Xavier

ヴァイオレット・エヴァーガーデンのXavierのレビュー・感想・評価

5.0
"届かなくていい手紙なんて、ひとつもない"
並外れた戦闘能力を持ち、"感情を持たない戦闘人形"と言われたヴァイオレット・エバーガーデン。
彼女が病院のベッドで目を覚ますシーンから、この物語は始まる。

最後の戦闘
負傷し動けなくなった上官ギルベルト
彼が最後に彼女に残した言葉

彼女に残された最後の記憶の全てだ。

ヴァイオレットは負傷したギルベルトの事が気になっていた
そこに士官学校時代の親友ホッジンズが彼女を訪ねてくる。
ホッジンズは、ギルベルトは大怪我は負ったものの無事だとヴァイオレットに伝え、それを聞いた彼女は安心する。
そして、ギルベルトの頼みでヴァイオレットを迎えに来たことを伝え、彼女と一緒に港町ライデンへと帰る。
ホッジンズはC.H郵便社の社長で、"自動手記人形"といわれる女性達を使い、手紙の代筆業務を行っていた。
ヴァイオレットは最初は、配達の仕事をしていたが、ギルベルトが彼女に残した言葉の意味を知るために"自動手記人形"
として働き始める。
そして彼女は色々な依頼者と接し、変わっていく…
ザックリ言うとストーリーはこんな感じ

途中から、涙が止まらなかった…

ヴァイオレットは、"感情を持たない少女"だった。
その為に、最初は依頼者の心を汲む事が出来ず、報告書の様な手紙しか書けない

"自動手記人形"になるための学校へと通い始めた、ヴァイオレットにルクリアという友達が出来る。
ルクリアは、戦争で両親を亡くし、兄スペンサーと一緒に暮らしている。
スペンサーは敵国との戦争で両親を救えなかった事を悔やみ、酒に溺れる様に…
ルクリアはそんな兄に立ち直ってもらいたくて、ヴァイオレットに手紙を頼む。
ヴァイオレットは短い文章ながら、ルクリアの気持ちを汲み取った素晴らしい手紙を書いた。
それがヴァイオレットが書いた最初の手紙だった。

ヴァイオレットはこの後、色々な境遇の依頼者と接していく。
その度に、色々な事を知り、そして色々な感情が彼女の中に芽生えてくる。

最初はまるで人形かロボットの様だった
それがいつしか、依頼者の心に寄り添い
悲しんだり、心配したり…
人間らしく変わっていく…

単純でベタな話
だけど、心を揺さぶられる

ヴァイオレットの涙には、涙が止まらなかったなぁ…

そしてギルベルトの残した最後の言葉

"愛してる"

彼女はその言葉の意味を掴む事が出来た

優しい物語と共に、京都アニメーションの作画が素晴らしい作品。

このレビューだけでは伝えられない…
是非多くの人に観てもらいたい…
Xavier

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