シネマスカイウォーカー

ガンニバルのシネマスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ガンニバル(2022年製作のドラマ)
4.2
同名の日本の原作漫画をディズニージャパンが実写ドラマ化。

岡山県の山奥の供花村の駐在員となった阿川大吾は前任の失踪に伴い家族と共に赴任してくることとなる。その村には奇妙な風習と村を取り仕切る後藤家という一族がいた。村に違和感を覚える阿川は単身、供花村の秘密を探るのであった。

郷に入っては郷に従えと言わんばかりの村が舞台。
外界と隔絶された村と奇妙な風習、儀式そしてカニバリズムという全てが揃った”村ホラー”。

日本の映像作品とは思えないほど精巧に作られており、やる気とお金があれば出来るじゃんという好感が持てるドラマだった。熊のVFXなどは相変わらずの日本クオリティだったものの、はらわたやある男のビジュアル、死体といったものはどれも本当にクオリティが高い。日本はやはりSFXで勝負すべきなのかもしれない。

映像クオリティだけではなく、脚本もよく出来ている。ドラマシリーズではよくある中だるみや展開の遅さが全くない。むしろ展開は早すぎるくらいで全7話を2日で見終わってしまうほどであった。とにかく確信に迫る展開を惜しみなく序盤から出すことによって観客を掴んで話さないことに成功している。素晴らしい。

カニバル村ホラーは自分が最も怖いと思うジャンルであり、その嫌な要素が全部盛り込まれている感じもある意味で最高だった。子供を生贄とする祭事の感じとかはもう見ていて湿疹が出来るレベルで居心地が悪い。

こんなにも高クオリティなドラマだが、Disney+の普及率の日本でイマイチ話題に上がらない作品印象なので、予算が降りずシーズン2が制作されないようなことがないかとても心配な所ではある。こんなにもクリフハンガーで終わるなんて予想だにしていなかったので絶対にシーズン2は制作して欲しい。