A
昔々、あるところに魔女の親子が住んでいた。
母のアリッサは魔女の師匠、娘のビオラはその弟子で、ふたりは色々な意味で「でこぼこ」。
それでもとても仲が良く、いつもお互いを想い合っているのだが――
B
召喚したフェニックスを使い魔にしたいと言うビオラに対し、猫やカラスなど他の生き物をオススメしてくるアリッサ。
ビオラの要望を聞きながら、ぴったりの使い魔を探すふたりだったが難航し――
C
ある晴れたのどかな昼下がり、鉢植えに水を撒いているビオラ。
ふと背後から熱い視線を感じる。
振り返ると使い魔のフェニックスがじっと見ていて、ビオラが育てている新芽に妙な対抗意識を持っている様子で――
A
行きつけの道具屋で店主のリラと談笑していたビオラ。
リラは昔を懐かしみ、アリッサが初めて赤ん坊のビオラを連れてきた時のことを思い出す。
当時のアリッサは育児に悩み、ビオラをどう育てていけばいいのか四苦八苦していて――
B
アリッサの家へとやってきた行商人のエルフ、フェンネル。
アリッサのことが好きなフェンネルだったが、ビオラはそんなフェンネルのことが気に入らず、手を変え品を変え邪魔をしてくるが――
C
上機嫌でアリッサの家を訪れ、楽しいひと時を過ごしたフェンネル。
商談を済ませて外に出ると、怪しい格好をしたビオラが妙な看板をかかげた屋台の前に立っており、フェンネルは慌てて逃げ出そうとするが――
A
アリッサの家に遊びにきた幼馴染のルーナとギリコ。
記憶が写真となって残る魔法アイテム「追懐の魔本」を使い、それぞれ思い思いの過去を見て楽しんでいたが、その内容は一癖も二癖もあるようで――
B
確実に風邪を引いているのに、頑なに風邪を引いたことを認めようとしないビオラ。
そんなビオラの看病に、アリッサとフェニックスが大奮闘。
果たしてビオラの風邪は治るのだろうか――
C
十年前のこと。ある朝、目を覚ましたビオラの様子がおかしいことに気づくアリッサ。
どうやら魔力コントロールが未熟なビオラが寝ている間に無自覚に召喚してしまう「おね召」をしてしまったらしく――
A
家具職人のオーク、グリンドとフェンネルは親しい友人同士。
急な依頼に応じて製品を納品してくれたグリンドに大いに感謝したフェンネルは、なにかお礼がしたいと申し出る。
すると、グリンドは伏し目がちに頬を赤らめて言った――
B
ある日、急なお出かけから戻ってきたアリッサ。
彼女の腕には布に包まれた「なにか」が大切そうに抱えられていた。
慎重に布がほどかれ、その中身が現れた瞬間、ビオラの表情がショックのあまり強張った――
C
ある日、花束をもってアリッサの家へと向かっていたフェンネル。
しかし寸前のところで突然地面が光り、トラップが発動。瞬間移動の魔法陣に呑み込まれてしまう。
フェンネルがその先で見たものとは――
A
全速力でアリッサの家に向かって走っているフェンネル。
何故ならば、今度こそビオラ抜きでアリッサとふたりきりで会えるから。
喜び勇んでようやくたどり着いた先にいたのは、意外な人物だった――
B
ある日、道具屋のリラの旦那であるポンドから芋掘りの誘いの手紙を受け取ったアリッサとビオラ。
ふたりは美味しそうなイモ料理を思い浮かべながら喜んで向かうが、畑の様子がなんだか変で――
C
いつものようにハーブを摘みに庭へやってきたアリッサ。
しかし、そこで見た光景はいつもとはまるで違い、不気味で、物々しく、なにやら厳重に「なにか」を封鎖しているような不穏さで――
A
ある日、不思議な妖精がフェニックスに連れられてアリッサとビオラのもとへやってくる。
ローズヒップの花の精だと名乗ったその妖精は、なにやら深刻な様子でとあるお願いを持ち掛けるが――
B
フィアトイオ家の御令嬢アンナの行く末を心配する庭園の妖精ケッツ。
アンナの父ジョバンニが亡くなってからずっと、ケッツは彼女の成長を密かに見守ってきたが、アンナの幸せを強く願うあまり――
A
キッチンの方からなにやら甘い香りが漂ってくる。どうやらビオラがなにか料理をしているようだ。
上機嫌なビオラはオーブンの中から大事そうにその料理を取り出し、早速アリッサのもとへ見せにいくが――
B
夜更かしをするビオラにザントマンのおとぎ話を聞かせるアリッサ。
夜更かしをする子供のところにやってきて目玉をほじって持ち帰る眠りの精、ザントマンの怖いお話だが、ビオラは怖がる素振りをみせない。というのも――
A
美味しそうな食材を大量に持参してやってきたルーナ。
彼女はアリッサに料理を教えてほしいとお願いするが、アリッサは頑なに拒否する。
それにはルーナの一族の恐ろしい呪いが関係しているようで――
B
ルーナの料理を食べてから様子がおかしいフェニックス。
不安になったアリッサとビオラは病院へ連れていくことにした。
しかし、診察を担当する先生はどこか変わっていて――
A
ルーナが不吉な未来を予言して以降、どこか落ち着かない様子のアリッサ。
ビオラはそんなアリッサの様子が気がかりでならない。
心配する気持ちが抑えられず、密かに色々な人に相談して回るが――
B
アリッサのことをよく知っていると言う突如現れた怪しい男。
ビオラはそれが気に入らず、毒コアラをけしかけて反撃に出るが飄々とかわされてしまう。
しかし、ビオラのある一言に、男は顔色を変えて――
A
「朝食の時間だよ」と息子を起こしに部屋の前までやってきたポンド。
しかし息子は「今日は部屋から一歩も出ない」と頑なに出ようとしない。
ビオラとフェニックスがやってきて、頭を抱えるポンドの相談に乗るが――
B
ついに赤ちゃんが生まれたリザードマンのハンター、ギータ。
リラの提案で公園デビューをすることになったが、そこでリラの知り合いに声をかけられ、事態は思わぬ方向へ――
A
留守番をしていたフェニックスと毒コアラ。
使い魔の先輩として色々と面倒をみてあげるフェニックスだが、毒コアラは好戦的でまるで言うことを聞かず、フェニックスはそんな毒コアラにやきもきしながら――
B
デコレーションたっぷりのプリン、イチゴケーキ、シュークリーム、最近よく食べるフェニックス。
甘いものをぱくぱくと食べる姿を見ていてビオラはふと気づく、フェニックスの身体にある異変が生じていることに――
C
牢獄の並ぶ地下道を進んでいたグリンドとフェンネル。
どうやらグリンドは投獄された「ある人物」に相談があるようだが、フェンネルは気が進まない様子。
ついにその人物が収監された牢獄の前にやってくると――
A
アウリの正体が判明し、誤解が解けてからすっかり仲良くなったビオラとアウリ。
アウリは孫のビオラがかわいくて仕方がなく、ついつい甘やかしてしまうのだが――
B
和気あいあいとやっているアウリとアリッサたち。
ビオラの幼少期の思い出を振り返り、ギリコやルーナ、フェンネルたちと盛り上がり、さらににぎやかになっていく――