Kente

DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機のKenteのレビュー・感想・評価

4.8
"Cherrs to that. Here's to the ones who fight the battles, even if they don't win the war."

凄絶なノンフィクション。私自身にも依存しているものがあるだけに実に切実で身にこたえた。依存者が再発していくきっかけや過程、家庭や友人まで不幸に追いやっていく様子が実に生々しく描かれていて、リアルで実に共感できた。ここまで完成度の高いドラマを作り上げてくれて本当に感謝。

マイケル・キートンは言うまでもないが、ベッツィー役のケイトリン・デヴァーの演技がは本当に素晴らしく胸を打たれた。

悪い奴が堕ちていく物語は何度も見て溜飲を下げてきたが、何も罪もない人間が苦しんでいく過程を見るのはつらく、次の話に進むのを躊躇するほどだった。

上記の通り内容は素晴らしいの一言だが、ドラマの構成には若干難がある。ここまで何度も何度も(多いときは1話に7.8回も)複雑に時系列を行ったり来たりさせる必要があっただろうか。編年体で進めればいいというものではないが、ややこしくし過ぎた感がありそこだけが残念。


相当重いので万人受けはしないだろうが、少なくともここFilmarksで4桁は見られるべき作品(現時点で400に満たないのは少なすぎる)。ディズニーやマーベル、スターウォーズ好きがメインの客層のDisney+限定なので仕方ないが、これもまた大企業の薬害と戦ったスーパーヒーローのドラマである。
Kente

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