滝和也

東京レイヴンズの滝和也のレビュー・感想・評価

東京レイヴンズ(2013年製作のアニメ)
3.8
帝都東京を襲う厄災
平将門の呪いも
加藤保憲も存在しない
陰陽師激突の
熱きバトルを見よ!

安倍晴明が残した
土御門家を呪いし運命は?

「東京レイヴンズ」

希代の陰陽師、土御門八雲が帝都に起こした厄災は未だ帝都を呪い、厄災が存在する世界。陰陽道が一般化し、陰陽師が活躍する世界でもあった…という陰陽師が呪詛や護法童子、式神を使いバトルを繰り広げる学園バトルアクションです。やっぱり学園は必須なんですね…主人公たちが高校生ですからね…(笑)

やっぱり私の世代くらいになると陰陽師や孔雀王、そして帝都物語を見てますから…インダラヤソバカ!といえば雷呪文とわかるわけで…九字を切ったり、清明紋を出したりするのも違和感がない(笑)魂ふりも出てきて…中々マニアックでしたね。

土御門八雲という狂気の大陰陽師が転生した土御門家の夏目、それを守るため式神となる分家の春虎くんを主人公に仲間たちが転生八雲を利用しようという悪い大人と戦うお話。

かなり前フリがしっかりした作りで2クールできっちりまとめてきたかなと思います。夏目の分身北斗の衝撃的な退場から物語は始まり、謎の男装のしきたり、主人公が無力過ぎる謎、綾波型キャラの謎等最後は怒涛の盛り上がりで上手く回収してきます。また各キャラクターごとの因縁の対決もまた回収されてます。

主人公春虎くんは17話くらいまでほぼ無能力でバトル展開で活躍してるわけでなく、人としての能力や夏目さんの力を借りているのみ。それでもストーリーのサスペンスとしての面白さやスピーディーな展開、陰陽道のギミック的な面白さ、更にキャラの魅力で面白いんですね。

特に…大人たちが魅力的でしたね。魔法学院の先生がこんなに魅力的なのは珍しい。更に嘗ての敵であるドーマン老師を味方につけ、殴り込むラストバトル、不良な嘗ての部下をぶっ飛ばす辺りが最高。またドーマン老師も不気味で…。

ただ…最後敵の狙いや何がしたかったかはわからないまま終わりましたし、このあと春虎たちは幸せなのかわからないままになったので…2期が見たかったかなと思いました。
滝和也

滝和也