Yoshishun

ウマ娘 プリティーダービー Road to the TopのYoshishunのレビュー・感想・評価

4.3
Cygames製作『ウマ娘』の配信限定アニメ。
ナリタトップロード、アドマイヤベガ、テイエムオペラオーの同世代3人の栄光と挫折、重賞3冠(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)の熾烈なデッドヒートを巡る4話構成。

前作と制作会社が異なり、Cygames自ら手掛けたことで、ウマ娘のキャラデザはゲームのものとかなり近い。性格やトレーニングシーンもゲームを踏襲しているため、ユーザーには嬉しいところ。加えてレースシーンでは線の太さが変化し、躍動感溢れるナリタトップロードの末脚など、作画の迫力は増している。CGによる、全く軸のブレないウマ娘たちの走りには弱冠の気味の悪さは覚えるものの、前2作にはない味のある映像といえる。

ストーリーとしては、三者三様の物語が並行で動くものの、ナリタトップロードに時間を割きすぎて他2人の物語はやや薄めか。その分、期待を背負い全力で挑んだのにG12連続で敗戦という挫折を味わい、自分の走りに自身を失っていたナリタトップロードが、周囲の励ましと支え、そして憧れのウマ娘と共に走る喜びを通じて自身を取り戻していく成長物語としては心揺さぶられる。王道スポ根ものでありながらも、展開自体はかなり熱い。なお、アドマイヤベガについては菊花賞での妹とのシーンが良かった。

今年はTVシリーズ3期が放送予定で、キタサンブラックとサトノダイヤモンドが主人公とのこと。1期、2期と作画も熱量も進化し続けるウマ娘だが、3期にも大いに期待したい。
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