おときち

ヴァイオレット・エヴァーガーデンのおときちのレビュー・感想・評価

4.3
2020年9月公開の『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の評価が高く気になっていた。

最近『けいおん!』『けいおん!!』『映画けいおん!』を立て続けに観て、今ごろだけど京都アニメーションに興味を持った(現在は『涼宮ハルヒの憂鬱』を視聴中だし、『映画 聲の形』は観たい映画リストにずっと入っている)。

劇場版も観たいけどそもそも何も知らないので、ということでテレビ版の『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を全話初鑑賞。


「『愛してる』を知りたいのです。」

これはまいった。すごい。ストーリー、キャラクター(デザインも設定も)、映像、音楽。全て良かった。音楽はちょっと狙いすぎかな、と思わなくはなかったけど、やはり良かった。オープニングもエンディングも良かった。
本当に地上波の30分アニメかよ?というクオリティでびっくり。劇場でかかるショートフィルムみたいだった。


毎日1話ずつ仕事帰りの電車内で観ていたのだが、涙を堪えるのが大変だった。こんなことなら、家で観てボロボロ泣いた方がスッキリしたかもしれない。


「届かなくていい手紙などないのです。」

孤児から兵士として育てられたヴァイオレットが代筆業という職業(働くということ)を通じ、人の心やなにかを伝えたいという想いに触れながら成長していく物語。
ヴァイオレット代筆を依頼する人たちの背景も丁寧描かれる。時間の長短に関わらず丁寧に。それこそ戦争絡んでくるし、争いが起こる原因に言及することもある。
だから、お気楽でウキウキな話ではなくしっかり考えさせられる内容なんだけど、かといって重すぎるわけでもなかった。そのあたりのバランスも良かった。
とにかくどのエピソードも丁寧。作り手側も愛情持って大切にしている作品、という印象を受けた。

どのエピソードも秀逸だったけど、第10話はね、電車の中で我慢したけど泣いてしまった。あれは無理だよ。


良い作品に出会えました。