超人気バトルアクションシリーズがシーズン2 パート2へ!拳願絶命トーナメントはついに完結へ向かうが、激闘の裏で、ある危険人物が策略を企てる…。
治療を終えた王馬に山下は棄権を請うが、出場の意志は変わらない。前戦を受けて闘技者交代を告げられたコスモもまた同じだった。強情な二人は、ただ純粋に闘いを求めていた。
ついに王馬とコスモの激闘が始まる。コスモがマウントポジションをとり、王馬の体力をじりじりと奪っていく。限界が近づく王馬だったが、その動きからは一切の淀みが消え去っていた。
準々決勝第二仕合、若槻とムテバが激突。若槻は「爆芯」とは別に持つ隠し玉でムテバの嗅覚を封じ、圧倒的有利と思われた。しかし、奥の手を残していたのは彼だけではなかった。
雷神流と怪腕流が相見える。御雷は尋常ならざる速度の攻撃を繰り出すが、極致とも言える“先読み”を操る黒木に苦戦を強いられる。理乃への愛は黒木の力を超えられるのか。
滅堂と乃木の思惑が渦巻く中、互いの闘技者・初見と加納による準々決勝最終仕合がはじまった。初見は隙のない構えで襲いかかる加納をのらりくらりといなしていく。彼もかつては“牙になるはずの男”だった。
滅堂との思わぬ因縁が明らかになった初見VS現滅堂の牙・加納アギト。磨き抜かれた技と今までにない勝利への執着で一時は優勢に立った初見だが、仕合の中で牙はさらなる進化を遂げる。
拳願絶命トーナメントの優勝者が決まる前夜、突然姿を表した刹那はある幻影に囚われていた。彼がなぜ執拗に王馬を求めるのか、過去に隠された二人の因縁が明かされる。
王馬は自身の師・十鬼蛇二虎と「前借り」にまつわる一連の記憶を封印していたのだった。刹那によって呼び起こされる“もう一人の二虎”の存在。そして、10年前のあの日の記憶が鮮明に蘇る。
王馬との念願の一騎打ちを果たした刹那は、狐影流「羅刹掌」とともに二虎流奥義をも繰り出す。互いの二虎流が激突した時、長きにわたる二人の因縁に決着が訪れる。
準決勝を前に乃木から闘技者交代を告げられた山下は、これを却下。その申し出の真意は、単に山下商事、古海製薬の両社が乃木支持派だというだけではないようだった。王馬VS若槻の行く末、そして乃木家と山下家にまつわる運命とは。
山下の先祖は闘技者だった。江戸時代から続く数奇な運命が明らかになる一方、互いに死力を尽くして戦う王馬と若槻。とてつもなく強い男・若槻を相手に王馬の「鬼鏖」は通用するのか。
黒木か、加納か。世紀の一戦が開幕。一見、微動だにしない両者だが、起こっているのは達人の域の先の取り合いだった。王馬との決勝戦へと駒を進めるのは、果たして。
蠱毒の果てに生まれた獣は、「武」を得てさらなる進化を果たす。黒木は両手の魔槍を奪われるも、卓越した技量で喰らいつく。互いに満身創痍の中で撃ち合う勝負の行方はいかに。
決勝戦で王馬と相対するのは魔槍・黒木。山下は王馬との路地裏での出会いを思い出しながら、その背中を送り出す。全身全霊の激励を受け、静かに歩を進める王馬。拳願絶命トーナメント・最終仕合が幕を開ける。
圧倒的な強さの黒木は、王馬の「前借り」すらも払いのける。一方王馬もさらなる高みへと足を踏み入れていく。王馬の拳は、そして山下の願いは黒木を超越できるのか。拳願絶命トーナメント・優勝者がついに決まる。
トーナメントが決着し、それぞれが自分たちの日常へと帰っていく。目を覚ました王馬は、ひとり佇んでいた。闘いの終幕は、これまで闘ってきた数多くの闘技者たち、二虎、そして山下との、別れのときを意味していた。
企業同士が利権をかけて闘技者を戦わせるガチンコ勝負、拳願仕合。十鬼蛇王馬(ときたおうま)は、金のためでも権力のためでもなく、最強の証を求めて戦い続ける。
© 2023 サンドロビッチ・ヤバ子,だろめおん,小学館/拳願会2