世界名作劇場第8作。原作は当時まだ雑誌連載中で未邦訳の小説らしい。名作とは?
アニメが終わる方が早いので、スタッフの誰一人として原作の結末を知ることなく完結。名作とは?
最初期のオーストラリア開拓民として移住してきた一家の話。原作の描写が丁寧なのか、よほど取材したのか、上陸直後のテント暮らしや土地が割り当てられて家を作る様子など、なかなか克明に描かれている。オーストラリア固有種の動物もたくさん紹介される(前後の見分けがつかないトカゲとかウォンバットとか知らなった)。
ストーリーは大した盛り上がりどころもなく、一家の運命は緩やかに下降線をたどっていく。でも描写が丁寧であるのと、何より主人公姉妹のコントみたいな会話がとにかく面白いから観ていられる。姉のケイトは本当にいいキャラしている。名劇あるあるで最後は金持ちパワーで何とかなってしまうわけだが、一応話を二転三転させてやきもきさせる工夫はある。
模範的な父親像を描くことが多い名劇にあって、本作のお父さんは途中まで頑張るが後半はヤケ酒に溺れ、しかも禁酒宣言した後でまた手を出すというオマケ付きの、何とも人間くさいキャラである。