Benito

ハルカの光のBenitoのレビュー・感想・評価

ハルカの光(2021年製作のドラマ)
3.8
【 名作照明について、学ぶ 】

「ハルカの光」はNHK Eテレで2021年に毎週月曜 19時25分 - 19時50分に放送された全5回の照明(名作照明たち)を題材にしたドラマ。あとNHKでは「ぬくもりの北欧スタイル:おうちで実践!インテリア」で、北欧の照明を特集した回があったし、照明器具やライティングの価値観や深さをしっかり扱っているな〜と思った。

照明器具(ライト)のデザイン(造形)や光の質(明暗や方角)を楽しむ、いわゆる暗い夜に煌々とした光は求めず、暗さを受け入れ陰影を味わう暮らしと時間を過ごす贅沢さについて少し考えるようになったドラマ。


ドラマは、、
名作照明のとりこになったハルカ(黒島結菜)が主人公。彼女が東京にある名作照明専門店「エクラ」で風変わりな店長(古舘寛治)のもと、色々な客と出会うお話。

"ムーンリバー"が静かに流れたり、暖かい色の照明に癒されたり、訳ありの客のエピソードと重ねて楽しむ作品かと。

<第1話>
フィンランド人デザイナー、アルヴァ・アアルトによる真鍮(しんちゅう)製のペンダントライト「ゴールデン・ベル」が登場。
→イッセー尾形演じる寿司屋の大将のエピソード。

<第2話>
ドイツのインゴ・マウラーがデザインしたハートの上から出ている2本のワイヤーは、静脈と動脈をイメージしてるらしい「ワン・フロム・ザ・ハート」が登場。
→ 塩見三省演じる教授と渡辺大知の同性婚のカップルが購入するエピソード。

<第3話>
彫刻家・デザイナーであるイサム・ノグチが手がけた、和紙から生まれた光の彫刻「Akari」が登場。
→駿河太郎(鶴瓶息子)演じるプロボクサー
とジム会長の娘のエピソード。

<第4話>
フランス人デザイナー、ベルトラン・バラスの名作「Here comes the sun」というビートルズのあの名曲が作品名というサイズも6種類くらいある照明。
→緒川たまきが謎めいた客で登場のエピソード。

<第5話>
近代照明の父と呼ばれるデンマーク人照明デザイナーであり先駆者でもあるポール・ヘニングセンの代表作「ルイス・ポールセンPH2/1」が登場。
→甲本雅裕演じるハルカの父によるエピソード。

そして毎回オープニングが違っていて、映像やオープニング曲そしてタイトルのフォントも内容に合わせた凝りよう。面白い。

エピソードは第3話、照明はルイス・ポールセンPH2/1が好みだった。
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