＜三体人が地球に文革をしかけてくる！＞
原作は１部と２部の途中まで読んだという、あまりにも中途半端な状況。
これを見て、３部までちゃんと読もうと思い直した。
かなり大胆に脚色されていて、猛スピードで話が進むが、それが奏功して謎がたたみかけてくる怖さと面白さが際立っている。
原作があるものは忠実に映像化すると往々にして退屈になるが、オリジナルをかみくだいていったん解体して立て直したかのような今作は、ドラマチックであり、わかりやすくもある。
特に葉文潔のある行動に対する説得力はこのドラマのほうがまさっていると思う。
ジャッジメントデイ号も。。。実は原作を読んだ時は自分の脳内でもっとエグい想像をしていたんだけど、それでもやっぱり目が釘付けになるようなシーンだった。
ただ個人的にはゲーム世界の映像がもっと見たかった。
始皇帝の人列コンピュータ、もっとじっくり見たいのよ。
あのヘンテコ世界、好きだったんだけどなあ。
苛烈な文革の描写に中国で反発が出ているという噂を聞いたけど、文革なんて今まで数々の中国映画で何度もやってきているのに、なぜなんだろう。
そもそも「三体」というのは三体世界が地球に文革をしかけてきているような話。400年たっても地球の科学技術が発展しませんようにっていう。
だから葉文潔の父親が殺されてしまうことがすべての始まりといってもいい。あの文化大革命の糾弾シーンをなくしてしまっては意味がないと思うんだけどなぁ。
