ひびぬ

BANANA FISHのひびぬのネタバレレビュー・内容・結末

BANANA FISH(2018年製作のアニメ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

これはもう最高傑作ではないでしょうか。

《1周目の感想》
こんなに儚くて切ない話……
良い意味で人生最高のトラウマを貰いました(最高すぎて日本語がおかしい)。

レクイエムとしてPrayerXをBGMにして書いています。

最高のブロマンスを観て、感無量。

何よりも、有り得なく不幸な生い立ちを持つニューヨークギャングのボス・アッシュと、 本当に普通のどこにでも居そうな日本男子・英二が出会った奇跡に感謝。

最初、銃撃戦も流血も怖いし、登場人物多いし(いつも言うけど苦手)、アメリカが舞台だから名前も横文字で覚えられないし、これは観続けられるのか?という疑念を持ちながら観ていたんですが、しかもwikiの「アッシュは英二の無償の愛をうんぬん……」の文章を読んで、そのシーンを楽しみに観ていたんですが(不純)、こんなにも素晴らしい作品だったとは!!
人気なのも納得。

最初の方は上記の通り、不純な動機と疑念を持って観ていたからながら見をしちゃってたんだけど、“バナナフィッシュ”という謎のワードを巡って行われる駆け引きとか戦いとか、アッシュの頭脳派な行動にもドキドキわくわくし始め、後半はいつの間にかお互いに無くてはならない存在になったアッシュと英二の友情に涙し、そして、ただただ幸せだったのかわからないアッシュの一生を想うだけでさらに涙が溢れるといった現象に陥った。

いつの間にアッシュと英二がそんなに仲良くなったのかがよく思い出せないのだが(おい)、英二といるときのアッシュはニューヨークギャングのボスとは思えないただの17歳の男の子で、英二の前ではそうあろう、そうあるのが幸せということが伝わってくるのが本当に切ない。

ラストの英二の手紙を受け取ったシーンで、あんなにも人の気配や殺気に敏感だったアッシュが真正面から刺されて死んでしまうほどに、心が身体が清らかになっていたのではないかなぁと思った。

過去のトラウマや大勢の人を殺しているということからくる自己嫌悪の塊となるアッシュに、肯定的な言葉をかけ続ける英二のシーンの数々を観て、言葉の力とか、信じる心とか、本当に素敵で大切なものなんだなと思った。

ずっとアッシュの敵に回って追い詰めていた月龍も、結局は「家族を恨むことでしか生きて来れなかった自分」と「無償の愛を与えられていてそれを生きがいとしようとしているアッシュ」を比較して嫉妬していただけだと言われていて、まあそうなんだろうけど、それで人を殺すなよ!とは思った。
だが、キレイなお声の福潤のため、月龍を恨むに恨めないのが難点(笑)

ちょっと『Baby driver』のようなラスト。
敵対していたボスが最後に助けてくれるという。

やはりわたしはショーターの死が本当に悲しい。
ショーターが好きだったし、アッシュの唯一の親友だったし。
あれ、9話なのよ?!展開やばいよな……

何もかもが終わったら銃のない日本で平和に暮らすという提案を、何回もするの反則です。
観ているこちらも大いに賛成なので日本行きのチケット手配してあげたい。

最終回の本当のラストのアッシュの表情を思い出し、今後何度も涙するでしょう。

《2周目の感想》
ちゃんと観て、ちゃんと全部理解した。
バナナフィッシュの謎も全てわかった。

そして、最初からもう1回観たことで1番悲しかったのは、ショーター・ウォンが生きてること……
ショーターが出てくるだけで、アッシュと英二と仲良くしているだけで、その後に待ち受けていることを思い出してしまってどうしても涙が止まらなかった。
心の準備しすぎて、9話でショックすぎて逆に泣けなかったもんね(?)

一気見したいけど、一気見したらしたで感情の起伏激しくなるから、時間を置いて何度でも見返したい作品。
ひびぬ

ひびぬ