全5話ですが、Amazonで無料配信している第一話「マングローブ」だけについての感想。
『それでも夜は明ける』のスティーブ・マックイーンによる監督、脚本。2時間超の非常に力の入ったドラマになっている。
60年代のロンドンが舞台で、アフリカ系カリブ人の移民に対する差別を描いている。
マングローブという料理店に集まっていたアフロカリビアンたちが逮捕され、裁判にかけられる。
シカゴ７ならぬ、マングローブ９と呼ばれている。
知らなかったことが本当に多くて勉強になっただけでなく、法廷での弁明場面の盛り上がりが素晴らしかった。
逮捕された9人の中で2人は弁護士をつけず、自分で弁護するが、これが見事な弁舌。移民なので英語のネイティブスピーカーでない。そういうクセのある英語で、長く難しい用語のあるセリフを迫力たっぷりにまくしたてる演技は大変なこと。特にレティシア・ライトとマラカイ・カービーがgreatだった。
たまたまtwitterで見かけて知ったドラマだけど、見てよかった。
ビートルズがアメリカで公演したとき、黒人の入場が規制されていたか、咳が分けられていたことに関して「イギリスではこんなことない」と抗議していたのを見たことがある。それでもやっぱりイギリスでも黒人差別はあったのだな。
本当なら市民を守ってくれるはずの警察から絶えず嫌がらせをされ、逮捕までされるとは……。
