軍事施設「インターナショナル・ミリタリー・オーガニゼーション(I.M.O)」に見学者として訪れた哉生優。そんな優をI.M.Oに入隊させようとする優の先輩、橘了はリムヒューガン(機軸連動戦機=ロボット)による演習に優を参加させた。初めて操るとは思えない優の動きにあっけにとられる一同であったが…。
優は、I.M.Oに正式入隊することになった。配属は幼なじみの藍原ナンナと同じチームである「第18実戦待機チーム」。彼女の案内で格納庫にきた優は、同じチームであるウォルフに遭遇する。演習の時のイメージと異なるウォルフに戸惑いを覚える優。その時「第18実戦待機チーム」に突然の演習指令が下るが…。
古城に並ぶ三つのカプセル。その一つが開き一人の少女が現れた。一方、負傷入院中の優の前に現れた橘は、優に翌日から隊復帰指令を伝え、チームに新たな人材が加わることを告げる。復帰した優、そしてウォルフとナンナは監視塔の屋上にいる少女の姿を確認する。「自殺する」と思った優たちは少女を説得しようとするが…。
アメリカ国防総省の要請により、I.M.Oの中国戦線への同行参加が決定した。そんな中、15年ぶりの記録的超大型台風が接近。さらに、I.M.O区域内の岸壁に他国船籍らしき船が座礁。香織は第18実戦待機チームの任務遂行能力を証明するということに加え、優のデータを取るために救出作業へチームを投入するが…。
アメリカ国防省のアークエット元師がI.M.Oを訪問した。アークエットは権限に乗じて「遺産」の公開を迫ってきた。「遺産」の秘密があると目されるI.M.O中枢部へ向かうアークエット一行であったが、香織の作戦によりそれ以上の進入を断念する。そして、実戦待機チームに中国戦線への従軍同行指令が下り…。
遂に中国戦線に到着した優たち。I.M.Oは後方支援の予定であったが、香織の陰謀によって、代表者の前線投入が決まった。敵の装備は自軍でいう10年前のシロモノという情報に安心していた優たちだったが、その差を感じる間もなく敵の奇襲を受けてしまう。作戦失敗。任務続行を不可能と判断した橘は…。
出撃したメンバー全滅の報告を受けたハロラン中将は、指揮官の責任問題追及に脅えていた。だが、I.M.Oを実戦投入させて香織は動じることもなく、これを利用してスクルラッドの脅威を追及できると提示する。そして救出部隊の派遣を要請、部下の生存を断言する香織。一方、優は何者かの手によって救出されていたが…。
優は戦争後遺症ともいうべき悪夢にうなされていた。やがて、I.M.Oからの脱走を決意する優。仲間であるナンナたちに打ち明け、生前の橘が言った「おまえに一番必要なもの」を手に入れたのかもしれないと考える優。そして、ナンナ、ウォルフ、ネルも同行することになり、「南撃」まで持ち出して脱走に成功する…。
I.M.Oを脱走した四人は、優の親友(?)アキラを訪ねる。アキラと会った優は「南撃」を横流しすることで、島からの脱出に無理矢理協力させることに成功。だが、島に残ると言い出すウォルフ。そして脱出の時間がくるまでの間、四人は楽しい時間を過ごす。脱出の時、優たちの前に、アキラを捕らえた香織の銃口が…。
I.M.Oに戻された優は副司令官の真田から尋問を受ける。その頃、「銅の血盟団」代表のベルチオとニトロ、グリセリンがI.M.Oに潜入した。機軸連動戦機「ブレスレスキーパー」を組み立てテロリストたちは破壊活動を開始。そんな中、アメリカ軍の機軸連動戦機「マキシマムスマッシャー」部隊が事態収拾に動くが…。
混乱するI.M.O内、テロ鎮圧に向った優とウォルフに、ニトロとグリセリンが攻撃を加えてくる。あせる優とは異なり、冷静に戦況を観察するウォルフ。しかし、グリセリンの流した曲が、ウォルフに記憶の断片を甦らせる。一方の優は、逃げるテロ組織を追う途中、戦争に記憶を甦らせパニックに陥っていた…。
優とウォルフはベルチオと対峙していた。ベルチオは再生(リメイク)の技術を応用したブレインワーカーという能力を身につけており、その能力を使いI.M.Oの全システムの90%以上が同化されていた。藍原司令の指示を受けたウォルフがベルチオを射撃しようとする。だが、ベルチオの唱える理想に共感した優は…。
アメリカ軍司令部・アークエット元師はI.M.O会議室で今回の事件について状況調査をしていた。そんな中、ウォルフは司令殺害の罪で拘束され、故郷のエリクマイヤー城に連行されてしまう。ウォルフはここで回機機軸連動戦機「ロキ」と遭遇する。「ロキ」のニューロシステムは、ウォルフにクルトと呼びかけてきて…。
沖縄のアメリカ空軍基地上空に突如「ロキ」が現れた。反撃も虚しく壊滅状態の空軍基地。やがて「ロキ」はI.M.Oへと向う。一方、I.M.Oは「ロキ」に対し、機軸連動戦機による攻撃を開始。だが、ダメージを残さない「ロキ」に戦慄を覚える。そして破壊されたI.M.Oから白く輝く巨大な機軸連動戦機が現れた…。
遂にその全貌をみせた「オーディアン」。香織と麗子は、優とオーディアンの同調をさせる一方、「黒き凶獣」をとりこんだ謎の機軸連動戦機「ロキ」のデータ解析からパイロットがウォルフであると割り出した。対峙する「ロキ」と「オーディアン」、ウォルフは優に人を超えた再生人(リメイカー)として話しかけるが…。
粉々に砕け散る哉生香織の姿を見せられ、混乱に陥る優。縞臣麗子曹長にラグナロクの件とオーディアンのこと等を問いただすと麗子は自分と香織との過去を語り始める。そして目の見えなかった香織は「再生」により光を取り戻す。だが、正樹の目的は香織の目を治すことではなくヒルダという自我を再生させることにあった…。
麗子との交信の中で香織が身を犠牲にしたという事実を知った優。凍結された香織の身体を確認しようとした優は、麗子の神経フィードを無視した分断により意識を失ってしまう。そんな中、意識を失い医務室で眠る優のもとへネルが現れる。ネルは、失われた過去の意識と、創られた自分の意識との葛藤に悩んでいた…。
日本では、アメリカ軍士官と真田たちによって今後の展開が協議され、優たちを攻撃することが決定した。その頃、優とネルはI.M.Oのベースメントにある哉生正樹に墓標前で、過去の出来事と「白い御使い」が優を必要としていることを麗子から聞かされていた。そんな中、優たちに対する攻撃が始まり…。
「オーディアン」に対抗するものとして真田が造り上げたリムヒューガン「羅十(ラクロス)」。「オーディアン」に対する照準は、搭乗者であるカロルの憎しみを利用した、優との意識リンクにより正確に行える。そして遂に「羅十」による衛星軌道上に浮かぶ地上攻撃用ポッド「神の首」から荷電粒子ビームが発射された…。
「絶対を招く者(アブソリュートインバイター)」と呼ばれている傭兵「オロ」に次の依頼が入った。ターゲットは香織と麗子。I.M.Oに侵入をしたオロに対し、優とネルはそれぞれオーディアンとササンショットに乗り込み迎撃することになった。しかし、ハッキングBOXを仕掛けられているため麗子の指示は届かず…。
付き添っていた優がふと眠った隙に意識を取り戻し、病室を抜け出したネル。公園でネルを見つけた優は、独りになるのが恐いと語る。そんな優に「この姿が消えてしまったとしても、私はずっと優のそばにいる」と優にキスをして「さよなら…」と囁き去っていくネル。I.M.Oの内部からネルは消えてしまい…。
アメリカ国防総省内部では、香織の周辺調査を行い、哉生正樹とリガルド、そして「再生~リメイク~」に関する事件について報告が行われていた。かつてリガルドは、その理論を発表したが、当時の学会に受け入れられず、馬鹿にされる始末であった。その理論に共鳴し、共に研究を行ったのが哉生正樹であったが…。
「ウォルフ=リガルドの意識」はアークエットに対し、アビスリメイク(全生物をリメイクさせる)により世界を創り直す決意を告げる。そしてウォルフはアメリカ軍の力に対し、その上をいくパワーで打ち砕くと宣言。狂ったアークエットは最終兵器「トール」の開放を指示してしまう。遂に「ロキ」がI.M.Oへ飛来した…。
遂にアメリカ軍は、宇宙空間から最終兵器「トール」を解放した。一方、地上で対峙する優(オーディアン)とウォルフ(ロキ)。ナンナへの攻撃という取り返しのつかない行為に苦悩するウォルフの前で、香織の意識から「ストレイ・キャパシティー」について教授を受けた優は、遂にリメイカーとしての自覚を得る…。