評価の難しいスポ根作品。
5年前に一度鑑賞済みだったが、内容丸々記憶から消えていてもう一度見たいと思ったので鑑賞。印象的に面白かったことだけは強く残っててその理由を探した。
難しいと感じる要素が3つ
1、明確な実力の差が分からない
2、専門用語の量と起こっている事実が結びつかないし勝敗も判断しづらいから演出任せに感じる
3、セリフ回しやキャラが立っていて魅力的に感じるがどこか印象に残らない
正直3つとも似たような問題点なんだけど、作中の説明にある通り感覚的なものを表現するって題材的にもこれがこの作品の限界地点なのかもしれない。改善案がいくつかあるとしたら見てわかる必殺技みたいな連携を印象付けるとか普通の恋愛を入れるとか描きたい物が変わってしまう改悪になりかねないものしか思い浮かばなくてとことん難しい。
以下ネタバレ
良かったと感じる点は導入がはじめの一歩に似ていて、これからダンスのことを好きになってゆく主人公と歩みを共にできるんだって感覚を覚えられること。がむしゃらに努力して得られる成功体験の気持ちよさを想起させてくれること。絵に関しても作品と一致していて、体のラインとか素人目に見ても美しいと感じた。長すぎる首とかもクセになってくる笑
好きなシーンはちいちゃんの「あんたが分からないから無理」って喧嘩の前後と、天平杯のたたら君とまこちゃんの電話でのやりとり絆みたいなものが形成されていく感じ。
男女の色恋はないけど百合だけはチラつくのは近寄り難かったし、ちいちゃんの元相方のこと全然好きになれないし、終盤のキャラが負の感情を纏いすぎていてそれを発散し切れない感も気になった。
この作品の落とし所はプロになって師匠と直接対決みたいな感じにするしかないと感じた。その前にライバルとも対戦って流れになるはずだけど、それもここまでの大会と同じ味がするならこの先は期待できないと思ってしまった。