都部

ソードアート・オンラインの都部のレビュー・感想・評価

ソードアート・オンライン(2012年製作のアニメ)
4.2
アニメシリーズとしての完成度は文句無しに高く、1.2(アインクラッド編)3.4(フェアリーダンス編)と物語を適切に再編することで、小説から映像へと変換されたことで増大された没入感を味わいながら作品の妙を楽しめる作りとなっている。また作品の流れがかような形で一本化されたことで、桐々谷和人の物語を通した各編で突き付けられる命題とその解答の構図が呑み込みやすいものになっており、原作の理解度をアニメを通して深めるという意味でもよく出来ている。

本作は原作ではてんでばらばらにあった時系列が整理されており、各クエストを通した段階的な関係性の構築とその成就の感動を享受出来る形で、本作の語り部であるキリトとメインヒロインに位置するアスナの関係性の成就に一種のカタルシスを感じられる作りになっているのが良かった。ともすれば原作は75層から物語が始まり、初巻で関係の結実/夫婦生活/ラストバトルと作品としての密度が濃いために、そうした機微が不足していた節もあるので2巻のエピソード群を通すことでそれを解消している。戦闘に関与する武具が光彩として放つエフェクトも見栄えがよく、近未来のゲーム性と生死が懸かった状況の空気感の奇妙な同居が成立しているのも好感が持てるポイントか。

またSAOクリア後のフェアリーダンスにおいては、SAOトッププレイヤーとしてのゲーム世界の能力を剥奪された個人に出来ることを追求した物語となっており、第一期はそうした"強さ"を巡る物語として締りがあって良かった。あと桐々谷直葉を巨乳キャラクターにした功績はめちゃめちゃデカいと思います。このアニメの魅力の2割は直葉のおっぱいです。
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