浅野公喜

超攻速ガルビオンの浅野公喜のレビュー・感想・評価

超攻速ガルビオン(1984年製作のアニメ)
3.4
スポンサーのタカトクトイスが倒産し第22話で突然打ち切り(最後の30秒は静止画とナレーションの説明で強引に終わらせる)となり、劇場版orOVAで完結させるはずが今度は制作会社である国際映画社が倒産というダブルパンチを受けたこと&一部作画のクオリティが低いことでも知られるロボットアニメ。キャラクターデザインはたがみよしひさ3が担当。

地球をバリヤーで覆われた近未来、私設警察チーム・サーカスがロボットにも変形する車で秘密組織シャドウと戦う・・というのが大まかなストーリーで、戦闘シーンは操縦するキャラの描写があまり無かったりこれといった必殺技や武器も無いので意外と淡泊。シャドウの面々が少しずつ減り、これから面白くなってきそうだという所で終わるのがやはり残念ですが作画は言われてるほどそこまで気にならなく、一部車のデザインはベクターW2風だったりロボット(ガルビオン)はシャープ且つ適度な重量感も有ったり、主人公達を追い掛ける保安官ブルーテスは「トランザム7000」辺りのカーアクション物に出てきそうな憎めないタイプだったりで光る部分も。サーカスのリーダーであるレイ・緑山も大人の女性の魅力で溢れてます。

好きなエピソードはブルーテスが拉致され洗脳されるも片想いの女性の名前を叫ぶと・・な第17話「ブル警官・大恋愛!」、足が不自由な少年を主人公のムウが遊園地に連れていく第21話「歩くんだ!ロロン」、女尊男卑なアマゾネス軍団のリーダーを改心させる最終話となった第22話「アマゾネス戦士の恋」。

マイケル・ジャクソン「Beat It」風のOPテーマ「ロンリー・チェイサー」の作詞はビーイング系の作詞家・歌手として知られ近年アルバムが再評価、そしてザ・ウィークエンドが昨年「Out Of Time」で曲をサンプリングしたことで知られる亜蘭知子3。今年冬にはガルビオンのプラスチックモデルが発売予定と、放映から40年近く経つもののちょこちょこ今でも話題が有る今作、「うる星やつら」がリメイクされた風潮を考えるとこういった未完の80sアニメを「発掘」して欲しいなと思う今日この頃です。
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