相棒 Season 3の19の情報・感想・評価

佐藤由美子さんの演技に涙。 亀山くんらしさもはちゃめちゃに出てて大好きな話。 この時代の相棒ならではという感じ

LGBT問題と尼寺と双子で捨て子で白骨遺体に幽霊と言うやたらにセンシティブなネタが揃いも揃った最終回（笑）ミステリー部分はオカズ程度で問題やドラマ性のほうがメイン。ミステリー部分は右京さんの論理による誘導尋問の冷徹さが恐ろしいが、あくまで人情派の薫がいてこそのストーリー上のバランス的な安心感がある。高橋由美子、高橋惠子、津川雅彦と味のある役者が揃ったゆえに出来た回。因みに鹿手袋ネタは…イマイチ。西村まさ彦のクセありな感じが美和子さんとあまりに合わな過ぎ…。しかも次クールまでひっぱらなくても…。

T議題だった。ころして姉に成り代わるが、弟を女が演じてる。もうこの時点で欺瞞。生半可な男が演じたら即バレだろうから。 同情を誘う作りだが右京が「でもころしたよね？そして身勝手な願望を遂げたよね？」と詰めていくのは冷静で良き。ただ亀は同情からやたら庇ってた。肩入れしたら何も構造が見えなくなる典型的な男だ。 被害者は姉だが、弟が自分こそが被害者という顔をするのは、既視感ある。ツイッタャでそういう人沢山見た。 時代が進んで女性スペース侵入等具体的被害が確たるものになった。 良い人ぶってブラウニーポイント稼ぎをして世渡りする人々の浅く全く地に足ついてない諸々が米大統領選で露呈したし、英国もやっぱ違ったわと道を戻っている。 仮に。弟を男が演技してたら、もっと早くに男だって分かってたし物語なんて始まらないよ。即逮捕いけるよ。女が演じる、この嘘が鍵で、この嘘がないと成立しない話だった。

異形とは侮辱のように聞こえてそれほど稀でたった一つの、と読みかえれば褒め言葉になると私は思っている。姉と弟、過去シーンで弟を叱る場面は子供のオブラートに包まない率直な指摘だが、のちに理解して姉と化粧し合うシーンはちょっと泣けた。 ここからは自分の推察だけど異形の人からしたら自分のせいだけど結婚破棄されて死ぬとか言ってるのは甘えに感じたのだろう。なんせ自分はそのステージにすら上がれないのだから。 家族、宗教、セクシュアルとシーズンのラストを飾るにふさわしい作品。

西村まさ彦、相棒に出演していたんですね。しかも薫の恋のライバルっていう役。 高橋由美子ゲスト回でトランスジェンダーの話でした。みていて辛くなりましたね。常々言ってますがもっとLGBTに寛容な世界だったら苦しまなくても済んだのに。この頃の右京さんは少し冷たい性格で視聴者の目線を薫が受け持っていたように思います。高橋由美子が凄く良かったです。

シーズン3ラストに相応しい回。LGBTの問題と寺という宗教的な点をミステリー的に巧くドラマとしていた。元来仏教は自己を大切とし、マイノリティーに一番適している信仰ではあるが、これは意図的なのだろうか。法学、宗教学的にも面白い回。