どらやき

赤い袖先(原題)のどらやきのレビュー・感想・評価

赤い袖先(原題)(2021年製作のドラマ)
5.0
歴史物ドラマで1番好きな作品になりました。

すごい切ないドラマと聞いていてしっかり時間とってみようと思ってたら放送からこんなに時間が経ってしまいました…

歴史×恋愛 何作か観てきましたがこの作品のファンが多い理由がよくわかりました。一般的な作品だと、あの時代は王様の正室とか側室とかそのポジションになることが正とされて、それを望む女性が多い、という固定概念があってなにも問題視せずに演出されてるけど、この作品は違いました。世孫が愛したドギムは人一倍正直で誠実で信念を持っていて、いくら世孫が気持ちを伝えても「王様の女にはならない」と返すばかり。今まで見てきた作品と全然違いました。
ドギムも世孫のこと好きなんだけど相手の立場と自分の身分を考えて、王様のものになってしまったら待ち受けているであろう生活を想像して悩んで、葛藤しているところとか、世孫も自分の思い通りにできるのに本当に好きだからこそドギムには無理やりなにかできなくて葛藤してるところとか、まじで切なかった。
途中にいろいろ邪魔だなこいつって思う人物出てきましたが全く気にならない、本当に2人の世界に引き込まれると言うか一切雑念なく観れました。

この作品は仮面の王イソンの脚本家先生が携われてるということで納得でした。仮面の王イソンも普通の歴史物とつくりが違くてそれまでの当たり前を覆すというか、オリジナルが凄かったので大好きですが、脚本家先生改めてすごいなと思いました。

ハッピーエンドってなんなのか、人により捉え方が違うよねというのを演出の中で表現してきたのがすごい鳥肌立ちました。これは2人にとって良かったのか、夢なのか、現実なのか、本当に切ないだけなのか、色々考えさせるラストで大好きです。まじで観て良かった。
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