相棒 Season 12の5の情報・感想・評価

就活中の女子大生の遺体が発見される。事件当日の朝は彼女のリクルートスーツにはしつけ糸がなかったとの証言が…しかし、防犯カメラによると同日夕方におこなった一流商社の面接直後にはしつけ糸がついており、どうやら彼女は事件当日スーツを着替えたことになる。これは一体、どういうことなのだろうか。 やっぱり就活のため色々役に立ちそうな活動をやっておくことは大事なのね… しかし、彼女にとって海外ボランティアの井戸掘りだけは、文通相手の外国の子供の役に立ちたいという、ただの純粋な気持ちだったらしい だからこそ就活面接でしっかりそのことについて話すべきだった、と右京。 しかしまぁ、就活に利用するためにやったんじゃないし…との被害者の気持ちも分かる。 両方正解で、難しい問題だ。

就活。人生を決める最後のハードル。だが…それが全てなのだろうかと問いかけてくる社会派作品。被害者である就活生を追うことで、その姿が見えてくる。打算とやらねばならない論から過ごした学生時代か、純粋な心から行動した学生時代か、そこから得たものの価値は…と投げかけてくる。就活をし、また今も関連している自分にはやるせない気持ちになる。どちらかと言うとこの部分がメインになるため、フーダニットとして回り道をしながらたどり着くので、意外な犯人が浮き上がる…。

3.0/岩田さゆり。就活の回。次々と得られるヒントから、犯人に迫っていくゲーム的展開はある意味新鮮。ただ、最後の殺害動機と手法が雑で残念な回。普通のサラリーマンがそんな理由で殺さんって。

今回は、就職活動に必要なエントリーシートや就職活動に有利な学内学外活動に関係した事件。 たしかに、自分の良心からボランティア活動に熱心だったのなら、言わずに済ませるのではなく面接で堂々とアピールすべきだと思うけど、それを就職活動に利用することは良心が咎める気持ちも分かるやりきれない事件でした。