルギー体(ハーティエル)は、クイーンとどのような関係があるのか…クイーン復活に関し、闇の戦士サーキュラスとバルデスは考察を深めていた。だが、自分たちの主である謎の少年が真の姿を取り戻すには、どちらにせよクイーンの生命が必要なことに変わりはない。そこで闇の戦士たちは、今一度プリキュアに仕掛けようと考えた。その頃、市営グラウンドには、藤P先輩を応援しようと集まったなぎさたちの姿があった。だがなぎさは、待ち合わせに遅れたばかりか、苦労して作った応援旗を「みっともないから」と出し渋るばかり…。 「この旗に書いてあるメッセージは、なぎさの藤村くんに対する気持ちが込められている…」ほのかに旗を誉められるものの、なぎさはせっかく出した旗を引っ込めてしまった。闇の戦士サーキュラスが現れたのは、まさにそんな時だった!! サーキュラスに試合を邪魔させまいと、人気のない場所におびき寄せるなぎさたち。そして戦闘の末に彼を撃退させると、再び試合の応援に戻ってくるのだった。そこで両チーム無得点であることを知ったなぎさは、ひかりの説得もあって応援旗の使用を決意。旗を大きく振って、力の限り藤P先輩にエールを送った。その想いは先輩に通じ、決勝点をあげた先輩はなぎさに「ありがとう」を伝える。
クラスメイトの「奈緒」「美羽」から初めてフリーマーケットを誘われたひかり。ファッションの話題で盛り上がり、男子部やアイドルのことでテンションを上げる奈緒と美羽に、話題に乗り切れないひかりは戸惑うばかり…。何しろ彼女は普通の女の子として育ったわけではなく、ファッションや異性といったものとまったく縁がなかったからである。そのため、なぎさ・ひかり・アカネとも違うキャラクターに振り回されつつ、何もかもがファーストコンタクトな状態になってしまっていたのだった。 「九条さんは、学校に憧れている人とかいないの?」…フリーマーケットでの買い物が一段楽してベンチで休憩していたひかりに、奈緒と美羽は不意にそう聞いた。そんな時に脳裏をよぎるのは、なぎさが藤P先輩を見てポーっと赤くなる姿。思わず「なぎささん」…と呟いたひかりに、奈緒と美羽のテンションがさらに上がった。何故なら彼女たちは、学校のアイドル的存在であるなぎさとほのかに憧れていたからだ。しかも買い物途中のなぎさが偶然その場を通りかかり、ひかりと親しく話したせいで、ひかりは2人から羨望の眼差しを向けられる。 なぎさも伴い、公園へとやって来たひかりたち。そこで3on3バスケを発見した奈緒は、なぎさとひかりを強引に誘って高校生男子たちと試合を開始した。さらにそこへほのかまで現れ、ギャラリーとして美羽と共に観戦を始める。一方、3on3は相手が高校生であること、なぎさとひかりがバスケに不慣れであること、さらに奈緒がいつもの調子を出せなかったことで散々なことになってしまっていた。それでもほのかが適切なアドバイスを与えたことで、彼女たちの動きがガラリと変化。本気モードの高校生相手にいい勝負を展開する。 楽しい空気がドス黒く変化したのはそんな時だった。闇の戦士サーキュラスが、クイーン復活の秘密を探ろうと仕掛けてきたのである!! プリキュアに変身したなぎさ・ほのか、そしてシャイニールミナスに変身したひかりは早速バトルを開始。クラスで初めて自分を誘ってくれた奈緒と美羽を守るためにも全力で挑み、サーキュラスを撃退させるのだった。翌日、登校途中のなぎさとほのかは、奈緒や美羽と共に朝の当番に急ぐひかりの、これまでにない笑顔と出会っていた。それは新たな友達を得たことで、また一歩成長した証でもあった。
今週のてんびん座は10年に一度のラッキーウイーク。しかし中間テストが近いとあっては、自分の星座がラッキーウイークだと聞いてもなぎさのブルーな気分は晴れない。そのため、ラッキーカラーである黄色い表紙の雑誌を志穂たちに手渡されても半信半疑だった。だが商店街の福引きで高級メロンが当たり、憧れの藤P先輩と会えたりすると、さすがのなぎさでも占いを信じたくなるもの。挙句には、消しゴムや鉛筆など身の回りのものを黄色で揃え始めた。 テストもラッキーパワーで…そう考え、自宅でグッドアイデアを実行に移すなぎさ。一方、闇の洋館では闇の戦士たちが戦略を練っていた。これまでのプリキュアたちの様子、そしてバルデスの知識により、12のハーティエルがクイーンを形作る重要な要素であると結論づける一同。さらにクイーンの生命となるシャイニールミナスの成長が著しいことから、逆にそれを利用して「あのお方」の復活を促進させようということになる。そんな彼らの視線の先には、無邪気に遊ぶ謎の少年の姿があった…。 なぎさが考えたテスト対策とは、ヤマを張ることだけだった。つまり運頼みの部分では、無策と同然だったのである…。方やしっかり者のほのかは、気を抜くことなく、むしろ「同じ勉強でも、新たな発見があるから」と楽しんでいる様子。そこに現れたハーティエルのひとり「インテリジェン」は、熱心なほのかを邪魔しないように…と、人知れず立ち去るのだった。そんなこんなで始まった中間テスト。ひかりは生まれて初めて体験するテストに半ば緊張気味に挑もうとするのだが、そこに闇の戦士「ウラガノス」とザケンナーが現れて…!? 闇の影響で学校中の生徒が眠りに落ちる中、なぎさ・ほのか・ひかりはプリキュアとシャイニールミナスに変身!! ルミナスがウラガノスを、プリキュアが巨大ザケンナーの相手をした。そして闇の勢力を撃退させると、突然現れたインテリジェンにテスト中であることを告げられ、慌てて教室に引き返すのだった。とりあえずテストの結果としては、ほのかとひかりは満足できる結果を、なぎさは運に頼ったばかりにいつも以上に出来が悪かったとのこと…。それはまさに、普段の積み重ねが不可欠ということを証明する結果だった。
ほのかが部長を務める科学部が、今年も研究発表会に挑むことになった。しかし研究テーマの候補である「ゴミと私たち」「雷の発生」のどちらを選ぶかで、早くも不穏な空気が流れ始める。多数決をしようにも、イマイチ研究のイメージがつかめず棄権者が続出。下級生に助けを求められたほのかも、「みんながやりたい方でいいと思う」とどちらつかず。その末に「雷の発生」なら去年の成果もあって楽かも…と、発表会でのグランプリ二連覇をカタいものにするだけの決定に落ち着いてしまった…。 思い出されるのは、一致団結して挑んだ去年の研究発表会。紆余曲折はあったものの、あの時は充実した日々を過ごすことができた…。それなのに今年は、グランプリ二連覇を目指そうにも、雷の研究は去年の段階でやり尽くしてしまってアイデアが煮詰まっている状態。それはほのかにも影響を及ぼしており、研究に使う機器の設計図を仕上げなければならないのに、遅々として進まない様子だった…。研究が始まっているにも関わらず、下級生たちは相変わらず何をしていいのか解らないでただ突っ立っていることもあり、部全体に重い空気が漂い始める。 「科学部は、ほのかがグイグイ引っ張って行かなきゃダメなのよ。そのためにも、今はほのかが一番やりたいと思っているテーマをやった方がいいよ」…それは同級生のユリコの言葉だった。ユリコは部でも何かとほのかの支えとなっており、部長になってから部員たちに遠慮がちになっていたほのかを案じていたのである。そんな時、ほのかは気づいてしまう。自分が何故科学部に入ったかということを。そして入部当時は持っていた、キラキラと輝くような探究心を失っていたことに…。 ほのかを元気付けたのは、なぎさの何気ない一言だった。「ほのかって、本当にこういうもの考える好きだよね」…タコカフェで使っているオーダー登録リモコンがほのか製作のものだと知り、感心するなぎさ。それでほのかは思い出した。自分が科学部を選んだ理由を。そして部員たちに研究テーマの変更を伝え、グランプリを獲ることよりも大切な「発表会を通じて、研究する楽しさ」を教えたのだった。それからのほのかたちは、「ゴミと私たち」をテーマに研究を楽しみ、発表会の当日にザケンナーに襲撃されるというアクシデントに見舞われるものの、充実した結果を得ることができたのだった。
なぎさの一家がキャンプに行くことになった。もちろんほのかも一緒である。場所は、父「岳」が母「理恵」と結婚する以前に発見した「穴場」らしい。その場所には他のキャンパーがおらず、なぎさたち一家の貸しきり状態だった。そこでなぎさは、頼りになる父の姿を目の当たりにすることになる。手際よく「かまど」を組み上げる岳、すばやくテントを設営する岳、はんごうの扱いにも慣れた岳・・・。それはまさに「頼りになる父親像」そのもので、なぎさは改めて尊敬しなおした。 そして夕方になり、大自然の中でカレーを楽しんでいたなぎさたちの前に思わぬ「お客さん」が現れた。何とその人物とは、ひかりとアカネ!! どうやら近くでTAKO CAFEを営業していて、なぎさたちを発見したらしい。ひかりがキャンプに合流したがっていたことを見抜いたアカネは、その気持ちを汲み取ってなぎさたちに預けようと考えたのである。そのため、ひかりを預けると「明日の営業の準備があるから」と足早に立ち去ってしまったのだった。その夜、生まれて初めてキャンプをするというひかりを迎え、なぎさの一家とほのかは遅くまで楽しんだという…。 翌日はいよいよメインイベントである、滝までのプチ登山の日。しかしその矢先、ミップルたちが邪悪な気配を感知。愛犬の忠太郎まで異常を感じ取って駆け出してしまった!! それを追うなぎさ・ほのか・ひかり。一方、天候が芳しくないことに注意を払った岳は、長年の勘により麓まで降りようと決断する。しかしなぎさたちが忠太郎を追ったまま帰らず、不安だけが募っていく。その頃、なぎさたちは不法投棄されたゴミでできたザケンナー、そして闇の戦士「ウラガノス」と交戦中で…!! なぎさたちがザケンナーを倒した頃には、雨はすっかり止んでいた。しかし山の厳しさを知っていた岳は下山を決意。麓で心配していたアカネから、今日行くはずだった滝の付近で崖崩れがあったことを知らされて、なぎさたちは改めて父の「経験と勘」に感動させられた。その日、なぎさたちはハーティエルの「インテリジェン」から、思わぬプレゼントを贈られていた。それはなぎさが「伝説の戦士にふさわしい勇気の持ち主」であること、ほのかが「伝説の戦士にふさわしい知性の持ち主」であることを示すものであり、ひかりにとってはクイーン戻れる日が一日でも早く来るよう祈りがこめられたものだった。
12のハーティエルのひとり「インテリジェン」からもらったニューアイテムの手帳。それを登校カバンに入れ忘れたことに気付いたなぎさは、手帳を取りに戻って驚くべきことを耳にしてしまう。「なぎさが知ったらショックだろうな」「仕事ですもの、仕方ないわよ」「しっかし、いきなり引越しとはなあ」…そんな両親の会話から、激しく動揺してしまうなぎさ。帰ってきたら詳しいコトを聞かせてくれると言われたものの、思いがけず突きつけられた「引越し」という事実に転校を覚悟する…。 「大阪に転校だなんて言えないよ…」…結局、教室でもTAKO CAFEでも、なぎさはほのかに打ち明けることができなかった。しかし思わず口をついて出たその呟きを、偶然近くにいたひかりが耳にしてしまう。そしてそれは、彼女の心に深い不安として刻まれてしまった…。そんなコトなど少しも気付かないなぎさは、自宅に戻ってところで「転校」が勘違いであったことを教えられていた。どうやら転勤するのは父の上司であり、その手伝いのためになぎさとの買い物の約束を果たせない…ただそれだけの事だったらしい。 その頃、すっかり「なぎさが自分の傍からいなくなる」と思い込んでいたひかりは、ポルンと共に辛い思いをかみ締めていた。そして別れ別れになるだろうなぎさとほのかのために、何かできないかと考え始める。しかし「早く伝えなきゃ」と焦れば焦るほど、逆に言葉は詰まってしまう…。そしてようやく決意を固めた矢先、今度は闇の戦士「サーキュラス」によって闇の空間に連れ去られてしまい、思わぬ足止めを食らってしまった!! サーキュラスは、ひかりという存在、そしてクイーン復活の秘密を聞き出そうとするが…。 「こんな大事なときに…なぎささんがいなくなっちゃうかもしれないって時に…ジャマするなんて、絶対に許さない!!」…早くほのかになぎさのコトを知らせたいと思ったひかりは、早速シャイニールミナスに変身。彼女を救おうとプリキュアに変身したなぎさやほのかと共にサーキュラスの撃退に成功した。そして知らされる、なぎさの転校が誤解だったこと。一方、自分のせいでいらない心配をかけてしまったことを申し訳なく思ったなぎさは、手帳に素直な気持ちをメッセージとして書き残すことでひかりに謝ろうと考えるのだった…。
テストだと言うのに、クラスメイトの莉奈は窓の外をぼうっと眺めていて別のコトに気を取られているよう。そのことは志穂も気がついており、相談されたなぎさとほのかも頭を悩ませる。アカネは「好きな男のコができたんじゃない?」と言うが、無二の親友である志穂から見れば、それは有り得ないらしい。何とも原因不明でミステリアス…!? しかも「悩みがあるんじゃないの?」と莉奈本人に尋ねてみても、本人は否定するばかり。だが「悩みなんてナイ」とは言いつつ、「ひとりでも面倒みられるから」と意味深な言葉を残して、謎は深まるばかりだった…。 「絶対に何か悩んでいる」…と確信しつつ、莉奈が口を閉ざしては何も分からない。そこでなぎさ・ほのか・志穂は、莉奈の後をつけることで、ついに彼女の『ヒミツ』を突き止めた。『莉奈のヒミツ』…それは彼女が保護した子ダヌキ「ぽんたの介」のことだった。実は一週間前のこと、スケッチをしようと森にやって来た莉奈は、ケガをした「ぽんたの介」を発見して、ずっと世話をしていたらしい。しかしそのせいで情が移ってしまい、マンション住まいの彼女は飼うこともできずに悩んでいたのである。 莉奈のことを理解し、「ぽんたの介」を自然に帰すか、ずっと飼い続けるかのどちらを択んでも応援すると決めた志穂。その頃、なぎさとほのかも複雑な心境を抱えていた。何故なら彼女たちはメップル・ミップル・ポルンという愛すべき仲間がいて、いずれは別れの時が来る事になるからである。莉奈と「ぽんたの介」の問題が、決して他人事ではなくなったことで深刻さが増すなぎさたち…。そんな中、12のハーティエルのひとり「ウィシュン」が突然現われて、謎の警告を発していた。「『真実』が近づこうとしている」…と。 「いつまで、今のままでいられるのだろう」「いつかは、別々の世界へ」…なぎさとほのかに悩みがうつる中、莉奈は「ぽんたの介」との別離を決意していた。しかしそんな重要な時でも、闇の勢力は容赦なく襲い掛かってくる。彼らが『主』と仰ぐ少年が「洋館の外に出たい」…と外の世界に興味を抱いたことで、邪魔者のプリキュアたちを排除に来たのだ。しかしなぎさたちはそれを撃退。莉奈は寂しいながらも「ぽんたの介」を自然に戻そうとし、『答え』を導き出したなぎさたちは「今を精一杯生きるしかない、仲間たちと共に」…とかたい決意を胸に抱くのだった。
「真実が近づいています」…12のハーティエルのひとり「ウィシュン」はずっとそう警告を発していた。なぎさたちには何のことか解らなかったが、実は闇の勢力の側である『変化』が現われていたのである。ずっと洋館に閉じ込められ、育てられていた謎の少年が、ついに洋館の外に興味を持ち、サーキュラスや執事ザケンナーに守られながら外に出かけてしまったのだ!! 彼らが『主』と仰ぐ少年の変化がこの戦いにどんな影響を及ぼすのか…とにかく、その事実を知らされたビブルスは、強い警戒感を抱く。 その頃ひかりは、同じ年齢の家出少年「大輝」と出会っていた。瞬く間に打ち解け、意気投合する大輝とひかり。自転車ひとつで家出生活をしているという彼は、その原因である口うるさい母に対して複雑な想いを抱いているようだが…。そんな中、「俺もあの鳥のように飛んで行きたいなあ、全部忘れてさ。自由に好きなことしたいよ」という呟きを、ひかりは穏やかに否定していた。そして「でも鳥も飛び続けることはできないんですよね。翼をたたんで、心も身体も安らげる場所がないと、生きて行けないんじゃないですか?」と諭す。 母を想いつつ、その感情を押し殺して強がりを見せる大輝。そんな彼の複雑な心境を敏感に感じ取ったひかりは、大輝との交流で心の距離をつめ、母の元に戻るよう言外に説得していた。そんな彼女の想いは大輝を刺激し、次第に母への感情を確かなものにしていく。だが付近にはあの謎の少年が散策を楽しんでいて、大輝を気遣っていたひかりを奇妙な感覚に突き落としてしまう!! 呆然と佇むひかり…。ネコを追って来た謎の少年…。そして、ついにひかりと謎の少年は、まるで互いを引き合うように出逢ってしまった…!! ひかりと「謎の少年」が出逢ったことで、興奮したサーキュラスがザケンナーを放ってきた!! 大輝を巻き込むまいとするひかりは、駆けつけたなぎさやほのかと共に迎撃。サーキュラスたちを撃退させる。そして戦闘の後、母に対してようやく素直になった大輝は、「母を心配させたくない」と家に帰ることを決意したのだった。だがそれでひかりの心が落ち着くわけではなく、突然心に植えつけられた「謎の少年」のイメージによって、妙な胸騒ぎを感じさせられてしまう。一方、「謎の少年」も、ひかりの存在を意識しているようで…。
通知表も返ってきて、いよいよ待望の夏休み!! 親に通知表を見せなければならないことを除けば、今年の夏はひかりを加え、より楽しくなることは間違いなさそう。しかし前回、闇の勢力が『主』と仰ぐ少年とひかりが思いがけず出逢ってしまったことで、楽観できない状況が迫りつつあった。それに真っ先に気付いたのは、光の園にいた長老である。最初は妙な胸騒ぎに「気のせいであれば良いが…」と不安を感じていただけだったのだが、闇の戦士のひとりであるバルデスが乗り出したことで的中してしまった…。 「ものすごく強烈な闇の気配が迫ってきているメポ」…ポルンに続き、ミップルやメップルも、長老が感じたと同様の『気配』に震え始めていた。それは長老によると、「今だかつてない、巨大で強靭…闇の支配者を復活させようとする、大きな力」らしい。ただ事ではない状況を察したなぎさ・ほのか・ひかりは、ポルンたちの感覚を頼りにその場所へと駆けつけ、待ち受けていたバルデスと戦闘状態に入ってしまう。それは、これまでとは違う圧倒的なプレッシャーを放つ、油断ならない相手だった…。 バルデスの戦闘力は、これまでプリキュアたちが戦ったどの敵よりも圧倒的だった。軽々と片手でパワーを吸収されてしまった、マーブルスクリュー・マックス。そしてあっさりと受け止められる、エキストリーム・ルミナリオ。ダメージを与えるばかりか、手も足も出ない状況に、プリキュアもシャイニールミナスも戦慄をおぼえる。それでも幸運だったのは、2つの技を受けたバルデスが早々と撤退したこと…。光の力を受けすぎてパワー不足に陥ったらしいが、どちらに分があったかは一目瞭然だった。 「確かに…今度こそはヤバいかも」…これからの事を考えると、なぎさも思わずそう漏らさずにはいられなかった。それはハーティエルのシークンも認めることで、なぎさたちは一刻も早く対策を立てることが迫られる。そんな中、同じくハーティエルのインテリジェンは、あるヒントを示してくれた。それは、あの闇の勢力に対抗できるものかは判らないが、現状では唯一の手段…。「大いなる光の希望を求めし者、6つの柱に囲まれた、光り輝く大地に立つべし」…古文書に記されたその場所とは、かつてメップルがプリズムホーピッシュを落とした、あの「ひょうたん池」らしいが…!?
バルデスの圧倒的な戦闘力の前に、これまで以上の危機感を覚えたひかりたち。このままでは、とても闇の勢力に太刀打ちできない…。そこで、インテリジェンのアドバイスをもらった一同は、彼女が持つ「知恵の書」に記された「6つの柱に囲まれた、光り輝く大地」に向かうことにした。それが果たして切り札になるのか? …確信はないが、とりあえず「ひょうたん池」を目指すことにする。そこはかつて、メップルがプリズムホーピッシュを落としてしまった場所であり、『光』を引き寄せるポイントらしい…。 その頃闇の勢力も、一刻も早いプリキュアたちの排除を考えていた。それは、彼らが『主』と仰ぐ少年が、ひかりの存在を忘れられずにいたからである。それが、彼らが望む『少年の成長』にどう影響を及ぼすのか…。とにかく、光も闇も、互いの存在をかけて死力を尽くす時が訪れようとしていたのだった。一方、ひかりたちは、ほのかの推理を頼りに、目差す場所を探して彷徨っていた。それは知恵の書の記述を解明しながら行動するという、まさにRPGの世界か徳川の埋蔵金かといったところ…。 歩きに歩いて、ついにひかりたちは森の中で6本の柱が立つ場所を発見した!! そしてインテリジェンの指示で光の園への呼びかけを開始し、さっそく「希望の力」を集めようとする。光の園にいる長老や番人の目の前で、次第に凝集する強大なパワー。だが、あと一歩というところでバルデスが登場。猛然と攻撃を仕掛けてきた!! このままでは、前回の戦いの二の舞…!? しかもなぎさたちの目の前で、6本の柱もろとも辺り一帯が闇の力に飲み込まれてしまう!! 枯れ果てた木々、悲鳴を上げる大地…。その無残な姿に、プリキュアは心を痛める。そんな「戦いに巻き込んで申し訳ない」「絶対に負けられない」という意思が奇跡を起こした!! 光の園でくすぶっていた「すべてを生み出す力」が、虹の園の悲鳴に応えてプリキュアたちに新たな力を与えたのだ!! その名は「プリキュア・スパークルブレス」!! ついにパワーアップを遂げたプリキュアは、驚くべきパワーでバルデスを圧倒。ついに撃退させた。そうして、ようやくなぎさたちは明るい笑顔を取り戻すことが出来たのだった。
今日からラクロス部と科学部の合同合宿。今年はなぎさがキャプテン、ほのかが部長ということもあり、活気も例年以上に感じられた。さらに今年はひかりも一緒に参加することになり、なぎさはいつも以上に張り切る。そこに思わぬゲストが合流した。それは卒業したばかりの名物先輩、友華だ。彼女は頭脳明晰、運動神経抜群、部活もいくつもの部を掛け持ちする、まさにスーパーガール。学生たちの「マドンナ」として有名で、それは高等部に進学した後も変わることなく羨望の眼差しを集め続けていた。 ほのかはもちろん、なぎさのキャプテンとしての責任感はアカネも認めるほど頼り甲斐があった。そんななぎさを、いつもとは違う眼差しで見守る友華先輩。在校時は、よくなぎさと張り合って、いわゆるライバルの関係にあったらしいが、まるでその頃を懐かしむような、はたまた寂しさの色を含んだような瞳をなぎさに向けていた。「どこに行っても、マドンナはマドンナ…」下級生たちの羨望の眼差しが、逆に友華に重くのしかかる。そんな時、彼女はひかりから、よくなぎさが「友華先輩はいつも一生懸命だから、一緒にいるとファイトが沸く。だから大好き」…そう話していたと聞かされる。 自分はなぎさをライバルだと思っていたのに、なぎさは自分に親近感を抱いていた…。ひかりの言葉に、思わず面食らう友華。なぎさが先輩をラクロスに誘ったのは、そんな時だった。その突然のイベントに、友華は水を得た魚のようにみるみる元気を取り戻す。そこにいたのは「マドンナ」としての友華ではなく、堅苦しいイメージから解放された素顔の少女。しかしその喜びは、なぎさが倒れたことで中断されてしまった。責任感が厚いなぎさは、合宿中の練習メニュー計画に没頭するあまり疲労を溜め込んでいたのだ。 …自分らしく振舞うこと、友華はなぎさの看病をしながら、悩みが氷解していくのを感じていた。そして、ほのかと回復したなぎさが突如出現したザケンナーとウラガノスを撃破・撃退させると、翌日には合宿場から引き上げることにするのだった。マドンナらしからぬ2度寝でなぎさと一緒に寝坊し、笑顔を取り戻して…。その晴れやかな表情を見たほのかは、何をしにやって来たか判らないでいたなぎさに笑顔で告げる。「小田島先輩は、なぎさに会いに来ただけだから」…と。
ひかりには悩みがあった。このまま、なぎさやほのかに助けられるだけの存在でいいのか、自分らしくしていればいいとなぎさたちは言うが、『自分らしさ』とは、いったい何なのか…!?そしてそんな思いを抱えたまま、ほのかの家で夏休みの課題に取り組んでいたなぎさやほのかの元にやって来る。その頃、闇の勢力ではビブリスが焦りを感じていた。外に出たがる『謎』の少年、プリキュアと戦いに向かったまま戻らないバルデスとウラガノス。しかも彼女のカード占いでは、『切り札』を示す忌々しい暗示が…。 課題を一休みさせて一息ついたなぎさたちは、打ち水や風鈴などの『昔の知恵』について、さなえの興味深い話に耳を傾けていた。昔の日本には現在のようなクーラーや扇風機などはなく、それなりに涼を得る知恵を色々と持っていた…と。そして「もっと涼しい場所が近くにありますよ」と、さなえお気に入りの場所に誘われるのだった。「わあ、ボートがある!!」…自然公園にやって来たなぎさは、大ハシャギ!!ほのかを一緒に乗せ、さっそく貸しボートに乗り込む。ひかりは、さなえと一緒だ。なぎさたち程パワフルに進むことはできないが、彼女は自分なりのペースでボートを漕ぎ出す。 「いつも私が助けられてばかりで、何だか自分ばかりが甘えているみたいで…」ボートの上で思わずそう打ち明けるひかり。一方のさなえは「それで…つい遠慮してしまって、話したいこともなかなか言い出せない…」と見抜く。そして、漠然とした不安を抱えているというひかりに、「私はそんな時、けやきの坂に行って勇気を貰っています」とアドバイスした。けやきの坂…それはさなえがまだ幼かった頃、彼女の父がさなえをおぶって連れて行ってくれた思い出の場所。長い坂の先には、街が一望できる広大な丘が広がっていた。 けやきの坂は、さなえをずっと支えてくれた。空襲で町が焼け野原になり「何をしたらいいのか、自分に何ができるのか」と希望を見失った時も、美しく成長した彼女が不安に苛まれた時も…。そこで教わったのは、『希望をなくさない』こと。希望さえ見失わなければ、どんな苦難も乗り越えられるということ。ようやく見えた『答え』で元気を取り戻したひかりは、突然現われたビブリスとザケンナーに強い意志を持って対抗。さなえを護るために、プリキュアと共に全力でビブリスに挑むのだった。
今夜は年に一度の夏祭り!! 祭り好きのなぎさは、「今年も藤P先輩と会えるかな」と、早くもテンションが上がり気味。だがそのワクワク感も、不意に突きつけられた疑問に曇らされてしまう。志穂は映画監督をめざし、その進路を進むための情報を収集中…。しかしなぎさには、そんな「夢」すらない。果たして、自分は将来どうしたいのか…!? 母は「じっくり考えるのもいいんじゃない?」とは言うけれど、彼女の悩みが完全に解消されたわけではなかった。そのせいか、ほのかと一緒に出かけた祭りでも、思わず彼女に訊いてしまう…。 「ほのかは、将来やりたいことって何かある?」…なぎさのその質問に、ほのかは言いよどむことなく「何かを研究する仕事をしたい」と答えた。また屋台を営業していたアカネも、「私には夢があるからね」と、休みなく仕事をするエネルギーが事業拡大の夢にあることを打ち明ける。意外にも周囲の人々がちゃんと将来を考えていたことに、改めて驚かされるなぎさ。そのせいで、せっかく藤P先輩と一緒に祭りを廻ることになっても、素直にはしゃぐことができない。そんななぎさの様子に、メップルが敏感に気付いた。 いよいよ花火大会も始まり、会場へ急ごうとする一同。その中で、なぎさがひとり足を止めた。「今日のなぎさはおかしいメポ」…メップルに見透かされていたことで、思わず本音を漏らすなぎさ。「実は、ちょっと考えちゃって…。みんなそれぞれ将来の夢を持ってる。それに比べて、自分は何をやっているんだろう…って」…。それにメップルが答えた。「ラクロスをやっている時のなぎさは、すごく輝いているメポ」…と。でも、それと将来の夢は別だと否定すると、「それでいいメポ」とさらに励ましてくれた。 悩んでいたなぎさを、藤P先輩が迎えに来てくれた。しかも自分の悩みを聞いてくれるという…。突然現われたビブリスとザケンナーをほのかと共に撃退したなぎさは、その間闇の力によって眠らされていた先輩に改めて自分の悩みを打ち明ける。「先輩は、将来サッカー選手になりたいんですか?」と。それに対して先輩は、それがベストだとは思うが、今を一生懸命やっていれば先のことは見えてくるもの…と、納得の答えを示してくれるのだった。こうしてようやく心のモヤモヤが晴れたなぎさは、ほのかたちと共に目いっぱい花火を楽しむことができたのだった。
夏休みもあと一日を残すのみ。なぎさの宿題も前日には奇跡的に終了し、残り一日は楽しく遊べるぞー!!…と思ったら、自由研究のレポートを忘れていた!! 普段の生活では体験できないことをレポートにまとめる…その課題は、残り一日で済ますにはあまりにもハードルが高すぎた。一方のほのかは、自分なりに地元の天気予報を作って実際の天気図と比較するという研究を、残り一日を除いてすでに終らせている様子。新たに加わったハーティエル「ホープン」は、諦めるなと励ましてくれるが…。 「諦めちゃダメだって。諦めないでガンバれば、きっといいことがあるんだから」ホープンのその言葉を証明するように、なぎさにあるアイデアが閃いた。どうやらアカネとひかりが新メニューのことで知り合いの梨園に行くらしく、それについて行くことで『梨の収穫体験レポート』をまとめ上げようというのである。当初、なぎさはそんなふうに安易に考えていたのだが、梨園に到着し、梨を育てることの大変さと労力を改めて知ると、感動をおぼえずにはいられなくなる。 虫がついたり、痛まないように袋をかける作業が、すべて手作業だと知って驚くなぎさ。梨の世話をし、愛情を持って育てることの大変さを実感して感激するなぎさ。普段、何気なく口にしていた梨が、これほどまでに手間がかかり、また農家の人たちが愛情を注いで育てていたことに、彼女は衝撃を受けずにいられない。そして新たな発見に興奮しながら、アカネの知り合いだと言う農家の夫婦に手伝わせてもらい、初めての梨の収穫にチャレンジしたのだった。そして順調に作業をしていくのだが…。 とりあえず作業を中断し、一休みしたなぎさたち。最初の予定では、これで帰ってレポートを仕上げるつもりだったのだが、突然のアクシデントで最後まで手伝わせてもらうことになった。実は今日中に収穫を済ませなければならないのに、急に人手が足りなくなってしまったのである。なぎさたちは作業の最中に現われたビブリスとザケンナーの襲撃を撃退したばかりか、一致協力して作業にあたったことで、どうにか収穫を済ませることに成功。まさに『諦めない心』がいい結果を呼んだのだった。
新学期早々、「ベローネのルリ子さん」が生徒たちの間で噂になっていた。それは、どの学校にもある怪奇話として古くから伝わるものなのだが、莉奈も志穂も実際に体験してからというもの、すっかり怯えている様子。しかもそれは、理科準備室で作業をしていた別の女子生徒の身にも降りかかり、最初は疑っていたなぎさも徐々に信じるようになってしまった…。そんな中、ポルンが不穏な影を敏感に察知した。それが闇の戦士とは違う存在だと知らされたなぎさは、ベローネのルリ子さんではないかと冗談交じりにこぼす。 放課後、すっかり生徒の姿がなくなった校舎には、なぎさとひかりの姿があった。なぎさは忘れ物を取りに教室に戻ったところ。ひかりは、用事で遅くなってしまい、今まさに帰ろうとしているところだ。そこに、なぎさの悲鳴が夕日の校舎を切り裂いた!! 急いで駆けつけるひかり。そこにあったのは…すっかり怯えた表情のなぎさと、ルリ子さんに間違われてムッとする、ほのかの怒り顔だった…。自分の肩を叩いた相手がほのかだったと知り、ようやくホッとするなぎさ。しかしそこに、サーキュラスとザケンナーが現われる。 ひかりも合流し、一同はサーキュラスとザケンナーに立ち向かった!! そんな中、なぎさたちは気付く。サーキュラスがパワーアップしていたことに…。いきなりフルパワーでぶつかって来るサーキュラス。それに全力で対抗する、プリキュアとシャイニールミナス。そしてルミナスがサーキュラスに反撃しようとしたその瞬間、何と見知らぬピンク色の影が、その小さな身体を張ってサーキュラスの前に立ちふさがった!! 「駄目ルルン…ポルンをいじめちゃ、駄目ルルン…!!」…大きな目、いっぱいに涙をためつつ、それでも気丈にふるまう彼女は、いったい…!? 「あれは…『ルルン』ポポ」…ポルンは、ややウンザリするようにそう呟いた。だがなぎさたちは、それに気付くことなくサーキュラスとザケンナーを撃退。そしてようやく落ち着きを取り戻した一同は、ほのかの推測からルルンこそがルリ子さんの正体であることに気付かされたのだった。どうやらルルンはポルンをずっと探し廻っていて、その最中に志穂たちに見間違われたらしい。泣き虫ルルンは「未来を紡ぐ光の王女」でポルンとも近い立場にあるようなのだが、何故、どうやって虹の園にやって来たのか、多くの疑問だけが残ってしまう…。
なぜ「すべてを生み出す力」は突然ルルンを虹の園に送り込んだのか? 長老の推測では、虹の園で何かしらの変化があり、それに吸い寄せられたとのことらしい。もともとルルンは「未来を紡ぐ光の王女」…。だから世界は彼女が紡ぐ「未来」を虹の園で準備するために呼んだのではないかということなのだ。しかしそのことに気付いていないなぎさたちは、「何故ルルンがやって来たのか」という問題を抱えたまま、泣き虫で甘えん坊のルルンに手を焼くばかりだった。 これまではポルンが一番年下で、つねにワガママを言ってはなぎさたちを困らせていた。しかし今度は彼より年下のルルンが登場したことで、ポルンが振り回されることに…。何しろルルンは、光の園でもポルンを兄のように慕い、つねに後ろにくっついて回る状態。兄妹のような関係にあったせいか、ルルンはポルンと引き離されることをひどく嫌っていて、少しでもポルンの姿が見えなくなると、すぐに泣き出してしまうくらいだからだ。だが一方のポルンはと言うと、まとわりつくルルンにウンザリしているよう…。 TAKO CAFEの手伝いでひかりが忙しいからと、なぎさたちがルルンを一時的に預かった。その間、ポルンは静かに過ごすことができたのだが、ある幼い兄妹が登場したことで心境に変化があらわれる。なぜならその兄妹が、まるで自分とルルンのように思えたからだ…。大切な人形をなくしてしまい、兄に探しに行ってもらった妹「アリサ」。彼女はTAKO CAFEに預けられたものの、ひとりでいることの寂しさに耐えられなくなると、兄を探しに公園の奥へと走って行ってしまう。そんなアリサの寂しそうな表情に、ポルンは思わずルルンを重ねてしまう。 ひかりが慌てて追うと、その先には何とウラガノスが…!! ルルンの「強さ」を確かめようと、またもやちょっかいを出しにやって来たのである。そこに現われるルルン。彼女はポルンを助けようと、無謀にもウラガノスの前に立ちふさがろうとした。しかしそんなルルンを傷つけさせまいと、今度はポルンがルルンとウラガノスの間に割って入る。そんな、ポルンがルルンを守ろうとする「兄」の意識に目覚める中、プリキュアと共にウラガノス&ザケンナーに対抗したルミナスは、ルルンが発動した謎のパワーでそれらの撃退に成功するのだった…!!
ルルンが虹の園にやって来た理由、そして彼女がシャイニールミナスに与えたパワーの秘密も判らないまま、なぎさたちは新たな局面に向き合っていた。だがそれらの疑問を調べようにも、12のハーティエルのひとり「シークン」は何も知らない様子、ルルン自身も自分の周囲に何が起こっているのか、まったく理解していない…。ただひとつ判明していたのは、ポルンよりも幼いルルンが来たことで、ひかりは2人の相手と、TAKO CAFEの手伝いの両立で相当ガンバっているということだけだった。 ひかりが手一杯になってしまったことを心配したなぎさとほのかは、彼女を遊園地に誘うことにした。これで気分転換ができれば…という意図である。そんな中、ルルンに「優しいお姉さん」として慕われ始めていたひかりは、彼女から思わぬ質問をされていた。「ひかりは、光の園に帰るルルン?」…と。それは、この世界しか知らないひかりにとって、今は深く考えられない質問である。しかしこの先、果たしてどうなることか…。とにかく、自分を取り巻く状況が少しずつ変化する中、ひかりは、なぎさたちが誘ってくれた遊園地を楽しもうとしていた。 メップル・ミップル・ポルン・ルルンと訪れた遊園地で、なぎさとほのかはこれまでの戦いを思いかえしていた。初めて変身したのも、ポルンを元気付けようとした時も、きっかけは全てこの遊園地だった。そして何かと縁があるこの遊園地で、一同は固い結束を誓い合う。…と、そうするつもりが、さっそくルルンがひとりでどこかに走り去ってしまった!! しかも、こんな時に限って邪悪な気配が…。周囲が闇に包まれる中、一刻も早くルルンを見つけようとするなぎさたち。しかし一歩遅く、ルルンがサーキュラスに捕まってしまう!! ルルンに不可思議なパワーが宿っていることに気付いていたサーキュラスは、それが幼い存在であろうと決して容赦しなかった。そこでひかりはシャイニールミナスに変身。なぎさたちもプリキュアに変身して対抗しようとする。サーキュラスの圧倒的なパワーの前に、苦戦を強いられる一同。そんな時、「何が何でも、ルルンを守って見せる!!」というルミナスの強い意志が奇跡を起こした!! ルルンが再びパワーを解放し、ルミナスの胸に新たなアイテム「ハーティエルブローチェ」を出現させたのである!! そのパワーは、洋館にいた謎の少年にも何かを感じさせたようで…!?
ついに秋のラクロス・リーグ戦が幕を開けた!! なぎさがキャプテンを務めるベローネ学院ラクロス部も、初戦は絶対に落としたくないと気合充分。ほのかやひかりも応援に来てくれて、まさにこれまでの練習の成果を発揮するには文句なしの舞台だった。しかし相手の格闘館女子チームは、格闘家さながらの体格まで身体を鍛えていて、その男勝りな筋肉には圧倒されるばかり。しかも妙に自信満々で、何やら不気味なムード…。そんな中、プレーの要となるなぎさが、キャプテンらしく気合を入れる。「大丈夫だって、こっちだって今までたくさんガンバって来たんだから!!」 先制点は格闘館女子チームだった。どうやら相手は誰をマークすればいいかを徹底的に研究しているらしく、チームの要であるなぎさを押さえ込もうという作戦なのである。そのせいでなぎさにパスさえできず、一転、窮地に立たされるベローネ学園チーム。そして2対0という圧倒的に不利な状況のまま前半を終了させてしまうのだった。「後半戦は、私…引っ込むから」…ハーフタイムで思い切った手段を決意するなぎさ。それは苦肉の策で、マークするべき自分が後方に下がることで相手を混乱させようというのである。 しかし混乱したのは味方も同じだった。これまで攻撃はすべてなぎさが基点となり、チームの決定力となっていたため、誰が点を取りにいけばいいかさえ解らなくなってしまったのである。なぎさは、一年生の平山にその役を託そうと考えるのだが…。ビブリス・サーキュラス・ウラガノス…闇の戦士たちが揃って出現したのは、そんな時だった!! 作戦が大当たりして一点を返した直後の出来事だったため、ひどく戸惑うなぎさ。しかし彼らは無情にも、なぎさ・ほのか・ひかりを闇の空間に閉じ込め、試合会場から3人の存在を切り離してしまう。 早く試合に戻りたかったなぎさは、3人の闇戦士、そして無数のアメフト・ザケンナーに囲まれても決して臆することはなかった。そればかりか、「試合などくだらない」と嘲る彼らに、これまでになく興奮した様子で噛みつく。「今日の試合は、みんなにとって大事な試合なの! だから私は、今日という日を大事にしなきゃいけないの!!」…それはすべて、今、通常空間で必死に戦っているチームメイトのため…。そして鬼気迫る勢いでザケンナーと3戦士を撃退すると、ようやく通常空間に復帰。決定力を欠いて苦戦するベローネ学院の、救世主さながらの活躍で大逆転のシュートを叩き込むのだった!!
学校新聞「ベローネタイムズ」の編集委員になった、なぎさ・莉奈・志穂。しかし「街角スマイル」のコーナーを担当していたなぎさは、すっかりその事を忘れている様子…。締め切りは明日。このままでは原稿が落ちてしまう…!! そこで3人は、ほのかの知恵を借りるために彼女の屋敷へ…。「ほのかなら色々知っているんじゃない?」…3人に拝み倒され、ほのかも少しばかり困惑気味。しかし、さなえが差し入れてくれた団子が、思わぬアイデアを閃かせてくれた。「そうか、水戸屋さんがいいわ!」…そこで一同は、さっそく手作り団子が評判のその店へと向かうことにする。 水戸屋は、おばさんがたったひとりで切り盛りしている、ほのかの思い出が詰まったところでもあった。団子ひとつ焼くのにも、気持ちを込めて手で団子を丸める…そんな、お客さんを幸せにすることを喜びとする、笑顔が素敵な団子屋である。水戸屋のおばさんの笑顔、優しさ、そして深みのある団子の味に感動したなぎさたちは、さっそく取材を始めるが…。「実はね、このお団子屋さん…もうやめようと思っているの」…おばあさんの衝撃発言が飛び出したのは、取材が終了して一息ついた直後のことだった…。 近頃はお客さんも減り、息子夫婦が一緒に住もうとも入ってくれている。そろそろ潮時か…そう視線を落としたおばさんは、あまりになぎさたちが取材に熱心だったため、なかなか切り出せなかったと言う…。その言葉を受けたなぎさたちは、おばあさんのためにも最高の記事にしようと奮起。さらにほのかが「私にこの記事を書かせて」と立ち上がり、徹夜で最高の記事に仕上げてくれたのだった。それは彼女の気持ちと、これまでの水戸屋に対する感謝の気持ちが詰まった最高の原稿になり、完成した学校新聞を手にしたおばさんの決心を変えてくれることとなる。 「取材の時は、『みんなが幸せな気持ちになれるように、願いを込めながらお団子を作ってきた』って言ったけど、本当は幸せにしてもらったのはおばさんの方だったの」…ほのかの記事を見て、改めてその事に気付くおばさん。しかし、そこにビブリスが登場して、辺りを闇に包んでしまった!! おばさんの話しを聞いていたなぎさ・ほのか・ひかりは、プリキュアやシャイニールミナスに変身することでビブリスとザケンナーを撃退。闇を払うと、再び団子屋を続けると決心してくれたおばさんのためにも、元気に店を手伝うのだった。
今年もやって来た、なぎさのバースデー。なぎさが気にしているのは、今年も憧れの藤P先輩に祝ってもらえるのか…ということ。去年はほのかのお陰で、ちょっぴり甘い思い出ができたが、今年も先輩は覚えていてくれているだろうか…!? しかしそんなワクワク感も、路地で偶然再会した先輩の表情に気付いたせいで曇ってしまう。先輩の、どこか元気のない沈んだ表情…。何か悩み事があるのだろうか? なぎさは先輩と2人だけのバースデーを夢見つつ、その一方で彼の沈んだ表情に少しの不安を覚えるのだった。 そしてバースデー当日。今日は休日ということもあり、ほのかと一緒に修学旅行に必要なものを買いに行くことになっていた。そして順調に買い物を済ませると、ほのかの提案で、今度は公園のコスモスを見に行くことにする。ひかりを誘って、満開のコスモスを鑑賞するなぎさたち。そんな中、彼女たちは園内でサッカーの練習をしている一団を発見した。藤P先輩と、彼が所属するサッカー部の男の子たちである。どうやら、学校のグラウンドを他の部が使っている時は、よくこの公園で練習しているらしい。 部員たちと共に、熱心に練習に打ちこむ藤P先輩。しかしその姿は、いつもと少し様子が違っていた。動きにキレがなく、判断の遅れによるミスも目立ち、そんな自分にどこか苛立っている様子…。それでも休憩に入り、なぎさたちの元にやって来ると、いつもの優しく爽やかな表情を見せてくれた。なぎさに気を遣い、ひかりを連れて席を外すほのか。2人だけになったなぎさは、緊張する傍らで先輩の気落ちした様子に敏感に反応し、どうにか元気付けようとする。そして緊張のあまり支離滅裂な言葉を発しながらも、自らの経験で得たアドバイスを送ろうとしたのだった。 「自分を信じる勇気」…ラクロス部の活動で得たそんな想いは、藤P先輩の心を動かした。その言葉こそ今の先輩が求めていたものであり、心の中でわだかまっていたモヤモヤとしたものをようやく払うことができたのである。そして雰囲気も盛り上がり、いよいよ先輩に自分の気持ちを打ち明けるぞ!! …と、思ったら、またもやウラガノスとザケンナーが!! ほのかとひかりが駆けつけてくれたお陰でどうにか撃退に成功するものの、告白の行方は…「ずっと応援しています」と言うのが精一杯だった。
ついにやって来た、学生生活最大のイベント…その名は修学旅行!!!舞妓さんに清水寺、金閣寺においしい弁当!!なぎさもほのかも、古都の魅力にメロメロである。その頃、東京に残っていたひかりは、周囲に漂い始めた不穏な空気を敏感に感じ取っていた。一人きりになったひかりに忍び寄る謎の気配…。決して姿は見せないものの、確実に彼女につきまとっている不気味な影…。頼りのなぎさやほのかがいないだけに、ひかりが感じた恐怖は決して小さくはなかった。一方、闇の洋館でも少年が姿を消すなど、事態が変化しつつあるようで…!? 明らかな異変は、夕方になってひかりの目の前で起こった。チュアレクトから出るはずのない12のハーティエルのひとり「ウィシュン」が、なぜか外に出てきてしまったのである。原因は不明、ルルンも不思議がっているし、もちろんウィシュン自身も理由は解らない。ただ断言できるのは、「真実が近づいています」…その一言だけだった。それは、かつて謎の少年が洋館の外に出たのと同じ状況ではあるものの、今のひかりたちがそのことに気付くはずもない。やはり、なぎさたちと一緒にいた方がいいのか!? 翌日、自由行動を許されたなぎさやほのかは、クラスメイトと一緒に「時代村」を訪れていた。そこでは時代劇の撮影が行なわれており、大の時代劇ファンであるなぎさやほのかは、ひいきのテレビ番組「あわてん坊将軍」の収録を、あわよくば見学しようと考えていたのである。そして前夜に旅館で盛り上がった枕投げの疲れも見せず、早くも町娘の貸し衣装に着替えるのだった。そんな中、さっそく撮影現場を探そうとしたなぎさは、彼女を心配して後を追って来たほのかと一緒に、思いがけない人物と出逢う。それは小道具の管理をする熟年スタッフ「笹野」だった。 笹野の厚意でスタジオの見学をさせてもらった なぎさとほのかは、笹野がスタジオに入ったばかりの頃に手がけたというガマの着ぐるみに大感激!! しかしウラガノスが登場したことで、楽しい気分も台無しにされてしまう…!! ガマの着ぐるみをザケンナー化させ、笹野の思い出が詰まったスタジオを破壊するウラガノス。怒りを爆発させたなぎさとほのかは、突然やって来たひかりの助けで撃退に成功するものの、一件落着…というわけにはいかなかった。何故なら、ひかりという新たなトラブルを抱えたことで、担任への説明に頭を悩ませることになってしまったからだった…。
最高の修学旅行!!…の、はずなのに、ザケンナーや闇の戦士に襲撃されたり、ひかりがやって来てしまったりと、なぎさやほのかはトラブルに見舞われていた。もちろんひかりに悪気はなく、周囲につきまとう謎の気配に怯えて、なぎさたちに助けを求めたにすぎない。実は闇の洋館の少年が再び外に出たことで、その対極に位置するひかりに影響が出たのだが、それを本人たちが知る由もなかった。ひかりがやって来た理由を「なぎさたちに連絡を取らなければならなくなったが、連絡がつかずに仕方なくやって来た」とよし美先生に説明することで、ひとまず危機を回避するが…。 「真実がそこまで近づいています…」…ウィシュンがチェアレクトから出てきたという異変、彼女の気になる言葉、それらが意味するのは…洋館の少年!!ようやく事態が切迫していることに気付いたなぎさたちは、緊張感を高め警戒する。そして少年を追ってきた闇の戦士たちも、少年の中で起こりつつある『変化』に神経を尖らせていた。そんな中、ウラガノスが調査のために行動を開始するが…。しかし翌日になると、なぎさたちはすっかり落ち着きを取り戻し、莉奈や志穂たちと一緒に自由行動にハリキるのだった。 「京都の土産モノ屋制覇ツアー」で試食の八ツ橋に舌鼓を打つなぎさ。日本人形の雅に感激するほのかとひかり。そして、ほのかたっての希望で路面電車に乗った一同は、その物珍しさに感動しつつ、一路、嵐山へ…。渡月橋に目を輝かせ、色鮮やかな紅葉に感動し、人力車の乗り心地を満喫した一同は、改めて古都の魅力である『和』のファンタジーに浸るのだった。一方、やはり京都を訪れていた謎の少年は、ビブリスが見守る中、なぎさたちと同様に古都の家並みにただ圧倒されるばかりで…。 その頃、莉奈や志穂と別れたなぎさたち3人は、12のハーティエルのひとり「ブロスン」と出逢う傍ら、ウラガノスとザケンナーに襲撃されていた。そしてひかりも、迷い込んだ鳥居の空間で謎の少年と邂逅。瞬間、2人を包む空間が変容し、付近で戦闘していたなぎたちにも影響を及ぼす。そして異変に気付いたなぎさとほのかが駆けつけた時には既に遅く、まるで弾かれるように倒れたひかりと少年は、そのまま意識を失うことになってしまうのだった…。修学旅行は無事に終るものの、一体、何が2人に起こったのだろうか!?
ポルンとルルンは、まるで兄妹のように仲がいい。だが、あまりにルルンがベッタリなため、さすがのポルンも最近はウンザリ気味。しかもひかりが「TAKO CAFE」に修正の手伝いで忙しいため、ふたりだけの時間も次第に増えていく…。そんな中、ポルンとルルンをヌイグルミだと勘違いした少女「望(のぞみ)」が、2人を持ち去ってしまうという事件が発生してしまった!! 「ひかりが心配するポポ…」…どうにか逃げ出そうとするポルンたち。しかし、なかなかチャンスが見つからず時間だけが過ぎていく…。 大好きな父親が出張から帰ってくるのは嬉しい望だが、彼女には素直に父親に会えない重大な悩みがあった。父親の大切なミニカーのコレクションのひとつを、誤って壊してしまっていたのである。父親が帰ってきたら、どう言ったらいいのか…。彼女の気持ちは重くなるばかり。しかも、飼い猫のミミにミニカーのタイヤを持ち去られて大変なことに…!! 望の悩みを知ってしまったルルンとポルンは、シークンとプロスンが迎えに来てくれても、帰りたい気持ちを我慢して望の助けになろうとする。 もうすぐ父親が駅に着く…迎えに行かなければならない望だが、ミニカーが壊れたままでは合わす顔がない。すっかり落ち込み、まるで現実から逃げ出すように、公園の遊具の中でうずくまって涙を流す望。もちろんそこには、ポルンやルルンも一緒。必死になって2人を探すなぎさたちの心配をよそに、どうにか望を助けられないかと考えこんでいた。そして「ここでじっとしていたら、パパに会えないポポ…ずっとずっと会えないポポ!! 勇気を出すポポ、ガンバるポポ!!」と声をかけて励まそうとする。 望を元気付けたのも束の間、今度はビブリスにポルンとルルンが見つかってしまった!! しかしそこに間一髪でなぎさ・ほのか・ひかりが到着。望を守りながら、ビブリスとザケンナーを撃退する。そして戦いが終了すると、望は心配してやって来た父親と母親に素直に謝ることを決意するのだった。その正直な気持ちを受け止めた父親は、「パパにとって一番大事なのは望だよ。だから、もう勝手にいなくなったら駄目だぞ」…と、娘を優しく抱きしめる。こうして、ポルンとルルンの短くも壮大な冒険は幕を閉じたのだった。
今年もやって来た、ベローネ学院の学院祭。なぎさたちのクラスでは今年も演劇をやることになり、志穂が演出でハリキっていた。彼女は既に映画の勉強をしたいという目標を持っていて、そのために今はガンバって自信をつけたいらしい。そういった意味でも、今回の大仕事は重要な意味を持っていたのである。そんな彼女が演出担当として提案した演目は、何と「牛若丸と弁慶」!! しかもワイヤーアクションを使い、アッ!!と驚くような演目をしようと考えていたのである。だが専門家の協力があるとは言え、誰もが怖がって牛若丸と弁慶の配役に尻込みしてしまう…。 すでに台本を完成させるほど、この演目にかける志穂の情熱…、そして将来の夢を語る、彼女の生き生きとした瞳…。それを知っているなぎさとほのかは、彼女の夢を叶える手伝いをしたかった。そのため、なぎさが牛若丸を、ほのかが弁慶役に名乗りを上げてクラスを盛り上げようとする。だがいくら専門家のサポートがあるとは言え、初心者がワイヤーワークをそう簡単にマスターできるはずもなく、稽古では息が合わないまま失敗ばかりが繰り返される…。 そんな中、遅々として進まない稽古と、予想以上に困難なことにチャレンジしていたことに気付かされた志穂は、せっかくのワイヤーアクションを断念しようと考えていた。笑顔で演出変更を告げるものの、志穂は内心、諦め切れないはず…。なぎさもまた、志穂の気持ちを考えて自分の不甲斐なさに溜息をつくしかなかった。そうこうしている間にやってくる本番当日。そして問題の、五条大橋での弁慶との対決シーン…。本来ならこのシーンは、ワイヤーアクションで華麗に見せるはずだったのに…。 五条大橋シーンの直前に、ウラガノスとザケンナーが突如として襲来した。それらを、まるで牛若丸や弁慶のような華麗な立ち回りで撃退するなぎさとほのか。なぎさは「この感覚で挑めば成功できるかも!!」と好感触を掴むと、ぶっつけ本番のワイヤーアクションを志穂に直訴。さらにほのかの声を合図に、スタッフ全員の呼吸を合わせることを提案した。そしてヒラリ、ヒラリと弁慶のナギナタをかわすシーンを、華麗に表現したのだった!! この見事な演出に、学校関係者、観客、そして志穂の両親まで惜しまず拍手喝さいする。
「今後しばらくパリに住むことになりました。できたら、ほのかたちとも一緒にパリで暮らせたらと思います」…突然母から届いたエアメールには、そう記されていた。別に今すぐパリに移住するということでもないが、もしそうなれば、なぎさやひかりとは別れなければならない…。そのことを2人に相談するものの、なぎさは「ほのかの判断を尊重する。ほのかならパリでも元気にやれる」としか言ってくれない。なぎさは言ってしまった後で後悔し、自分がほのかだったら何と言って欲しいのかを考えるのだが、なかなか答えは見つからなかった。 とりあえず、色々な人たちに相談をしてみることにしたなぎさ。しかし志穂&莉奈に相談しても、アカネに相談しても横道に逸れるばかりでなかなか欲しい答えは出てこない。ひかりは、「ほのかさんなら、きっとなぎささんの想っていることを理解してくれていますよ」と励ましてくれるものの、軽はずみな言葉をかけてしまったなぎさの心のモヤモヤが晴れることはなかった。ほのかがいなくなれば、悩みを相談できないし、宿題も教えてもらえない、弁当を忘れてもわけてもらえない…しかし、それが本質ではないことくらい、なぎさにも解っていた…。 一方、ほのかもひとり悩んでいた。周囲の人間はパリ行きを羨ましがり、自分だったら留学のチャンスだから即決すると言う。しかしそれで納得できない部分が、心のどこかには存在していた。そのせいか、ラクロス部の練習にフラリと現われるなど、まるでなぎさに助けを求めるような行動を取ってしまう。その様子を見かけたなぎさも、なかなか伝えられない想いをどうにか言葉にしようと、練習後にほのかの自宅を訪れるなどした。だが言葉で伝えることに限界を感じると、唐突に提案する。「ねえ、ほのか…キャッチボールしようか」 キャッチボールをすることで、なぎさとほのかは通じ合うことができた。やはりこの2人に言葉は必要なかったというのか…。そして明るさを取り戻した2人は、突然現われたサーキュラスとザケンナーにシャイニールミナスと共に対抗。その中で「自分たちの生き方を、自分たちで切り開く」こと、そのために絶対に諦めない覚悟を学び取り、また一歩成長したのだった。今は焦る必要はない、時が来たら自分で自分の将来を決めればいい。それまでは色々なことで悩み、つまずいて、自分というしっかりとした土台を作っていく…それが『成長』なのだから。
ついにこの日がやって来た!! ラクロス決勝トーナメントの最終戦…優勝がかかっているばかりか、なぎさたち3年生のこれまでのラクロス人生の総決算とも言える大事な一戦である。相手はもちろん御高倶女子。相手にとって不足はナシ、宿命のライバルとの最後の戦いだ!! しかし今年の御高倶は一味違う。キャプテン「永沢勝子」のこだわりで、徹底したフォーメーション、1ミリの誤差も許さないパスワーク、まさにスーパーコンピュータと呼ばれてもおかしくない、超IDラクロスを実践したのである!! 決勝戦を間近に控え、永沢がなぎさたちの元を訪れた。下校しようとベローネ学院から出てきたなぎさたちに、一度でも挨拶をしておこうと考えたのである。そんな彼女を、志穂や莉奈と一緒にTAKO CAFEに誘うなぎさ。「せっかくライバルと話す機会なんだから」…そう話すなぎさは、本当に楽しそう。しかしその独特のペースに戸惑ってしまうのが、生真面目な性格の永沢である。そんな中、永沢は和気藹々としたムードでタコヤキをつつきつつ、自分にとってなぎさが憧れの存在であったことを告白した。 「なぎささんは、1年の時からスタープレイヤーだった…でも私はずっとベンチウォーマー」…そんな思い出話から始まり、ラクロスを始めたきっかけ、そしてラクロスにかける情熱の程を語り合う、なぎさと永沢。キャプテンとしてのタイプは違っても、ラクロスが好きなことに変わりはない。だからこそ…今度の試合では全力で戦いたい。2人はいい試合をすることを約束し、別れたのだった。そんななぎさも、自室では少しばかりセンチメンタルに浸る。これまで苦しかったこと、楽しかったこと…そんな3年間の出来事を回想しながら…。 そして、ついに試合当日がやって来た!! ベローネベンチは、あくまで自然体に、リラックスして挑もうと一致団結。方や御高倶ベンチは、これまで磨き抜いた、正確無比なパスワークを信じて試合に挑もうとする。それはもはや「いい試合」と言うには惜しいほど、白熱した展開を生んでいた。そしてサーキュラス&ザケンナーに襲撃される一幕がありつつも、なぎさはどうにか試合に復帰し見事に勝利。優勝の栄冠を手にする!! 一方の永沢は、なぎさのキャプテンシーに何故魅力があるのかを理解して、改めてラクロスの楽しさを再認識するのだった。
校内バドミントン大会で優勝した亮太に、思わぬチャンスが舞い込んだ!! 先生が推薦してくれたお陰で、地元のクラブチームから「練習に出てみないか」と声がかかったのだ!! 弟が掴んだチャンスが嬉しくて仕方ないなぎさは、「ビシバシ特訓するぞ」と、ついて来る気マンマン。しかし、当の亮太は迷惑そう…。「来ないでよ」と釘をさし、練習日当日も、なぎさを置いていこうとする。母親の理恵は「きっと照れくさいのよ」と言うが…。それでも結局、なぎさはほのかを誘って亮太について来てしまう。 体育館には、亮太の他にも初参加の少年たちがいた。その中で彼は、ある練習生の少年と仲良くなる。名前は「柴田祐二」。今日が初参加であること、小さい頃からバドミントンが好きなこと、力を試したくて参加したこと…何かと共通点も多い、練習でペアを組むことになる少年である。だがそんな2人も、今年の地区大会で準優勝した程の実力の持ち主、「高田」の練習を目の当たりにすると、あまりのレベル高さに萎縮してしまう…。しかもその相手と、ワンセット15点のテストマッチ・ダブルスをすることになって…!? テストマッチが始まると、なぎさの応援にも熱が入っていった。「亮太!結果を恐れずにチャレンジするのよ!!」「よっしゃ、いいぞ!!」「ステップがこうなのよ、こう!!」プレーのひとつひとつに一喜一憂し、スタンドから大声でアドバイスを送るなぎさ。一方、ラケットを握る亮太は、そんな姉の姿が恥ずかしくてたまらない。そんななぎさでも、スタンドで様子を見守っていた他の観客たちにクスクス笑われるようになると、さすがに反省せざるを得なくなる。だが彼女の声援がなくなった途端、亮太に異変が…。 「お父さんとしていた頃は、もっと自由にやっていたよ…。もっと楽しくやればいいのに…」…亮太の動きは、なぎさにとって不自然極まりないものになっていた。足がもつれたり、力が入りすぎてミスしたり…。そこで彼女は、亮太の靴紐が解けているからとタイムを取る。そして、解けてもいない靴紐を直してやりながら、弟にアドバイスを送った。バドミントンが大好きだった気持ちを思い出して、と…。そのアドバイスが、亮太に笑顔を取り戻させた!! お陰で2人は、バドミントンに対する取り組みを買われ、練習へのレギュラー参加に誘われることになるのだった。
もうすぐ藤P先輩の誕生日…去年はプレゼントを渡しそこなったなぎさだが、今年は違う!! 今年は…今年こそは、何としてでもプレゼントを渡すんだ!! ちょこっと勇気を出せば大丈夫。勇気を出せば、何かが変わる…。そんな気がする!! 先輩は自分の誕生日を覚えていてくれたし、ここで頑張らなきゃ…。だが、そう決意したものの、いざプレゼント選びとなると悩んでしまうもの。ほのかを引っ張って一緒に選んでいたなぎさは、「スポーツタオルなら、いつも使うし…」とようやく決めるのだが…。 「そのままあげちゃうの?」…レジで包装を頼んだなぎさに、ほのかが突然呟いた。ほのかは、かつてなぎさが誕生日プレゼントにくれた、刺繍入りの白衣のことを覚えていて、「それを藤P先輩にもしてあげたら?」と言いたかったのである。あの時、自分は凄く嬉しかったから…と。するとなぎさは、不器用ながら苦手な刺繍を決意。メップルに「かなり歪んでいるメポ」と言われながら、ひと針ひと針に心を込める。そして、ようやく完成したスポーツタオルを、藤P先輩に手渡そうとした!! だがこんな日に限って、藤P先輩のサッカー部は、高等部のグラウンドにいなかった。ちょうどグラウンドの整備中で、今日は市営グラウンドに行っているのである。それを知らされたなぎさは、少しばかりガッカリ。だが、これでメゲている場合じゃない!! 部活が終わるまでに市営グラウンドまで行かなければ、せっかくの刺繍タオルも水の泡…。それなのに、自転車のタイヤがパンクして困っている熟年女性を見つけた彼女は、見て見ぬフリができずに助けることにした。 親切はやっておくもの。その善行が思わぬ幸運をもたらした!! 女性を送っていった先が、何と市営グラウンドのすぐ近くだったのである!! これで部活終了までに間に合う!! なぎさは、大急ぎで駆け出した。そしてザケンナーやバルデスとの戦闘を経て、ようやく藤P先輩と会うことができた彼女は、ちょっぴりの勇気で得た、大きな幸せに浸るのだった。一方、互いに引き合うような、不可思議な感覚に惑わされていたひかりと洋館の少年は、「また会わなければならないような気がする」…と、自然と湧いてきた『予感』をひしひしと感じる…。
藤P先輩の誕生日にプレゼントを渡すことができたという自信が、なぎさを変えつつあった…。「ねえ、クリスマスイブに何か予定ある?」…藤P先輩からのお誘いがあったのは、そんな時だった。遊園地がリニューアルオープンすることになり、その記念チケットを手に入れたから、遊びに行かないかとのことなのだ。もちろん先輩の友人の木俣や、ほのかも一緒。「藤P先輩と、イブに遊園地…これって、もしかしてデート!?」…この、思ってもみない大チャンスに、なぎさは…!? 遊園地に到着したなぎさ、ほのか、藤P、木俣がまず楽しんだのは、アイススケートだった!! だが、なぎさは浮かない顔…。いくら運動神経バツグンの彼女でも、ウインタースポーツだけはまったく歯が立たなかったからである。しかしそれが逆に幸いし、彼女は藤P先輩のリードを受けることに…。「僕もたいしてうまい訳じゃないけど、基本くらいなら教えてあげられるかも」…手を取り合う二人の姿は、まるで恋人同士。しかも、「何でも一生懸命にやるところが、すっごく素敵だよね」などと言われ、なぎさの頬も上気する。 その頃、買い出しに出ていたひかりに、不思議な変化が現われていた。聞こえるはずのない洋館の少年の声を、まるでテレパシーのように感知していたのである。「あぶない」…その声に、危うく自転車にぶつかるところを助けられるひかり。本人は「不思議な声が聞こえた気がする」と、まだ完全に気付いていないようだが…。一方、洋館の少年は、彼女の状態を正確に把握できるまでになっていた。「光の力のほうが強いということなのか?」…ビブリスは、そんな少年の成長に神経を尖らせる…。 ついに先輩と2人きりで観覧車に乗ることになった!! 思わずドキドキのなぎさ。せっかく、ほのかが気を回して作ってくれたこのチャンス、絶対にムダにはできない!! でも、私はどうすればいい? どうしたいの? …思わず迷いが生じる。だがヤツらを撃退した後、改めて決心したなぎさは、藤P先輩の背中に素直な気持ちを伝えようとした。今はまだ先輩に聞かせることができず、相手に聞こえる距離での告白ではないが、まだまだ成長の段階。これから一歩ずつ頑張ればいいから…と、自分に言い聞かせながら…。
前回の戦いで、ついに洋館の少年が闇のパワーを発揮した。それは闇の勢力が思い描いているような、順調な『成長』なのか? それとも、ひかりの『光のパワー』にただ触発されただけなのか…? 現状を把握しているのはバルデスただひとり。「復活の時が近付いているのか…?」…戸惑う仲間たちの想いをよそに、バルデスだけはじっと様子を伺う…。一方なぎさとほのかは、ようやくキャプテンや部長といった責任ある立場を後輩に譲り渡し、奮闘する後輩たちの姿をいち先輩として眺めていた。 いくら部を引退した身とは言え、後輩たちを何かと気にかけるなぎさ。そして後輩たちもまた、なぎさを『キャプテン』と呼んでしまうなど、まだ何かしっくりとこない様子。部を離れて間もないせいか、まだ引退した実感が湧かない…なぎさも後輩たちも、そんな心境なのだった。そんななぎさやほのかの頭をよぎるのは、キャプテンになったばかりの、そして部長になった直後の自分たち…。なぎさは、先輩に叱られてばかりだったのが、突然キャプテンに抜擢されて「ありえない!!」と戸惑った。ほのかもまた、科学部を任されることになった時、自分がナゼ科学部にいるのかを悩んだ…。 悩み、苦しみ、葛藤し…それでも成長し、自分たちのスタイルを確立させていった日々…。そんな懐かしい日々を追想していたなぎさに、新キャプテンのマキが相談にやって来た。「自分なりにガンバっているつもりでも、チームは自分の気持ちとは反対にバラバラになっていくような気がする…」…マキはすっかり自信を失っている様子。だがそんな彼女に、なぎさは優しくアドバイスした。「自分もキャプテンになったばかりの頃は、同じ悩みを抱えていた」…と。そして、自分なりのやり方でガンバればいいと励ます。 「明日の3時に、学校に来て欲しいんだけど」…なぎさとほのかが、志穂・莉奈・ユリコにそう誘われたのは、そんなある日の出来事だった。理由も告げられず、ただ不思議がるなぎさとほのか。そして彼女たちを学校で待っていたのは…何と、両部合同の『ありがとう会』だった!! 『追い出し会』にはまだ時間があるものの、それまでに元キャプテンと元部長に、後輩たちから「ありがとう」を伝えたかったのである。だが、その余韻も打ち消す『変化』が…。プリキュアと共にザケンナーを撃退したひかりが、不吉なプレッシャーを感知したのだ!!
なぎさたちも、もうすぐ中学卒業…。だがそれよりも気になるのは、最近のひかりの様子だった。闇の動きに対して、自分たちが感じているのとは違う『何か』に敏感になっているひかり…。それははっきりとした現象でも、姿を持っているものでもなく、「何か、とてつもないことが起こる」という漠然とした不安らしい。ひかりにしか感じることができないもので、ひかり自身も正体がわからず混乱しているようなのだ。助けてあげたくても、その感覚を共有できないなぎさとほのかでは、どうすることもできない。しかも、その『何か』は、すぐに現実のものとなってしまう…。 最初の『異変』は、光の園で起こった。闇の成長に神経を尖らせていた長老と番人が、頭を悩ませていた時である。「あの闇のパワーには、邪悪なもの…と言うよりは、ある種の透明感があった…」少年の発した闇の力が、これまでの闇の力とは異なっていたことに戸惑う二人。そして何気なく扉を開けた瞬間、そこに広がっていたのは、見慣れた光の園の景色ではなく、ビルや雑踏といった虹の園の景色だった…。絶対に交わるはずのない二つの世界が、空間のゆがみによって交差してしまった瞬間である。 それは、闇の勢力やなぎさたちも同様だった。ウラガノスが何気なく洋館の扉を開けると…そこにあったのは、光の園のおだやかな風景。なぎさとほのかも、TAKO CAFEのパラソルの中に、ドツクゾーンの映像が一瞬揺らいだのを目撃する!! 一瞬の出来事だとは言え、それらは恐るべき現象の前兆。光の園で起こったことと同じように、光と闇の『ひずみ』が、世界に大きな変化を与えようとしていたのである!! そんな中、今まで普通に話していたはずのひかりが、少し目を離した隙に姿を消してしまうという事件が発生する…!! まるで煙のように消えてしまったひかり…。なぎさとほのかは、直後に現われたサーキュラス・ビブリス・ウラガノスを疑うが、それはサーキュラスたちも同様だった。何と、洋館の少年も、ひかりと同様に一瞬のうちに消えてしまっていたのである!! いったい、二人はどこへ行ってしまったのか…!? その頃、二人は異空間で立ち尽くしていた。それは、何もない異空間…。自分が何者なのか、これからどうなってしまうのか、不安に苛まれる少年。そしてひかりもまた、突如として起こったこの事態に、少なからず戸惑いを感じていたのだった…。
「ひかり…?」「ひかりって…誰ですか?」…アカネも、クラスメイトの奈緒と美風も、すでに彼女の存在を忘れかけていた…。それは前回の戦いの時、TAKO CAFEで働いていたはずのひかりが消えてからだった。サーキュラスたち闇の勢力も、洋館の少年が消えたと大騒ぎしていたし、ひかりも何処かへ消えてしまっている。…何か、とてつもないことが起こる前兆であることは間違いなかった。いったい、ひかりも、洋館の少年もどこへ行ってしまったのだろうか…? なぎさたちの必死の捜索が続く…。 12のハーティエルのうち、見つかっていないのは、最後の『エターナルン』ただひとり。しかしエターナルンが見つかったとしても、クイーンの生命であるひかりが消えたままでは話にならない。このままでは、光と闇のバランスが崩れ、世界は『混沌(こんとん)』とした状態になってしまうだろう…。混沌…それは、光も闇もなく、あらゆるものが混じりあう何もない世界。これから始まるものであり、すべてが終わったものである。つまり、このままの状態が続けば、いずれ虹の園も光の園も消滅してしまうのだ…!! そんな中、ひかりは少年と共にドツクゾーンに出現していた。それは、闇の力が光の力に勝っているということ…。ついに闇が光を食い始めたのである!! さらにひかりと接触したことで、爆発的に闇の力が増大。事態は予断を許さない状態にまで発展してしまう!! 「その方はジャアクキングの生命」…ひかりや少年の前に出現し、ひかりを闇に取り込もうとするバルデス…。それに敏感に気付いたのはポルンだった。空の向こう、ドツクゾーンにいることを感知したポルンは、ルルンのパワーを借り、彼女を虹の園に呼び戻そうとする…!! ひかりがドツクゾーンから助け出され、最後のハーティエルであるエターナルンも現われた!! だが安心するにはまだ早い…闇の少年はジャアクキングへと成長を始め、世界は闇に包まれようとしている。なぎさとほのかは敢然と宣言したのは、そんな時だった。ひかりをクイーンとして復活させるつもりはない、ひかりが消えることで得る平和なんていらない、平和は…自分たちの手で勝ち取るのだ!! そしてプリキュアに変身すると、サーキュラスたち闇の戦士に踊りかかる!! 一方、ルミナスに変身して少年を闇の力から解放しようとしたひかりは、ジャアクキングの復活を目の当たりにして…!?
ジャアクキング、ついに復活!! このまま野放しにすれば、虹の園はジャアクキングの闇に飲み込まれてしまうだろう…。だがそれと同じくらいの心配事を、なぎさとほのかは抱えていた。クイーン復活の要素はすべて揃った…でも、このままクイーンが復活したら、ひかりは一体どうなってしまうのか…!? サーキュラス、ビブリス、ウラガノスが立ちふさがったのは、心配しながらジャアクキングのところに向かっている、まさにその時だった!! こんなところで時間を潰すヒマなんてないのに!! その頃、ジャアクキングの足元にいたルミナスは、洋館の少年を追いかけようとしていた。彼は悪い存在ではない…とりあえず保護しなければ!! そんな彼女の前に立ちふさがるバルデス。ヤツはルミナスを近付けさせまいとしている様子…ジャアクキング本体と、洋館の少年が一体化するのを待ち望んでいるのだ!! その一方で、少年の脳裏には「…僕はどうなるんだろう」と、一抹の不安がよぎっていた。思い出されるのは、今までの自分、楽しかった日々…。「ドクン」…瞬間、胸がしめつけられるような感覚が少年を襲った!! 少年から立ち昇る、闇のパワー。それはジャアクキングに吸収され、とてつもなく巨大なパワーをヤツに宿らせた!! どうやら、ジャアクキングが真の復活を遂げたよう…。プリキュアと対決したサーキュラスたちも、それに呼応してパワーアップしている。そしてそれは、ひかりに決意を固めさせることに…。例え自分が犠牲になろうと、この世界を、なぎさやほのかを護りたい…!! だがクイーン復活を決意したのも束の間、「この世界から消えたくない」という本心が、クイーン復活を今一歩のところでとどめてしまう…!! バルデスに後のことを託し、サーキュラス・ビブリス・ウラガノスが、プリキュアに最後の戦いを挑んできた!! その捨て身の攻撃、パワーアップした闇の力のせいで、押されるプリキュア…。だが、絶対に負けないという強い気持ちが、ついに三人を圧倒する!! やった!! 勝った!! これでもう、あの三人は復活しないぞ!! しかしサーキュラスたちの執念の一撃がブレスを破壊し、プリキュアの二人を立ち上がれないほど消耗させてしまう…。ダメだ、喋るのさえもキツい…。そこに現われるバルデス。もはや…絶体絶命!!
「また会えますよ、だからもう泣かないの。希望を捨てずに頑張っていれば、明日はきっといい日になりますよ…それは、ほのかの祖母の言葉。サーキュラス、ビブリス、ウラガノスとの最終決戦には勝利したものの、ブレスは破壊され、立ち上がる気力さえもなくしていたプリキュア。そこへバルデスの攻撃が加えられ、もはや抵抗することもできずにいた。そんな中で脳裏をよぎったイメージである。「指くらいなら…動かせる」…なぎさは声をしぼりだす。「ムリしなくていいよ…」…ほのかの言葉が、胸を突き刺した…。 もうすぐ卒業なのに、町は闇に覆われ、無残にもジャアクキングに破壊されている…。…悔しい。けど、どうにもならない。すでに半分諦めていた。涙が頬を伝った。そして…闇の中に落ちていった…。その頃ルミナスは、クイーンに目覚めようと『クイーンの声』に助けを求めていた。クイーンの声はポルンとルルンに言う、もう一度…名前を思い出すのです。ポルンは『未来へ導く、光の王子』。ルルンは『未来を紡ぐ、光の王女』であると…。そして、未来を作るのはルミナス自身であることも告げた。 なぎさは、幼い頃の記憶を回想していた。それは、失敗して泣いていた記憶。父と母は、「失敗は成功の母」だと言い、「うまくいかなかったことを素直に受け止めるのも勇気」だと言った。ほのかもまた、祖母に「明日はきっといい日になりますよ」と励まされた日のことを思い出す。…そうだ。まだ未来がある、諦めるなんてできない!! 立ち直ったプリキュアは、再びバルデスに立ち向かった。そして自分たちを支えてくれる、すべての人々の想いを込めて…ドデカい一撃をブチ込む!! だがバルデスは倒れない。何と、ヤツこそ真のジャアクキングだったのだ!! そのパワーは強大!! まさに宇宙レベル!! だが、プリキュアの絶対に折れない心…、困難を乗り越えてきたという自信が、クイーンとして覚醒したルミナスのパワーと混じりあって、痛烈な一撃を放った!! …こうして戦いは終わった。ひかり、メップル、ミップルは光の園に帰り、なぎさとほのかも卒業式を迎えることになる…。すべて終わったはずなのに、なぎさとほのかの心には隙間風が吹いていた…。…寂しい。その時だった…ひかりたちが戻ってきたのは…。そう、新たな『未来』を…親しい人たちと共に作り上げるために…。
美墨なぎさはベローネ学院の女子中等部に通う、元気いっぱいな女の子。勉強が苦手で無鉄砲なところもあるけれど、明るくて正義感の強い彼女は、いつも友達に囲まれている人気者だ。