たも

暦物語のたものレビュー・感想・評価

暦物語(2016年製作のアニメ)
4.0
 1話10分程度の全12話短編集。
 こんな日常回のような小話にももちろん仕掛けを仕込んでいる。まず12から連想するものは12カ月、つまり1年の暦。そしてこの物語シリーズの暦、年表を順序立てて要所要所を切り取って1番大事な時期をピックアップして順番に映すやり方。もちろん暦目線の暦軸な暦物語。
 毎話ヒロインのテーマが変わるのも粋な計らいだった。
 他にも面白い仕掛けがあるのかもしれないけど拙いオレの脳みそじゃこれくらいしか気づけなかった。

 きちんと物語シリーズの良いところを残しつつも、内容がつまらなくなりそうなギリギリのところでちゃんとオチに入ってくれるから見やすくて短編の良いところを盛り込んでいる。

※以下ネタバレ※
 軽い気持ちで見ていると思わぬところで重要そうな情報もポロりする。例えば駿河は風呂に入る時自分のおっぱいと腹筋のコントラストに見惚れてのぼせるとか、暦デッドでは恋物語で死んだように見えた貝木の生存確認、臥煙さんの持っていた妖刀心渡に似た馬鹿でかい刀は終物語で扇が言っていた鎧がどうたらことうたらと関わりがあるのかもとか。
 あの影縫さんが誰かにやられたっていうのも到底信じがたいし、最後には消えたはずのあの人も。

 早く終物語の続きが観たい気持ちを堪えて、というか傷物語が楽しみな気持ちを膨らませて次回に臨もうと思う。
たも

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