このレビューはネタバレを含みます
正直言うと、ストーリーやキャラクターたちに思い入れはできなかったのだけど…長崎が舞台っていうのが、私にとってはとても魅力的だった。
いろんな物事を飛び越して思うのは、雷蔵の死で終わる最後がとても美しいということ。
話の中でさまざまな人々の思いを受け取りリベンジを果たしていく利便事屋だけど、雷蔵は最後の最後で自分に対するリベンジを果たすことができたのだと思う。
理由や事実はどうあれ、自分のしたことを悔いて自分自身を責めていたのは明らかだったから。
その罪、その咎、悔い改めよ。
幽烟の決め台詞がここで効いてくる。
宍戸のよこした“リベンジャー”がきっかけとはいえ、雷蔵は自分が死ぬことで、自分に対する、自分のしたことに対する無念を晴らすことができたのかもしれない。
“死”という形でしか果たせないことが、世の中にはあるのだろうな。