こうん

アストリッドとラファエル 文書係の事件録 シーズン1のこうんのレビュー・感想・評価

4.4
たまたま一話を観て面白かったんで見続けましたけど、回を重ねるごとに事件とか謎解きとかどうでも良くなってきて、事件解決の過程で育まれるアストリッドとラファエルの相互理解と親愛の感情が見え隠れするのがとても感動的で、最終話、やっと獲得するゼロ距離の尊さよ!
(つまりハグする)

主人公2人の関係性の変化もいいんだけど、周りのキャラクターアンサンブルも良くって、個人的には監察医のフルニエさんとアストリッドの関係性も好き。だから最終話のフルニエさんの告白はフラグかと思って焦ったよ。
あと自閉症グループのウィリアムさんも素敵です。彼が勇気を出して想い人に会うシークエンスもちと泣いたね。

アストリッドをはじめとして何人か自閉スペクトラム症のキャラクターが登場するけど、みんな自分に正直にあることと社会との摩擦を繊細に思い倦ねていて、そこを勇気と知恵と親しい人の応援で切り開いていくことが素晴らしいんだけど、それは病関係なく広義のコミュニケーションの根源的な課題でもあるので、なんか他人事じゃなく自分ごととして受け止めグッときて「おでもがんばろう」と思いましたことですよ。

あとパリの刑事はおしゃれでスマートね。横山秀夫とか佐々木譲の警察小説はドロドロしてるもんね。それがいいんだけども。

シーズン2は来年5月の放送(NHK総合の日曜23時の海外ドラマ枠ね)ということで、シーズン1の録画をリピートして待つぞ。
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