日本の豪華キャストが贈る世界を股に掛けた大スケールサスペンスドラマ。
タイトル発表時はどんなジャンルのどんな内容かも明かされずお茶の間を考察ブームにさせ、ちょっとした社会現象にもなるインパクトがあった。
まあ正直なところ海外映画やドラマを日々見漁っている我々にとってはそこまで難解でもなく、考察というほどの考察が散見される訳でもなかったが、見慣れていないお茶の間の方々にもこのような作品を楽しんでもらえているのなると作品としての意義がとても大きなものだったのではないかと思う。
とにかく金がかかっていて序盤の戦闘がメインのシーンは物語の中に一気に引き込まれるものがあった。『アラビアのロレンス』を思わせる雄大な砂漠でのシーンと音楽は映画ファンをも唸らせる演出だった。
『スターウォーズ』的な親子的対立や『ファイトクラブ』や『ムーンナイト』のような人格のトリックもそういった映画のエッセンスを取り込んでいながら、『半沢直樹』を見ているかのような会話劇とエンタメ要素を詰め込んだドラマとなっている。このようなドラマが作られる日本エンタメ会の未来はまだまだ捨てたもんじゃないなと安堵をたれる1作となった。
