玉生洋一

マー姉ちゃんの玉生洋一のネタバレレビュー・内容・結末

マー姉ちゃん(1979年製作のドラマ)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

#66まで見た。
古さをまるで感じさせず、毎回ドラマがあって面白い。
恋愛関係でいえば、新八郎、朝男、三郷さんの誰もが
今後マー姉ちゃんと結ばれてもおかしくない作りになっているのがいい。
「今回の相手役はこの人」と最初から決まっている連ドラなど面白くないが、近年はそれがまるわかりのケースが多いので。

#142を見た。
ヨウ子が新婚旅行から帰ってきた日のドタバタ。
マー姉ちゃんとマチ子は相変わらず同じ部屋で布団隣り合わせで寝ていてほほえましい。

長谷川町子先生の自伝がベースなだけに、
ここまでの展開がダイナミックですばらしい。
現行の朝ドラ「カムカムエヴリバディ」もとても楽しんで見ているが、
完全フィクションの朝ドラは
「決められた大筋に合わせるためのストーリー」
になっていることに気づいてしまうと
少し冷めてしまうのが難点。
その点、史実に即した物語は
どんなに枝葉を脚色しようが
大筋は実際にあったことなので
どっぷり浸って見られることが利点だなぁと
つくづく感じる。

渡辺篤史にもロマンスが用意されていて驚く。


#156最終回を見た。
登場人物は皆魅力的だし
事件も次々と起きて飽きないしで
とてもいいドラマだった。

だが、一方で「ここで終わってしまうのか」感も。
サザエさんの裏話(アニメ化の顛末等)ももっと見たかったし
いじわるばあさん等の他の作品の話題も見たかった。
マー姉ちゃんの出版社奮闘エピソードももっとあっただろう。
そしてなにより、マー姉ちゃんが当初打ち込んでいた
油絵と決着をつけるくだりを1週間ほどかけて
じっくり見たかった。

しかし、朝ドラの放送期間が決まっている以上仕方がない。
これらまで描くためには
それまでのエピソードを省略しなければならないわけで
それも惜しい。

ひとまず、長谷川町子先生関連の書籍を読もうと思う。

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その後、周辺状況を改めて確認して驚愕。
マー姉ちゃんがH12まで長生きされたことや
ヨウ子がご存命なのは嬉しかったが
ヨウ子の夫は写真撮影で転倒した最終回の4年後に亡くなったとのこと。
さらに、ヨウ子はマー姉ちゃんと生涯絶縁状態だったとのこと。
小さかったヨウ子が出産して幸せな家族を築く物語としても楽しんでいたのに、いったい何があったのか。
子供の環境を考えた結果のすれ違いだろうか。

※2021-2022.3 BSpの再放送にて視聴。