こうんさんの映画レビュー・感想・評価

こうん

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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

前代未聞のノー宣伝ぶらり戦法で話題でしたけど、公開後にいくら文字面でネタバレ的なことチョイチョイ目にしてても、予告編などで本編映像を目にしてない限りはなんの予断も生まれなくて、そこが新しい気付きでした>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.5

トムが来日できなかったジャパンプレミア上映で観てきました「ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE」。
 
 
 
【以下、ネタバレしてっかんね!】
 
 
 
これでシリーズ最後
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遠いところ(2022年製作の映画)

4.6

いやはや…容赦ない映画だった。

現実を映画に落とし込もうとする作り手の、一切妥協しないという覚悟がビンビンに伝わってきましたね。
その迫真性が花瀬琴音さん演じるアオイの沖縄の路地から路地へと歩いてい
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ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション(2015年製作の映画)

4.5

ただでさえ酷暑で頭がおかしくなっているうえに刻々と公開日が近づいているのでわたしのミッションはインポッシブルして爆発しそう。
新作「デッドレコニング PART ONE」に備えてM:Iマラソンしたので、
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ミッション:インポッシブル3(2006年製作の映画)

4.5

ただでさえ酷暑で頭がおかしくなっているうえに刻々と公開日が近づいているのでわたしのミッションはインポッシブルして爆発しそう。
新作「デッドレコニング PART ONE」に備えてM:Iマラソンしたので、
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ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

4.3

ただでさえ酷暑で頭がおかしくなっているうえに刻々と公開日が近づいているのでわたしのミッションはインポッシブルして爆発しそう。
新作「デッドレコニング PART ONE」に備えてM:Iマラソンしたので、
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658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

4.1

超久しぶりにマスコミ披露試写会というのに参加して(当たりました)、上映前のトークがそのあとの上映後にはもうネット記事になっていて、帰りの電車で「はやっ」と声に出してしまいました。
この時代の速度感には
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山女(2022年製作の映画)

3.9

監督の前作「アイヌモシㇼ」が素晴らしかったのと、フォークロア好きで遠野に幾度か訪問している人間なもので、柳田國男「遠野物語」に着想を得ているらしい福永監督最新作は〝俺得〟じゃん!と思って楽しみにしてい>>続きを読む

カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.5

いや~オモチロイ!
オスカー・アイザックの芳艶なる色気!
ハードボイルドな心理ドラマ!
クールでドライな映画文法!

この“オモチロイ”の大前提として、めちゃんこわたし好み!ということをあらかじめご寛
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

-

このシリーズへの思い入れと、思い入れている自分とが闘っています。
そしてわたしは今、断崖絶壁に立っています。
目の前には陽光降り注ぐポジティブの大地。
背中には波濤逆巻くネガティブの海。
ポジティブの
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アシスタント(2019年製作の映画)

4.5

わたしが新入社員の頃、直属の上司の仕事上の言動に異を唱えたら激高して(曰く、言い分は別としてお前の態度が気に食わないとのこと)、我に道理ありと思ってそのままにしようとしていたところ先輩同僚から「会社の>>続きを読む

ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

4.1

過去の感想で“クローネンバーグが…”という記述があったりしましたけれど、白状します、知ったかでしたー!
…リアルタイムで観た「クラッシュ」以降にぽつぽつと6,7本くらい観てはいるんですけど、前のめりで
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探偵マーロウ(2022年製作の映画)

4.0

リーアム・ニーソンがフィリップ・マーロウ役?オジイやんけ!20年遅い!
と思いましたけど、チャンドラー没後に書かれたマーロウものの公式続編の映画化で、わりと老年の設定らしいので、ぜんぜんニーソン適役な
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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

5.0

ハリソン・フォードがインディ・ジョーンズに扮するのもこれが最期、という映画がもうすぐやってくるので気が気ではないエブリディ。
実際には、80年代の3部作の輝かしさを知っている者としては最新作を映画単体
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こわれゆく女(1974年製作の映画)

4.6

この「こわれゆく女」も久しぶりに観たんですけど、以前までとは全然見方が違って、ちょっとびっくりした。
つまりはピーター・フォーク演じるニックの有害性ですよ。それを以前は愛情過多の強い当たり、くらいに思
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ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

5.0

この映画を心の1番上に置いていつでも触れるようにしておきたい…






などと抽象的なことが言いたくなる映画でしたね。
久しぶりに観たけれど、馬齢を重ねた分つまりこの映画を作ったカサヴェテスの年齢
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波紋(2023年製作の映画)

4.0

荻上直子監督作品を観るのは「かもめ食堂」で「ハァ?」となって以来。
あの作風が苦手で…映画に血と爆発とおっぱいを求めるわたしにとっては別の平行世界の映画でしたね。
がしかし、本作は筒井真理子さん主演で
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.9

自律型のAI人形ミーガンちゃんが暴走!怖い!というような映画ですけど、あの不気味なダンスが観たくて映画館に行ってきました。ホラー映画っていうかサイコスリラーですね。
アシモフのロボット工学三原則と人工
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氷の微笑 4K 30周年記念レストア版(1992年製作の映画)

4.0

30周年記念の4Kレストア版の上映なんだそうで、93年当時煩悩全開の10代半ばだったわたしはレンタルDVDで親に隠れて観た記憶がありますが、「ロボコップ」も「トータル・リコール」も好きだったにもかかわ>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.5

久しぶりに、観たものをゆっくり咀嚼したくて映画館出て家まで歩いて帰りましたね。
すんごい映画だった「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」。脳細胞がいくつか討ち死にしている感じです今…
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.3

6月16日金曜日は実写とアニメの違いはあれど前評判の高い(高すぎる)ヒーロー映画2作品が同時に公開する日で「二兎追う者一兎も得ず」の例えもあるしな…とどっち観ようか逡巡してましたけどえーい一挙両得漁夫>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.9

公開前からなにやらザワザワしていたこの実写版「リトル・マーメイド」界隈ですが、89年アニメ版はおろかディズニー製作のセルアニメ群もほとんど観ていませんで「知―らね」という態度だったのですけど(「ファン>>続きを読む

クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

3.9

スタローンの出ていないロッキーシリーズなんてご飯のないカレーライスみたいなもの…違うよ!ロッキーシリーズじゃなくてこれはクリードシリーズ!ライスじゃなくてナンで食べるカレーなのよ!今まではライスも選べ>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

観終わってながながと放尿しながら、「そうまいだーれだ」なんて頭の中でハミングしましたね。わたしは相米っ子なので、相米慎二の映画的記憶を見出しては無条件に喜んでしまいます。
本作に関しては「台風クラブ」
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Rodeo ロデオ(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ダルデンヌ兄弟風の主人公追っかけスタイルで画面に収めようとするその対象は、鉄の馬(バイク)がそのまま人間になったようなマインドの不機嫌ぶっきらぼう三白眼女子であるジュリアさん。
そのジュリアさんの孤高
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

散文的な映像の羅列の中にジワジワと染みるように広がっていくのは、抱え続けるしかない苦しみと輪郭のはっきりしない喪失感、そして日焼けした肌に残ったヒリヒリするぬくもりでした。

感覚的でしかも非説明的な
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.6

旧リスベットと現リスベットが同じ映画で共演のドラゴン姉妹!とかいう観る前のバカ感想は吹っ飛んでいって、クレア・フォイさんとジェシー・バックリーさんが最後まで見分けつかなかった…ということ以外はめっぽう>>続きを読む

65/シックスティ・ファイブ(2023年製作の映画)

3.9

予告編観て「なんでアダム・ドライバーがこんな安い感じのSF映画に」と思ってその謎を解くべく観に行ってきました。
ま、アダム・ドライバーが恐竜と闘うってだけで値千金ですよ。それにあらすじが安いからって面
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

4.3

新宿武蔵野館のトイレに貼ってある本作のピンナップ見ていて「レア・セドゥが安藤サクラに見える〜」と思って、よし観たうえでレア・セドゥ=安藤サクラ同一人物説ぶちあげちゃる!と息巻いて観てきました。
 
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ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

4.4

ヘドが出そうなくらいに心底イヤな人たちの最悪な言動に、“1ショット”という映画的な束縛の中で面と向かわなければならない90数分、本当にイヤでしたね~。
金曜の夜に観るもんじゃないわ。へとへとに疲れまし
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.2

もうとっくにロードショー終わっている映画だけど、知り合いが「超好き」って言っていて2回目でも足らずに3回目観に行く(上映終わっちゃった早稲田松竹のあと、6月に目黒シネマでかかるみたい)と息巻いているの>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.2

家庭用ゲーム機の隆盛の時代に生まれ落ちたのにゲームにはとんと縁遠い人生でございます。最後に触ったのはたぶん初代のプレステ…というぐらいの距離感。
ただし!幼稚園の年長さんの時分に友人のクリハラ君(金持
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アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

4.4

ジェームズ・グレイの新作映画で自伝的物語の「アルマゲドン・タイム」。
なんちゅうタイトル、と思ったらそういう曲があるのですね。

地味、いや超地味だけど…滋味深い映画でしたね。
映画ならではの複雑玄妙
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

もうね、相変わらずというかより一層、出演俳優のエゴとか会社の銭勘定とかファンダムの熱望とかそういうものを飲み込み肥大しながら転がり続ける巨大な雪玉みたいな映画でしたよ。
それを理解して雄々しく映画館に
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フリークスアウト(2021年製作の映画)

4.6

その出来不出来とは別に、作り手の思いや熱量が十二分に込められていて、それが心を衝いて止まない…ということが映画には多分にある。
もっと言えば、ちゃんと相対して全力で観ることで作り手の人間性が手に取るよ
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.4

トッド・ソロンズ…じゃない、
トッド・ヘインズ…じゃなくって、
トッド・フィリップス…でもない、
トッド・ブラウニング…ちゃう、
トッド・フィールド!

なぜかいつも混同してしまうので今後間違えないよ
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