spitfire

サイバーパンク エッジランナーズのspitfireのレビュー・感想・評価

4.9
サイバーパンクTRPG……までは遡らんでもいいか。本作はビデオゲーム「サイバーパンク2077」のアニメスピンオフ。製作はおなじみTRIGGER。

ドロップアウトしたデイビッドは違法サイバネティクスとの適合性が高く、エッジランナー(非合法の賞金稼ぎ)として身を立てようとする。ところがどっこい、違法サイバネティクスは使用する事に人間性を喪失し、いつかは発狂してしまう。デイビッドは破滅に向かってまっしぐら。テクノロジーが人間性を置いてけぼりにする、無情なお話。これよ!このアンチヒューマニズムが見たかったんや!とSFファンの全私が勝手に大興奮。そしてラストシーンで一気に涙が溢れ出すのです。

TRIGGERのキャラ立てやアクション描写が滅茶苦茶いい、というのは勿論、刺激的な色彩設計にも言及しておくべきかなと思います。サイバーパンクの風景描写といえば夜と雨にネオンサイン……というのは今や昔。極彩色のサイバーパンク描写には「マトリックスレザレクションズ」との同時代性も感じます。あとは読み物だけど4部以降のニンジャスレイヤーや「スズメバチの黄色」もこの流れかな。

挿入歌のセンスの良さも抜群。これもゲーム譲りっぽくて、原典触ってみたいなーという気持ちはマックスに。これで私が3D酔いに強い体質なら、ゲームの方も間違いなく触って我が身で確認してるんですけどね。体質ばっかりはままなりません。
spitfire

spitfire