Aix

オビ=ワン・ケノービのAixのレビュー・感想・評価

オビ=ワン・ケノービ(2021年製作のドラマ)
3.5
ディズニープラス配信、スターウォーズの人気キャラクターであるオビワンケノービに焦点を当てたスピンオフドラマ。隠遁生活を送っていたオビワンがレイアを救出しに行く話。

またしてもディズニーがやらかした作品でした。ネタ抜きで色んなことが酷かったです。今作は脚本家が5人も雇われていましたが、そもそもこの時点でかなり迷走していた気がします。オビワンの行動は支離滅裂で、戦うにしても逃げるにしても中途半端だったし、彼のフォースのインフレも凄まじかったです。オビワンに限らずだけど、短尺なくせにどのキャラクターも感情の変化が異常に早いせいで(ハジャとかいつの間に身内になってた)、話が進むに連れてどんどん物語に対する興味が失われました。謎にトルーパーの数が少なかったし、尋問官の要塞には一瞬で忍び込めるし、オビワンを捕えるためとは言えベイダーがリーヴァの存在に気付いておきながら野放しにし過ぎだし、大尋問官が生きていた説明が全くないし、何でレイアしかシールドを開けられないのかも意味不明だし、大体最初からオビワンが囮になれば犠牲を出さずに済んだし、とにかく脚本が酷かったです。女帝キャスリーンケネディの黒魔術によって今作は何度もリライトされたそうですが、おそらく書き直すたびに話が悪くなっていたんだと思います。少なくとも6話でやるストーリーではなかったです。

脚本だけではなく今作は撮影も酷過ぎました。映像面に関してはCGが劣化する1〜3よりも悪かったです。アクションや殺陣の撮り方はぶれを使った雑な手法だったし、1カット1カットもまるで象徴的ではありませんでした。今作の予算はマンダロリアンのシーズン1と比べても増えているはずなのに、あらゆる映像が全然印象残らなかったです。撮影監督のチョンジョンフンはオールドボーイ、親切なクムジャさん、ラストナイトインソーホー、お嬢さんなどでマスターショットを多く撮っていたけど、監督のデボラチョウがクソ過ぎて彼の才能はかき消されてしまったようです。

脚本と撮影の他にも、編集の流れが悪かったり、ジョンウィリアムズの楽曲が全然使用されていなかったり、小道具やセットがしょぼかったり、安っぽいメロドラマの演出が多かったりと、問題しかない作品ですが、ユアンマクレガーとヘイデンクリステンセンが再び共演しているところが見れたのだけは良かったのかもしれません。
Aix

Aix