おときち

響け!ユーフォニアムのおときちのレビュー・感想・評価

響け!ユーフォニアム(2015年製作のアニメ)
4.2
「やっと観れた!」
これが観たいがためにU-NEXTに入った、っていうのは大袈裟だけど、U-NEXTに入ったら観よう!とずっと思っていた作品。

『日常』とか『氷菓』、『たまこまーけっと』などと同時進行で観たので本作に登場するキャラクター全員の名前をスッと覚えたかと言われると微妙ですが、とにかく面白かった。


京アニ作品には毎回書いている気がするけど、「これ本当に毎週地上波で放送していたんですか?」と。作画がキレイ、とかいうレベルではなく、これはもう映画クオリティ。このまま毎エピソードを繋いで劇場でかけたとしても、上映時間以外は違和感ないと思う。

構図、カメラ位置や手持ち的な揺れ方、ピントの合わせ方、相変わらずの被写界深度、光の取り入れかたと抜き方、影の表現っていうのかな。
水とか光、風、気温といった要素から、部室に漂う微妙な空気などまで全てを感じてしまう。
ここまでくると何がすごいのかわからない。
京都アニメーションがすごいのか?石原立也監督?シリーズ構成の山田尚子?もうわからん。当たり前だけど、皆さんがすごくてそのエネルギーの結晶なんでしょう。
これをリアルタイムで視聴できた人はいいなぁ。毎週こんな面白いアニメが観れたんだな。


『けいおん!」の軽音部を吹奏楽部に変えて、学校を共学にしてちょっと恋愛要素も入れて。のほほんと日常系、学園生活がメインのアニメか?と。最初だけそんなことを少し思っていた。

いやいや、全然違う。もっとライトな感じかと思っていたけど、結構シリアス。吹奏楽部の経験者なら「あぁ〜」ってなるでしょ、これ。私は吹奏楽全く経験ないので適当に言ってますけど。


「合奏」とはなんだ、と。これに尽きる。
楽器を演奏したいなら一人でもできる。でも合奏は無理だ。で、その合奏ってなに?みんなで一緒に演奏することだけを指すの?と。

トランペット、サックス、フルートなどメジャー系楽器ではなくユーフォニアムというおそらく一般的にはマイナー系な楽器にフォーカスしてるのも面白い。私が高校時代にこれを観ていたら吹奏楽部に入ってユーフォやったな。いや、吹奏楽部ってやはりイメージ通りで運動部並みにハードがから入らないか。そして理由はなんとも言えないけど闇が深い気がしなくもない。

登場人物もみんな好きだった。
メインはもちろんトランペット担当の2年(大きなリボンの子)、吉川優子だって好きだ。ちょっとなぁと思わなくはないけど、わかるよ。彼女は彼女なりの信念に基づいて行動しているので、簡単に否定できない。

顧問の滝先生も好きだなぁ。
厳しいし、(見方を狭めれば)理不尽。でも間違ったことは言ってない。
で生徒から嫌われているかというと…。
あぁ、部活って良いよね(帰宅部でしたけど)。
ああやって楽譜にみんなでメッセージ書いたりする青春っていいな。もう遅いけど。


『リズと青い鳥』も観たい。なので続きもどんどん観る。
シーズン2を観る前に総集編的な映画かもしれないけど『劇場版 響け!ユーフォニアム〜北宇治高校吹奏楽部へようこそ〜』も観る。


OP曲も好きだが、ED曲の「トゥッティ!」が好き。でもSpotifyで検索しても見つからないんだよなぁ。