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僕の妻は感情がないのBremingerのレビュー・感想・評価

僕の妻は感情がない(2024年製作のアニメ)
3.7
主人公の気持ち悪さのインパクトが強すぎてスタートダッシュが見事に失敗して1話目時点では夏アニメのワーストだったんだけど、「アイの歌声を聴かせて」のような感じにロボットとの共存というテーマと夫婦というテーマに沿った作りがしっかりと展開されていって、物語としてちゃんと1クールで締め括ったなという印象だった。

まぁなんというかロボットに性的興奮を覚えるという体験をした事がないから、いくら触ったって怒られないとはいえ行動の一つ一つが気持ち悪かったのは確かだし、それをフォローする役回りがいないからこそダイレクトに不快感が伝わってきた序盤はやっぱ見返してもキツかった。

でも裏を返せばそれだけ一途にミーナを愛しているというのが伝わってきたし、誰にも迷惑はかけてないからこの気持ち悪さは第三者視点ならではなんだなと腑に落ちた。

マモルくんの登場で物語にポップさが加えられたのも良かったと思う。もし登場しなかったら主人公の気持ち悪さがそのまま続いていた可能性が高かったし、あの後の展開で共感できるものが無くなっていたと思うとひゃー怖い。

マモルくんが出てきたことにより主人公に父性に近いものが生まれ、ちゃんと思いやりを持つようになったり、映画館のマナーがロボットと一緒の場合はこうなるってのも興味深い描写だった。

両親にしっかりと妻がロボットという事を伝えた際も肯定も否定もせず、あなたの好きなようにと見守る選択肢を取ってくれた時は親の暖かさを感じれてとても良かった。

お母さんがマモルくんいいな〜ってなって買ったところとかとても良かった。
続きは恐らくないとは思うけど、序盤の印象と終盤の印象がここまで変わった作品は久しぶりだった。
やっぱ見続ける意味ってあるな〜。
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